Sport for socialでは、2021年「シャレン!(Jリーグ社会連携)」に取り組むJリーグクラブの「想い」を取り上げます。今回は横浜F・マリノスのシャレン活動「【地域を応援】ホームタウンテイクアウトマップ」について、にお話を伺いました。
2021Jリーグシャレン!アウォーズで「ソーシャルチャレンジャー賞」を受賞した活動が広がっていった経緯や、本企画の担当者を務めた牧野内さん・服部さんの”想い”、そして今後の活動への意気込みを伺いました。
皆さんのチカラで作り上げられた「ホームタウンテイクアウトマップ」の活動が2021Jリーグシャレン!アウォーズで「ソーシャルチャレンジャー賞」を受賞しました!#fmarinos #fmarinosテイクアウトマップ#シャレンhttps://t.co/tuyIUgaDIN
— (一社)F・マリノススポーツクラブ【公式】 (@fmarinos_yyy) May 10, 2021
クラブが旗を立て、実行する意義
ー今回のシャレン活動を開催するに至った経緯を教えてください。
牧野内)緊急事態宣言が発令され、SNS上で「いつもクラブのポスターを掲出してくれているお店のチカラになりたい」「テイクアウトマップを作ろう」という声が、サポーターから挙がっていました。このアイデアを、クラブを通してオフィシャルでも実行した方がいいと判断し、服部と私とで動き始めました。
テイクアウトマップというもの自体は、すでに町の商店街や自治体がそれぞれで行っていたので決して真新しいものではありませんでしたが、クラブから発信すること、とサポーター・地域の皆さんと一緒に作っていけるものにすることで新しい価値を出せるのかな、と思いました。
サポーターの方々に、情報提供のお願いをすると、予想をはるかに超える数多くのお店、情報が集まってきたので、サポーターの方々の「力」をすごく感じ、スポーツクラブが実行する「意義」を感じました。
ー この活動を通して、印象に残ってるエピソードなどはありますか?
牧野内)こういった活動を通して、様々な団体から声をかけていただいたことに非常に感銘を受けました。「こういう目的でやってるんですよ」と旗を立てることで人が集まってくる、ということに私の中で“シャレン!っぽさ”を感じています。
「一つの目的、目標があり、そこに同じ志を持った人が集っていく」ということに凄くやりがいを感じています。
©F.M.S.C.
服部)この活動を通じて、「ファン・サポーターの方々の力の大きさや存在のありがたさ」というのを改めて感じることができました。
私たち2人だけではホームタウン各地(横浜市18区、横須賀市、大和市)の情報を収集するのがとても大変でしたが、地域の皆さんのご協力があったお陰で、テイクアウトマップを作成することができました。
想像を超えるファン・サポーターの自発的な協力
ー 地域の方々やコミュニケーションを取る機会はあったと思いますが、その中で印象に残ってる「声」や「反応」はありましたか?
牧野内)このシャレン!活動を通して、サポーターの皆さんから、「テイクアウトマップを使いました!」という声をたくさん聞くことができ、もちろんサポーターの皆さんのおかげではありますが、少しはお店の役に立てたのかなと思いました。
お店側からも「掲載させてほしい」というふうにお声がけしていただけることが、私たちにとって幸せなことだと感じています。
地域・ホームタウンのよりよい未来を創る「シャレン!」の一環として、地域のお店でお持ち帰り(テイクアウト)、出前・宅配(デリバリー)を行っているお店をまとめたマップを公開中‼️https://t.co/j44ClqRr04
皆様からの情報も募集しています👇https://t.co/bwMVmXyf40 pic.twitter.com/prWdLVwdtd
— 横浜F・マリノス【公式】 (@prompt_fmarinos) April 21, 2020
ーこの活動において、クラブとして「発信力」を高めるために施策は打たれたのでしょうか?それともサポーターの方々が自発的に取り組み、広まっていったのでしょうか?
牧野内)後者(サポーターの方々が自発的に取り組んだ)だったと感じています。元々サポーターの方々は、ソーシャルメディア上でもすごくアクティブで団結力もあります。
服部)ソーシャルメディアで言うと、2020年のJリーグマスコット総選挙でマリノスケが1位になれたことは、まさにファン・サポーターの皆さんのお力のおかげですね。その他クラブが取り組む色々な活動に対しても、F・マリノスのファン・サポーターの皆さんは自発的に参加してくれる人がかなり多いと感じています。
なので私たちクラブの方でも敢えて決めすぎない・作り込みすぎないことを意識しました。その結果、サポーターの皆さまは私たちが関わったことのないお店を挙げてくれたり、見つけられない点を出してくれたので、私たちにとってもすごく有難かったです。
今もこれからも、なくてはならない存在に
ー今後クラブとして社会や地域に対して取り組んでいきたいことなどはありますか?
牧野内)実はこの2月から「一般社団法人F・マリノススポーツクラブ」というものが立ち上がりました。横浜マリノス株式会社の中のホームタウン活動の部分、サッカー普及活動の事業とアカデミースクールの事業が一般社団法人に移管された形です。よりホームタウン活動に力を入れやすくなるのではないかと思っています。
特に横浜は人口の多いエリアで、様々な社会課題や地域課題があります。何かしらの形で「スポーツの力で解決していく」というところにトライしていきます。個人的には国際交流だとか、商店街の活性化にも興味があります。それをJリーグの中でも先進的な事例を作っていきたいと思っています。
20年以上続けている横浜市での「サッカー食育キャラバン」が今年もスタート!2月末までで200校以上を巡回する予定です!横浜の子どもたちが健やかに成長しますように!#fmarinos#横浜市https://t.co/RUT5jTialu
— (一社)F・マリノススポーツクラブ【公式】 (@fmarinos_yyy) May 12, 2021
どうしてもサッカークラブというのは選手や試合に注目されますが、SDGsなどの取り組みがある中で、私たちが行ってるホームタウン活動というものも注目されていくべきだと思っています。今まで以上にクラブが行った地域活動を発信して、もっともっと取り上げていただきたいですね。
地域にとって「なくてはならない存在」になるために、フットボール以外の部分でも様々な活動を行っていきたいと思っております。
服部)「横浜」という土地柄もあるし、Jリーグ開幕からいる(オリジナル10の)クラブとして、他のクラブがやってないことにも率先してF・マリノスがチャレンジしていきたいです。
しかし今でも「マリノスさんってこういう活動もしてるんですね!」という言葉を聞くことも多いので、新しいことにチャレンジしつつも、これまでの活動をこれからも継続・発展させながら、しっかりと皆さんに発信していけるように取り組んでいきたいです。
ーありがとうございました。
【お知らせ】
「2021Jリーグシャレン!アウォーズ」で受賞した各賞を「より分かりやすくお伝えする」オンライントークイベント「番外編、ロッカールームトーク」が開催されます。
活動に対するクラブや協働者の想い、企画から実行、今後の展望に至るまで、その活動をより深く知れる機会になっています。クラブの「シャレン!活動」に興味がある方は、ぜひこの機会にご参加ください。
■「2021Jリーグシャレン!アウォーズ番外編、ロッカールームトーク」
横浜F・マリノス「【地域を応援!】ホームタウンテイクアウトマップ」
・開催日時:6 月1 日(火)18:00~19:30
・申込締切:5月28日(金)23:59まで
・申込URL: https://bit.ly/3elGE5W
※ご参加にはJリーグID(登録無料)が必要です。
※「2021Jリーグシャレン!アウォーズ番外編、ロッカールームトーク」について詳細はコチラhttps://www.jleague.jp/sharen/news/1320/
(アイキャッチ画像提供:一般社団法人F・マリノススポーツクラブ)