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【#女性のコトを考える】増え続ける乳がん。自分の身体を守る食事とは?

命の食事

【#女性のコトを考える】

この連載では「#女性のコトを考える」をテーマに、女性だけではなく、男性が“女性”のことを、知る・理解することを目的として、フェムテック領域や女性向けサービスを展開する企業様との対談を実施します。

対談では、Sports for Socialを運営する株式会社HAMONZ代表の山﨑蓮があえて“男性”目線で“女性のコト”について質問や疑問をぶつけていきます。あなたが疑問に思っていたことの実情や、知りたかったことの答えが見えてくるはずです。

今回のテーマは『乳がん』。乳がんは、がんの中でも女性がかかる割合(罹患率)が最も高く、乳がん発症率は増加の一途をたどっています。現在は、日本人女性の9人に1人が乳がんになるとも言われています。
そこで今回は、主に乳がん予防・乳がん治療に取り組まれている株式会社命の食事代表取締役社長の眞榮平 章子さん(以下、眞榮平)に乳がんのお話を伺いました。

(全2回の#1/後編はこちら

なぜ乳がんになってしまうのか?

山﨑)命の食事さんが事業を始められた経緯について教えていただけますか?

眞榮平)株式会社命の食事は、乳がん専門医の南雲吉則がオーナーを務めています。南雲は30年以上に渡って乳がん治療に取り組む中で、常に早期発見・早期治療を呼び掛けてきました。しかし、乳がんの患者は減少するどころか増加しつつあります。そのような状況を打破するために、南雲は「なぜ乳がんになってしまうのか?」と原因分析を行い、食習慣が乳がん予防に影響を与えるということを明らかにしました。そこで、医学的知見に立ってがん予防に効果的な正しい食習慣と正しい生活習慣を指導する命の食事を立ち上げました。

山﨑)がんと食生活・生活習慣には関係性がありますよね。眞榮平さんは、なぜ命の食事に携わることになったのですか?

眞榮平)実は私は今から11年前にバセドウ病(甲状腺機能亢進症)という病気を患っていました。はじめは、母が関節リウマチや自己免疫性疾患を患っていたため、私も遺伝的な要因で病気を患ったのだと思っていました。しかし、2014年に南雲に出会い「君は食事が悪いんだよ」と言われました。
そこから南雲の指導を受け、これまで4年間治療し続けていたバセドウ病を1年間で治すことができました。私の場合はがんではありませんでしたが、食習慣・生活習慣を正すことの重要性を身をもって実感し、南雲に是非お手伝いさせてくださいとお願いし、現在に至ります。

山﨑)ご自身の病気がきっかけで南雲先生に出会い、仕事にまでつながったんですね。眞榮平さんは実際にどのような食事改善を行ったのですか?

眞榮平)まず、私の身体に不必要なものを取り除くことから始めました。砂糖やみりんなどの調味料も捨て、冷蔵庫の中には、オメガ3オイルのみがありました。また、白米やパンを食べるのをやめて、炊飯器も捨てました。
最初は辛さを感じることもありましたが、現在も継続していて、自分の身体に合った食生活を送ることができています。

自分で自分の身体を守る食事

山﨑)命の食事さんは社名の通り、食事に関することを中心に事業をされていますが、その辺りについて詳しく教えていただけますでしょうか?

眞榮平)私たちは、主にセミナーなどで食事指導を行っています。また、ナグモクリニックと同じ建物の一階では『salud』というレストランを運営しています。セミナーを通して学習を行い、『salud』で実際に食べてみる。そのようなプロセスで正しい食事について学ぶことができるため、ご家庭でも簡単に実践しやすいような指導を行っています。

山﨑)具体的に、どのような食事指導を行っているのですか?

眞榮平)『オーソモレキュラー栄養療法』という栄養分子学的知見に基づいた食事・生活習慣を指導しています。実際の指導ではそれらをかみ砕いて、誰にでもわかりやすく・実践しやすいようにすることを心掛けています。例えば、「白米を雑穀玄米にするだけで、ポリフェノールなどの栄養素が摂れますよ。スーパーでお買い物する際に食品栄養成分表のこの部分を見るといいですよ。」というようなことですね。

山﨑)『salud』では、どのような食事が提供されているのですか?

眞榮平)山盛りの野菜とタンパク質となるお肉、栄養価が高い雑穀玄米など比較的シンプルかつご家庭で真似ることができるような食事を提供しています。お店で提供する料理は化学調味料を一切使用せず、グルテンフリーのものになっています。

saludsaludで提供されているメニューの一例

山﨑)いいですね!是非一度味わってみたいです。食事内容を変化させたことによる効果は、どのようにわかるのでしょうか?

眞榮平)栄養採血を行うことで変化を可視化することができます。一般的な採血結果の見方とは異なり、オーソモレキュラーではより詳細な栄養状態を測ることができます。そのため、一人ひとりに合った乳がん予防に必要な栄養素の指導が可能になります。
山﨑さんは健康診断で数値を気にしたり、食事で意識していることはありますか?

山﨑)恥ずかしながら、これまで自分の食生活について意識することはあまりありませんでした。30歳を過ぎて起業した頃からは、自分の身体が資本ということで、少しずつ気にするようになりましたね。

眞榮平)そうなんですね!がんなどの大きな病気はもちろん、人はどうしても実際に自分の身近に危機感を持つことができないと、行動を振り返り・改めることは難しいのではないかなと思います。私たちの指導も「どれだけかみ砕いて身近なものとして伝えていけるのか」が常に課題であると思っています。

山﨑)たしかに、自分が病気になって初めて調べたり、意識し始めることが多いですね。こうしたマインドの変化を起こすために、具体的にどのようにかみ砕いて説明されているのですか?

眞榮平)例えば、花粉症や虫歯、便秘など、身近な体の悩みからアプローチして、食習慣の改善を呼びかけています。

山﨑)なるほど。便秘などは女性にとって身近に感じやすいトピックですね。命の食事さんのセミナーにはどのような方が参加されるのでしょうか?やはり乳がん患者の方が多く参加されるのですか?

眞榮平)乳がん患者の方から一般の方まで幅広い方々にご参加いただいています。ときには、野菜ソムリエさんや歯科医の先生、理学療法士さんなども参加されます。2020年のデータでは、日本人のがん死亡率は男性が26.7%(4人に1人)・女性が17.9%(6人に1人)となっています。(参照:国立がん研究センター)
私たちのセミナーでは、「2045年までにがんによる死亡率を半減させること」が大きな目標となっています。より多くの方にがんを予防する食事について知ってもらうために無料でのセミナーも実施しているので、多くの方に気軽に参加していただきたいです。

山﨑)まずは知ってもらうことが大切ですね。

眞榮平)がんなどの大きな病気は、どうしても実際に自分や身近な人が罹患してから意識し始める方が多いと思います。ですが、私たちは普段から自分で自分の身体を守る・病気にならない身体を作ることを皆さんに行ってほしいと思っています。いかに身近なものとして感じていただけるか、ということを日々意識しています。

セミナーセミナーの様子

アスリートと乳がん患者は異なるようで共通している?

山﨑)命の食事さんはアスリート支援も行われているとお伺いしました。

眞榮平)私たちは3・4年前からアスリートプログラムというアスリートを医療面からサポートするプログラムを立ち上げました。サポート内容としては、栄養採血と食事指導になります。
3か月に一度採血を行い、栄養状態を確認した上で不足している栄養を補えるような食事・サプリメントの提供を行い、アスリートのコンディショ二ングのサポートをさせていただいています。また、南雲クリニックの5階には日焼けマシンや酸素カプセル、コラーゲンマシンを導入し、身体のケアが可能となっています。こちらはアスリートだけでなく、乳がん患者の方々にも治療の一環としてご使用いただいています。

谷山佳奈子株式会社命の食事がサポートする谷山佳奈子さん(プロボクサー・看護師)

山﨑)アスリートが日焼けマシンを使用することは理解できるのですが、日焼けマシンは乳がん治療にも何か良い影響を与えるのですか?

眞榮平)紫外線を浴びることで、タンパク質の働きを活性化する効果があるビタミンⅮを生成することができるんです。また、紫外線を浴びることによって痒みや炎症を抑える効果があり、アトピー性皮膚炎の治療などでは光療法という治療で用いられています。

山﨑)そうなんですね。初めて知りました。同じように、酸素カプセルやコラーゲンマシンも治療に効果があるのですか?

眞榮平)酸素カプセルによって血行を促進し、日焼けマシンで傷の炎症を抑える、そして、コラーゲンマシンによってホルモンバランスを整えつつ美肌ケアを行う。このような流れで、乳がん患者の治療にも活用しています。一見アスリートと患者は、まったく異なる位置に存在しているように思われますが、共通してサポートできる部分が多くあるのです。

山﨑)共通する点があるからこそ乳がん患者とアスリート支援の2つの事業が進んでいるのですね。

編集部より

『乳がん』をテーマにした今回の対談。「なってからどうするか?」ではなく、「ならないためにどうするか?」を考えたときに、株式会社命の食事さんが啓蒙する『食事』や生活習慣の大事さが身に沁みます。

アスリートと乳がん患者の共通点など、知らずに驚く話題も多かった前編の内容。後編では、女性ならではの乳がん治療の悩みについてお伺いします!

命の食事
【#女性のコトを考える】知ってほしい。女性の抱える乳がんの悩み。この連載では「#女性のコトを考える」をテーマに、女性だけではなく、男性が”女性”のことを、知る・理解することを目的として、フェムテック領域や女性向けサービスを展開する企業様との対談を実施します。 対談では、Sports for Socialを運営する株式会社HAMONZ代表の山﨑蓮があえて“男性”目線で“女性のコト”について質問や疑問をぶつけていきます。あなたが疑問に思っていたことの実情や、知りたかったことの答えが見えてくるはずです。 今回のテーマは『乳がん』です。前編では主に乳がんを予防する食事についてお話しいただきました。後編では、女性ならではの乳がん治療の悩みについてお伺いします!...