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「なんでピンクなの?」Bリーガー ザック・バランスキー選手の大切な人への想い

ピンクリボン2022

毎年10月は『ピンクリボン月間』。乳がん啓発を世界規模で行う期間です。

男子プロバスケットボールBリーグ・アルバルク東京に所属するザック・バランスキー選手(以下、ザック)は、ピンクリボン運動をもっと多くの人に知ってもらうため、毎年10月にピンク色のバスケットシューズを履いています。

今回は、ピンク色のバスケットシューズを履き始めたきっかけやピンクリボン運動に対する想いについてザック選手にお話を伺いました。

ザック・バランスキー

NBAやNFL選手がきっかけに~ピンク色のシューズに込める想い~

ーーまずは、ザック選手がピンク色のバスケットシューズを履き始めたきっかけを教えてください

ザック)私はアメリカで幼少期を過ごし、小さな頃からスポーツを観ることが好きでした。その中で、NBAの選手やNFL(アメリカンフットボール)の選手が、チームカラーとは関係なく、10月にピンク色のシューズを履いていたんです。

最初は「ファッションなのかな?」と思っていたのですが、母に聞いてみて初めてそこに意味があることを知りました。
ピンクリボン運動のことや乳がんについて教えてもらい、私も「将来アスリートになったらピンク色のバッシュを履いて、ピンクリボン運動の支援をしたい」と思うようになりました。

ーーそれから日本に戻られ、日本でプロバスケットボール選手になる夢をかなえられました。実際にピンク色のバスケットシューズを履き始めたのはいつからになるのですか?

ザック)2018-19シーズンからですね。今では、メーカーさんにも協力してもらって毎年違うデザインのピンクシューズを履かせてもらっています。

「心の支えになって」乳がんについて男性に伝えたいこと

ーー活動を通して乳がんについて改めて学ぶ機会もあったと思います。深く知る中で驚いたことはありますか?

ザック)驚いたのは、“男性も乳がんを患うことがある”ということです。やはり乳がんは女性が患う病気だと思っていましたが、男性も確率は低いものの患う可能性がありますし、重症化しやすいことなどを知りました。だからこそ男性側も知っておくことが必要だと思いますし、「自分ごと」として捉えないといけない問題だと思っています。

ーーそういったことを認知していく中で、男性としてはどのようなアクションができるといいなという風に思われますか?

ザック)乳がんは、検診に行き早期発見をすることが重要です。でも「もし患っていたら・・・」という怖いイメージを持っている女性も多いと思うので、例えば、パートナーの方や家族の方の検診に一緒についていくとか、「俺もいるよ」という心の支えになってあげることが大切だと思います。

デートとして乳がん検診に一緒に行ったり、検診のあと一緒に映画に行ったりできると、気軽に検診に行けるかもしれません。まず寄り添ってあげることが、パートナーへの理解を深めることにも繋がると思っています。

ザック・バランスキー

選手同士で広がる共感の輪

ーーー実際にピンク色のシューズを履いてみて、他の選手からはどのような反応がありましたか?

ザック)最初はピンク色のシューズのデザインに対して「かわいいね」「おしゃれだね」といった反応がほとんどでした。ただ、外国籍選手は私のシューズを見て、「10月に履くの?」といった声をかけてくれる選手もいて、海外の方がやっぱりピンクリボン運動に対する認知は進んでいるなと感じたのが正直なところです。

ですが、シューズに込められたその意味について伝えたところ、チームメイトの選手や、別チームの選手からも、「俺も履きたい!」「自分にもなにかできないかな」と言ってくれる選手もいました。これはすごく嬉しかったですね。その他にも、たくさんの方からSNSでDMをいただいたりもして、やって良かったなと思いますし、1人でも多くの方に乳がんについて知ってもらいたい想いがより一層強くなりました。

ーーザック選手の想いから、選手間でも共感の輪が広がっているのですね。

ザック・バランスキー
ピンクリボン運動とは?
【3分解説】ピンクリボン運動とは?その活動について解説!ピンクリボン(Pink Ribbon)は、アメリカの乳がんで亡くなられた患者の家族が、「このような悲しい出来事が繰り返されないように」と願いを込めて作ったリボンからスタートした、乳がんに対する理解と支援のシンボルです。現在では、乳がん啓発の象徴的なシンボルマークとなっています。 ピンクリボン運動は、こうした乳がん啓発を進めるために世界中で行われている啓発活動であり、日本でもさまざまな団体がこの運動に取り組んでいます。...

「自分の心が動かないと想いは伝わらない」

ーーアスリートとして、ザック選手のように発信を続ける重要性についてはどのように感じていますか?

ザック)やはりファンの方がいて、パートナー企業の方々がいて、たくさんの方々の協力で成り立っているのが私たちアスリートだと思っています。もちろん、プレーを通して勇気を与えることもそうですが、せっかく注目を集める舞台に立っているのだから、興味のあることについて発信して、社会貢献に活かすことで恩返しができるのではないかと思っています。

ーーザック選手が発信する上で気を付けていることはありますか?

ザック)無理に押し付けることはしたくないと思っています。もちろん共感してくれて、一緒に何か出来たりできれば嬉しいですが、こういった活動は自分の心が動かないとその想いは伝わらないと思うので。あくまで自分が共感して、伝えたい想いがあることについて発信するようにしています。

ーーザック選手の場合、それがピンクリボン運動だったということですね。

ザック)そうですね。1人でも多くの方に“僕のシューズを見てピンクリボン運動について知ってほしい”という想いは変わりません。アクションすることで、それが共感を生み、新たなアクションへと繋がれば、スポーツや性別の枠を超えられると思っています。

ーーありがとうございました!これからも応援しています!

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アルバルク東京の取り組み

アルバルク東京では、10月はピンクリボン月間としてザック・バランスキー選手だけでなく、さまざまなことに取り組んでいます。

今シーズンは#10 ザック選手に加え、#8 吉井裕鷹選手、#9 安藤周人選手、#75 小酒部泰暉選手がピンク色のバッシュを着用しています!

ホームゲームでは、ザック選手の歴代のピンクバッシュなどの展示も

記事の写真提供:アルバルク東京

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