3分解説

【3分解説】ノンバイナリ―とは?その意味をわかりやすく解説!

『ノンバイナリ―』とは「男性・女性どちらにも当てはまらない、あるいは当てはめられることに違和感を感じる人」を意味します。芸能人の宇多田ヒカルさんが『ノンバイナリー』であることを公表したことでも話題になりました。また、近年はジェンダー問題が注目されているため、多様なセクシャリティや意味の違いにも関心が高まっています。今回は『ノンバイナリ―』とは何か、その意味や診断方法、ファッションや恋愛について取り上げていきます。

ノンバイナリ―とは

先ほどもお伝えした通り、『ノンバイナリ―』とは「男性・女性どちらにも当てはまらない、あるいは当てはめられることに違和感を感じる人」を意味します。『ノンバイナリ―(nonbinary)』の「バイナリ―(binary)」はジェンダーバイナリー(性別は男性・女性のみで分類されるという考え)からきています。つまり、ジェンダーバイナリーがない、性別二元論にとらわれないのが『ノンバイナリ―』なのです。

『ノンバイナリ―』は、ほぼ同じ意味で「Xジェンダー」「第三の性」とも呼ばれます。当事者の気持ちとしては、男性でいたい時と女性でいたい時が混在していたり、男性と女性の中間にいるように感じたり、そもそも男性・女性の概念にとらわれたくなかったりなど、同じ『ノンバイナリー』でも様々な考え方があります。

ですので「ノンバイナリー診断」を行うことが出来るサイトもありますが、「男性・女性だと断言したくない」のであれば『ノンバイナリー』だと言えるでしょう。

ノンバイナリーの恋愛とファッション

「ノンバイナリーの恋愛対象は?」という疑問への答えは「人それぞれ」です。
『ノンバイナリー』は性自認(心の性)と性表現(他人に表現したい性)についての概念であり、性的指向(好きになる性)を考慮していません。そのため同じ『ノンバイナリー』でも、男性が好きな人、女性が好きな人、どちらも好きな人、恋愛対象として人を好きにならない人など多種多様です。ですので『ノンバイナリー』という括りで決めつけるのではなく、一人一人の生き方を尊重することが大切なのです。

ファッション・服装についても、恋愛と同様に人それぞれです。「男性らしい」「女性らしい」服装どちらも身につける人もいれば、どちらかのみの人もいます。『ノンバイナリー』を公表する芸能人の中には、身体的性とは違う「らしさ」の服を着ることで、世間に様々なメッセージを与えている人もいます。そういった芸能人について詳しく紹介していきます。

ノンバイナリ―を公表する芸能人

宇多田ヒカル

日本のシンガーソングライターである宇多田ヒカルさん。インスタグラムのライブにて『ノンバイナリ―』であることをカミングアウトしました。

公式HPより引用

「『ミス・ミセス・ミズ』のどれかを選ばなきゃいけないことにうんざり。(中略)選ばされるたびに、自分を偽ることを強いられてるみたい。性自認や社会的立場に関係なく、誰でも使える別の選択肢があったらいい。」

西村宏堂

西村宏堂さんは「ハイヒールをはいたお坊さん」として有名なメイクアップアーティスト。セクシャリティについて明言していませんが、自身のエッセイ「正々堂々、私が好きな私で生きていいんだ」で想いが語られています。

井手上漠

第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに出場し、様々なメディアで話題となった井手上漠さん。自身のセクシャリティを明言していませんが、男性・女性を定義せず「自分らしさ」を大切にしていることが分かります。

サム・スミス

イギリスの歌手であるサム・スミス(Sam Smith)さんは、2019年に自身がノンバイナリ―であることを公表しています。

公式Twitterより引用(@samsmith)

「ノンバイナリ―やクィアについて調べて、当事者が話しているのを聞いた時『これは自分のことだ』と思いました。私は男性でも女性でもありません。その中間にいると思います。」

デミ・ロヴァート

アメリカ合衆国の歌手であるデミ・ロヴァート(Demi Lovato)さんは、2021年に自身がノンバイナリ―であることを公表しました。

公式Twitterより引用(@ddlovato)

「ウィッグを被りたいと思うことも、いわゆる“女性らしい”ドレスを着たいと思う日もあるかもしれませんが、そこに性別的な意味はありません。そのときに着たい服を選ぶ、それだけのことです」

トランスジェンダーとの違い

『ノンバイナリー』とよく混同されるのが「トランスジェンダー」です。トランスジェンダーとは、身体的性と性自認が一致しないことです。

『ノンバイナリー』とトランスジェンダーの違う点は、性別二元論を前提としているかどうかです。冒頭でお伝えしたように『ノンバイナリー』は性別二元論を前提としていませんが、トランスジェンダーはほとんどの場合、性別二元論を前提としています。

例えば、トランスジェンダー女性(身体的性は男性、性自認は女性)は、女性として生きようとする人であり、自身を「女性」の枠に当てはめようとする人です。
もちろんこれは一例にすぎませんし、『ノンバイナリー』でありながらトランスジェンダーを自認する人もいます。そんな中あえて『ノンバイナリー』とトランスジェンダーを区別するならば、男性・女性の枠組みとどのように向き合っているかという点で区別できるでしょう。

mederi
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編集部より

「心の性別はどっちなの?」「なんでそんな服装するの?」こういった他者からの疑問が付きまとうことは、時に当事者を苦しめることにつながります。そんな中で、男性・女性どちらかを自認しなければならないという重圧から解放してくれるのが『ノンバイナリー』です。
「“これ”と決めつける必要性はない。みんな自分が一緒にいたいと思う人と一緒にいればいい」
これはイギリスの歌手「One Direction(ワン・ダイレクション)」のハリー・スタイルズの言葉です。あなたがセクシャリティに悩んだり、セクシャリティに悩む人に出会ったりした時、この言葉を思い出して頂けたら幸いです。