2024年11月4日(月・振休)に茨城県古河市で開催される『スポーツフェスタ古河』。今年で3回目となるこのイベントは、イベント史上最多の全40種目の競技が無料で体験できるだけでなく、各種目のトップアスリートとして活躍したゲストから直接指導を受けることもできることが特徴です。
地域の多くの企業が協賛として集まり、スポーツを通した健康づくりやまちづくりに貢献しようと取り組む本イベントのメインスポンサーとして手を挙げたのは、古河市のものづくりメーカーである『株式会社イノベックス』(以下、イノベックス)。東京証券取引所スタンダード市場に上場するウェーブロックホールディングス株式会社の主力グループ企業であるイノベックスは、東京に本社を、そして茨城県古河市、静岡県袋井市、静岡県掛川市に工場を持ち、コンビニ弁当の容器やヨーグルトの容器、家の網戸、レインウエアなどさまざまな“素材”を作るメーカーとして“ものづくり”で社会に貢献しています。
今回は、イノベックス古河工場にお邪魔し、管理部の神宮悠輝次長(以下、神宮)、管理部人事総務1課の梶原未稀さん(以下、梶原)に、「イノベックスってどんな会社?」をテーマにお話を伺いました。
思っている以上に身近な会社『イノベックス』
ーー本日は株式会社イノベックスの古河工場にきております。現在、こちらでは何名ほどの方が働いているのでしょうか?
神宮)同じ敷地内のグループ会社を含めると295名の方が働いています。イノベックス単体では、218名です。
ーー今回、『スポーツフェスタ古河2024』にご協賛いただいています。こうしたスポーツのイベントに協賛した理由はどのようなところにあるのでしょうか?
神宮)私たち『イノベックス』という名前を古河市の人に知ってもらいたいということが大きな理由です。現在、工場で働く人の大半は地元・古河市に住んでいる方々です。スポーツフェスタは比較的新しいイベントですし、こうした大きなイベントを通じて『イノベックス』という名前を知ってもらいたいと思っています。
ーー神宮さんがイノベックスに入られたきっかけを教えてください。
神宮)私は古河市の出身で、高校卒業後に入社しました。高校時代はソフトボールに熱中していて、最終的には茨城県選抜にも選ばれたのですが、その活動期間もあり周囲より就職活動が遅れてしまって。顧問の先生と話している中で、当時イノベックスの前身の『日本ウェーブロック』が、「運動部に入っていた人材を欲している」ということで面接を受け、採用していただきました。
ーー“運動部”ということが1つのキーワードとなってイノベックスさんとのご縁が始まったのですね。神宮さんは入社21年目ということですが、働いていて印象に残ることはありますか?
神宮)入社後は製造部門に配属され、ものづくりに携わっていました。夜勤などもある部門でしたが、「自分が携わったものが世に出ていく」という感覚や充実感を味わえたことがとても印象に残っています。
私はコンビニのお弁当用シートを作る部門で、夜勤明けにコンビニに寄ると、まさにさっき作っていたシートが使われているものを実際に目にします。そのワクワクした感覚は今でもよく覚えています。
職人も若手も、社員が働きやすい環境づくり
ーー中途で入社4年目となる梶原さんは、どのような経緯で入社されたのですか?
梶原)私は古河市内で働ける企業を探していたところ、タイミングよくイノベックスの求人が目に留まり、応募しました。本当にタイミングがよかったので、面接前などもあまりしっかりと企業について調べる時間がなく、「どんなことをしている会社なのか」ということが正直深くわかっていない状態で入社しました。
ですが、入社後はまわりの人たちからいろいろと教えてもらい、だんだんと会社のことがわかってきています。
ーー梶原さんが働きながら思う、この古河工場のいいところはどのようなところでしょうか?
梶原)製品の生産ライン、それに伴う生産管理、私たちのような事務職など、さまざまな業務に従事している方がいますが、休日取得の徹底やフレックス制度など、働きやすさを重視した施策を行っていたり、福利厚生が充実していたりするところも会社のいいところだと感じます。
ーーこうした社員が“働きやすい”環境づくりは会社としてもすごく意識されているのですね。
神宮)そうですね。制度としてしっかりと整っているので、あとは個々でどのように仕事とプライベートの両立を図るのか、在宅勤務なども活用して働きやすい環境を作るのか、という点を浸透させていくことが大事です。
生産部門はどうしても機械を動かすために出勤しなければならない部分もありますが、私たちのような支援部門ではコロナ禍の影響もあり徐々にそれぞれの働き方を考えるようになってきています。
真面目に黙々と取り組む人が多い会社
ーーイノベックス古河工場で働く人には、どんな人が多いのですか?
神宮)弊社の社長は、いいことはどんどん取り入れていこうという姿勢を持っていて、新しい制度に関しても「やってみなさい」と言って送り出してくれるような方です。
社員は真面目でおとなしく、優しい人が多い印象がありますね。平均年齢は40歳前後です。
梶原)私たちよりも上の方々は仕事に熱く、職人のような方が多いイメージがあります。仕事に対する熱量は、私たちも見習わなければと思うことが多いですね。
ーー“ものづくり”の企業という雰囲気が社員さんの様子からも感じられますね。
神宮)若い人たちは、仕事に対して一直線に熱かった私たちの時代に比べて、柔軟な対応・発想を持っているなと感じます。私よりも上の世代には、職人気質のある方も多くいますので、その両面をお互いに学び合いながら変わっていくことが理想的ですよね。
時代に合わせて、人事の評価制度も変わってきています。これまでは4年に1回、社員等級(社内の評価)が上がるような制度だったのですが、現在は上司の推薦があれば4年よりも早く昇格するチャンスを得られるようになりました。能力のある若い社員たちに対し、その力量を適切なタイミングで評価できるような制度変更になり、梶原さんもそれを活用して1年早く昇格しました。
頑張りたい人には頑張れる環境やモチベーションを整え、多様な働き方に合わせて制度もしっかりと用意し、楽しく働きながら「やるときはやる」ようなメリハリのある職場に少しずつ近づいてきていると感じます。
ーー働き方に選択肢が広くあるからこそ、社員それぞれの人生において一番いい選択ができるようになっていくのですね。
イノベックスが持つ、最先端の技術
ーー神宮さんが昔担当されていたコンビニ弁当のシートなど、生活に密着したものも製造されている印象があるイノベックスさん。ほかにはどのようなものを作っているのでしょうか?
神宮)大手メーカー様のヨーグルトの容器用のシートやスーパーのお惣菜やお弁当用のシート、容器などが、弊社が製造している“生活に近い商材”になるのではないかと思います。「コレ、うちの会社が作っているんだよ」と言える商材があることは、社員にとってもインパクトのあることなのではないかなと思っています。
それだけではなく、産業資材事業としてレインウェアや農業用ビニールハウス、建物の工事の際に使う養生シート、食品工場の入口にあるオレンジ色のカーテン、体育館で式典などのときに敷く緑色のシート、学校に掲げられる「○○部全国大会出場」などの白い横断幕も弊社の素材を活用しています。
ーー想像以上に、見たことのある場所にイノベックスさんの素材が使われていてびっくりしています。
神宮)弊社の特徴は、“課題解決”のための素材開発も行えることです。
以前、ショッピングモールに設置されていた、火事の際の防炎のための仕切りが、ガラス製であったために大きな地震によって割れてしまい、下にいたお客さんの上に落ちてけがをしてしまうという悲しい事故があったそうです。
そこで弊社は、遠くから見るとガラス状にも見え、火事の際に防炎にもなるのですが、実際には布を樹脂でサンドしているので割れることはない製品を開発しました。社内の人間も驚くような技術でしたね(笑)。ショッピングモールさんに使っていただいていたり、古河市で新しく出店した家具店にも使用していただいています。
ーー技術開発も古河工場でやられているんですよね。
神宮)そうですね。古河で技術開発から製造までを担当し、東京の本社が営業を担当しています。
イノベックスが知られ、活性化していくために
ーーこうした生活に身近な商品は、働く方々にとっても嬉しい場面があるのではないでしょうか?
神宮)2020年に、弊社は社名変更し『株式会社イノベックス』になりました。それまでは、大きな工場があるということは地域の人たちに認知していただいていたのですが、なかなか業務内容までイメージしていただくことは難しかったです。
しかし、先程も申しましたように弊社には日頃皆さんが目にしているもの、手に取っていただいている製品が多くあります。私も子どもに対して「パパの会社はこれ作っているんだよ」と言うこともありますし、非常に誇らしいですよね。
ーー今後も採用活動も継続されていくと思いますが、どのような方と一緒に働いていきたいですか?
梶原)私はイノベックスに入って、人事関連の仕事に初めて取り組みました。やっていく中で仕事も覚えていくし、徐々にいろいろなことを任せていただけるようになるとやりがいや嬉しさを感じます。
どの仕事も最初はわからないことも多いかと思いますが、忍耐強く取り組むことができる方と一緒に働きたいなと思います。
神宮)イノベックスでは、1つの大きな機械を使って、何人もが関わって“チームで”ものづくりを行います。私自身も学生時代スポーツに打ち込んできて、みんなで勝利に向かって努力することの大切さを知り、一緒に戦って負けたときの悔しさを味わってきました。
そう考えると、今回の『スポーツフェスタ古河』に参加したい!と思うスポーツ好きの方は、弊社に合う人材と言えるかもしれません。当日は、多種多様なスポーツを楽しんでいただくと同時に、多くの方に『イノベックス』の存在を知っていただき、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
ーーありがとうございました!