特集

サラヤ株式会社の社会貢献活動と想いを紹介する連載がSports for Socialで始まります-vol2-

前回の記事では、サラヤ株式会社(以下、サラヤ)の看板商品「ヤシノミ洗剤」の誕生物語と、ヤシノミ洗剤に込められた環境と製品を使う人への想いを紹介しました。今回は、ヤシノミ洗剤の原料のひとつである植物油:パーム油をめぐる問題とサラヤの活動の紹介です。

ヤシノミ洗剤が原因で森林伐採?

誕生以来、“手肌と地球にやさしい”洗剤であるために、どうすべきかを考え続けてきた「ヤシノミ洗剤」。そのヤシノミ洗剤にある“疑い”がかけられます。

それは「ボルネオ島の熱帯雨林が伐採されてヤシの畑になり、そこに暮らすボルネオゾウやオランウータンが生息地を追われて絶滅危機に瀕している。そのヤシの畑から採れる油(パーム油)は洗剤に使われているが、ヤシの油を使う洗剤といえば、ヤシノミ洗剤だろう。ヤシノミ洗剤が熱帯雨林の伐採を促進しているのではないか?」というものでした。

パーム油とは?

あまり知られていませんが、パーム油はアブラヤシというヤシの実から搾油される世界で最も生産されている植物油です。収穫量が多く、安定して収穫できることから価格が安く、パーム油の約85%は食品に利用されています。チョコレート、アイスクリーム、ビスケット、ポテトチップスなどのスナック菓子、インスタント麺、カレーのルー、乳児用の粉ミルク、外食店で使われる業務用の揚げ油などいろいろな形で口にしています。食品以外の利用法として、化粧品やキャンドル、ペンキそして石鹸や洗剤にも使われています。パーム油がどれだけ私達にとって身近な存在であるのかが、理解していただけるのではないでしょうか。

サラヤ_ヤシの木

ヤシノミ洗剤とパーム油

パーム油のほとんどは食用。また多くの企業が販売する植物性洗剤もパーム油を利用しています。しかし、ヤシノミ洗剤が誤解を受けたのは、この「パーム油によるボルネオの環境問題」をテーマとしたテレビ番組の取材に対し、パーム油利用企業の中で唯一、取材を受けたからでした。大手企業が取材を断る中、なぜサラヤだけが取材を受けたのでしょうか。

サラヤではパーム油を直接洗剤に使うのではなく、加工された洗剤原料を商社から購入して、他の成分と混ぜることでヤシノミ洗剤を作っています。そのため当時のサラヤでは、洗剤原料になる以前のヤシがどのように生産されているのか知りませんでした。

しかし、環境にやさしい洗剤を作ってきたサラヤにとって、原料生産地で起きている問題を知ることは非常に大きな衝撃でした。そのため、この問題に対して、きちんと「サラヤは洗剤原料を購入しているため、原料の生産地についてはどのようなことが起きているのか知りませんでした。しかし、この問題に対してはこれから取り組んでいきたいと考えています。」と取材に対して回答したのです。しかし、テレビで取り上げられたのは「原料の生産地についてはどのようなことが起きているのか知りません。」という一部のみ。その結果、サラヤに対して誤解を持った消費者からは「環境に優しいヤシノミ洗剤が、環境破壊の原因だなんて!」といった多くの非難の声が届き、不買運動に巻き込まれてしまったのです。しかしヤシノミ愛用者の中には「パーム油の使用をやめて、他の植物原料に変えたら良いのでは」という声もありました。

サラヤ_ヤシの木_サル

否定するのは簡単だ

ヤシノミ洗剤の原料のひとつであるパーム油のためにボルネオの熱帯雨林が伐採され、そこに暮らしているボルネオゾウやオランウータンが絶滅の危機である。その事実を知ったサラヤには2つの選択肢がありました。

1つは、パーム油の使用をやめること。2つ目は、この問題に正面から取り組み、改善させること。

「環境によくないパーム油を使いません」一見すると、この選択肢が一番簡単でアピールになります。しかしパーム油が世界中で食用にも工業用にも広く利用され続けている背景には、私たち利用する側の消費者だけでなく、パーム油の生産に関わる人々の暮らしもあります。つまり、サラヤ一社がパーム油を使わないという選択をしても何も問題は解決しないのです。そこでサラヤはパーム油の利用を否定するのではなく、利用する側と生産側の全員で協力して、環境と産業の共存を目指しながらパーム油の問題を解決することを選びました。

サラヤが選んだ選択肢は、真正面からパーム油の問題に向き合うことでした。

次回、サラヤの社員の方が実際にボルネオに足を運びます。そこで目の当たりにしたボルネオの環境問題。その問題に対してサラヤがどのような行動をとっていくのかを紹介します。

サラヤ株式会社:https://www.saraya.com/index.html

ヤシノミ洗剤:https://www.yashinomi.jp/index.html

ボルネオ環境保全活動:https://www.yashinomi.jp/environment/

参考:

生物多様性条約締約国会議(COP10)http://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/treaty/convention.html

3分でわかるパーム油 http://www.bctj.jp/3minutes-palmoil/

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前回までのお話

サラヤとSports for Socialの取り組みが始まります-vol1-「世界の【衛生・環境・健康】の向上に貢献する。」を事業の柱に、ひとと地球にやさしい革新的な商品とサービスを提供しているサラヤ株式会社。Sports for Socialでは、サラヤの社会貢献事業、中でも同社が力を注ぐボルネオ島での活動に込められた想いを、連載として取り上げていきます。...