特集

「緑の回廊プロジェクト」|サラヤ×Sports for Social-vol.4-

編集担当からのメッセージ

今回は、「緑の回廊プロジェクト」という、サラヤがボルネオの野生動物を守るために始めたプロジェクトをご紹介します。環境問題は様々な問題が複雑に絡み合っているため、一つの問題を解決するにはその根源となる課題を解決して、一つ一つ絡んだ糸を解いていかないと行けません。途方もない道のりにも見えますが、サラヤは着実に一つ一つの問題を解決していきます。(担当 山本)

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食用油として私達の生活の身近にあるパーム油。その他にも工業用としてプラスチック加工やキャンドル、化粧品や石鹸・洗剤などに使われ、サラヤ株式会社(以下、サラヤ)でも「ヤシノミ洗剤」の原料の一つとしても使われています。前回の記事では、そのパーム油がボルネオの森林伐採だけでなく、野生動物たちの命を脅かしていることが分かり、サラヤが動物保護と彼らの生息地である森の保全を始めたことを紹介しました。今回はその活動の一つである「緑の回廊プロジェクト」について、そしてプロジェクト進行に立ちはだかる問題をどう解決したのかを紹介します。

緑の回廊プロジェクト

森林伐採が進む中、いかにして動物が住む場所を確保するのか?その問題の解決策を探るべく、サラヤは現地の野生生物局や生物学者らと協議し、一つの方法を導き出しました。それは動物たちが暮らすために最も重要な生息域である水辺。つまり川岸の森の保全でした。川沿いの森であるべき場所は農民によって畑として切り開かれ、森と畑がパッチワークのようになっていました。そのため、せめて川沿いだけでも動物たちが安心して通れるように、農民から土地を買いあげ森に戻すことにしました。川沿いの畑を買い戻し、保存林を一つの大きな森としてつなげることで、動物たちが通ることができる回廊「緑の回廊」を作るプロジェクトです。

しかし、農地を買い上げるのにかかる費用はなんと200億円!「緑の回廊プロジェクト」の実行と成功には、サラヤだけではなく多くの人の力が必要でした。

ボルネオ保全トラスト

「緑の回廊プロジェクト」に必要な200億円をどのように集めるか?この大きな問題の解決策として考えたのが、世界中の人々のチカラを集めることでした。

そもそもボルネオの環境問題は、日本だけでなく世界中の人々が食べて、使っているパーム油が原因です。そこでパーム油の恩恵を受ける世界中の人から協力や寄付を得られるように、そして多くの企業にも参加してもらえるように、資金を集めるための中立組織が必要でした。

そこで設立されたのが、環境保全団体「ボルネオ保全トラスト」です。

サラヤ_ボルネオ

サラヤもボルネオ保全トラストが誕生すると、ヤシノミ洗剤の売上の1%を寄付することを決めました。こうしてパーム油を利用している企業や人々がボルネオ保全トラストに寄付することで、パーム油の生産地であるボルネオの森と動物を守る活動「緑の回廊プロジェクト」に協力できる仕組みができあがったのです。

次回、いよいよボルネオ保全トラストが運用されていきます。

ボルネオの野生動物と自然を守るための活動はまだまだ始まったばかりです。

サラヤ株式会社:https://www.saraya.com/index.html

ヤシノミ洗剤:https://www.yashinomi.jp/index.html

ボルネオ環境保全活動:https://www.yashinomi.jp/environment/

緑の回廊プロジェクト:http://www.bctj.jp/projects/green-corridor/

認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン:http://www.bctj.jp

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前回までのお話

サラヤ
サラヤとSports for Socialの取り組みが始まります-vol1-「世界の【衛生・環境・健康】の向上に貢献する。」を事業の柱に、ひとと地球にやさしい革新的な商品とサービスを提供しているサラヤ株式会社。Sports for Socialでは、サラヤの社会貢献事業、中でも同社が力を注ぐボルネオ島での活動に込められた想いを、連載として取り上げていきます。...
サラヤ株式会社の社会貢献活動と想いを紹介する連載がSports for Socialで始まります-vol2-サラヤ株式会社(以下、サラヤ)の看板商品「ヤシノミ洗剤」の誕生物語と、ヤシノミ洗剤に込められた環境と製品を使う人への想いを紹介しました。今回は、ヤシノミ洗剤の原料のひとつである植物油:パーム油をめぐる問題とサラヤの活動の紹介です。...
サラヤ×Sports for Social〜ボルネオで分かったこと〜-vol3-今回はサラヤの社員がボルネオに足を運んで分かったことと、ボルネオゾウの保護の活動をご紹介します。メディアからの取材を拒否せず、唯一、真摯に向き合った結果、世間からの誤解と冷たい視線を浴びることになってしまったサラヤ。しかしながら、彼らは本質的な課題解決のため、現地に足を運びアクションをし続けます。消費者のみならず、生産者・地球環境に対して向き合い続けるサラヤの企業としての姿勢をご覧ください。...
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