【編集担当からのメッセージ】
SDGsに関連するテーマの中で、恥ずかしながら私にとっても最も遠い感じがするのが、今回のテーマであるジェンダーに関する課題です。
男だから、女だからという意識は持っていませんが、そもそも論として女性が実態として受けている差別や、差別と感じることに無頓着だったというのが正直なところでしょうか。
長年人材ビジネスにかかわってきて、いわゆる雇用における差別に関しては徹底的に意識をしていましたし、女性が働きやすい職場づくりをするというのは自身の経営テーマでもありました。
でも、そんなのは、当たり前のことなのだろうとつくづく思います。(威張って言うほどのことじゃないのだと自戒を込めて。)
ジェイリースFCの選手たちは、日々に活動を通じてきっと様々な気付きを得ながら、アスリートしても、人間としても成長しているのだろうなと思います。今年は大分県社会人リーグ1部でも優勝されました。ますますのご活躍をお祈りいたします!!
世界をオレンジ色に|SDGs~小さなことからコツコツと~
11月25日は、女性に対する暴力撤廃の国際デー。
11月25日から12月10日の人権デーまで、女性に対する暴力をなくすキャンペーンを実施。シンボルカラーはオレンジ。
このことをSNSで知った私は、選手にTwitterの記事を共有。
身の回りのオレンジを探し、SNSに掲載。
すると、国連広報センターさんがリツイートしてくれました。「男性も立ち上がろう!」とのコメント付きで。
https://twitter.com/UNIC_Tokyo/status/1331451578570526726
ジェンダーの問題。
私は、過去、いろんな差別を体験してきました。
残念なことに、化石のような人たちは未だにたくさんいます 苦笑
生まれた時に「女性」というラベルを貼られた結果、小さい頃から「女の子だから」ということばで育てられ、学生になれば、「女の子は4年生大学ではなく短大でいい」という期待されない存在になり、社会に出たら、採用試験で減点されたり、見えない存在にされたり、不要な存在のごとく扱われる…。
最近、社会的な刷り込みって「何かの呪いなのかな」と 笑
悲しいことに、東京とは違って大分では、明らかに男性とは違う扱いをされたり、存在自体を軽んじられたりすることが多くて正直萎えます。
東京大学入学式での上野千鶴子さんの祝辞。
「そうそう!」と思うことばかり。
どう言葉にしていいのか分かりませんが、深く感銘を受けました。
平成31年度東京大学学部入学式 祝辞
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html
ジェンダーの問題、自分には関係がないと思っている男性がほとんどなので、以前から、選手には少しでも自分ごと化して欲しい。そして、次世代に引き継がないためにも、しっかりとこの問題に向き合い、考えて欲しいと思っていました。
2019年にはSNSで見つけた「He For She」の活動を選手に紹介しましたが、あまりピンと来ていない選手も。
https://www.heforshe.org/ja
当然ですよね。
ほとんどの選手がラベリングによって差別を受けた経験なんてないのだから。
そんなことから、今回、国連広報センターのリツイートの内容をきっかけに、社員メンバーには以下のようなことを伝え、SNSに載せるメッセージを募りました。
○「男性も立ち上がろう」というのは、ものすごく大事な視点であり、これは、He For Sheと同じであること。
○この問題は女性だけの問題ではなく、みんなの問題であり、みんなで解決をしていかなければいけないこと。
○特に九州は、男尊女卑の考え方が根深い土地柄なので、時間をとってジェンダーの問題に向き合ってもらいたいこと。
(参考記事として「ジェンダーは女性だけでなく男性の問題だ」を紹介)
その後、数名の選手がメッセージを書いてくれたので、SNSに掲載したところ、このようなコメント付きリツイートが。
「素晴らしい取り組み。私たちは変われるんだって、勇気をくれます。声を上げていきましょう」
「これこれこれこういうSDGsキャンペーンめっちゃ待ってました!」
反応が鈍かった選手たちに女性の想いを届けるいいチャンスだと思い、早速、選手にTwitterでの反響を知らせるとともに、再度、メッセージを送りました。
声をあげている女性は私を含めたくさんいますが、当事者意識のない男性に届けるのはなかなか難しいし、自分はきちんと理解していると思い込んでいる男性もいるので、解決に向けてはなかなかハードルが高い。
先日読んだ記事の中にこんなことばがありました。
「変わらなければいけないのはマイノリティではなくマジョリティのほう。」
ジェンダーの問題のみならず、社会には、さまざまな差別が蔓延しています。
無知や無関心であることは、時として差別をする側になります。
私自身も、当事者の方の話を聞いたり、本や記事を読んだりして、日々、価値観をアップデート中。社会に出ると人権について学ぶ機会がほとんどないことから、選手には主体的に学ぶ力をつけて欲しいと願いながら、これからもメッセージを送り続けたいと思います。
まちとひとを、もっと元気に、もっとハッピーにするために…。
ジェイリース株式会社 竹本雅美