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「本気で、楽しむ」が広げるボッチャの輪〜NECボッチャ部が目指す未来とは<後編>

NECは、「世界中の誰もが人間性を十分に発揮できる豊かな社会、ダイバーシティの実現」を目指し、パラスポーツの普及・発展に向けた活動を推進している企業です。

障がいの有無関係なく誰もが一緒に、そして、簡単にできるパラスポーツである「ボッチャ」の普及・発展に向けた取り組みについて、NECボッチャ部のメンバーである、田村さん、荻野さん、高木さん、野津さん、大庭さん、山本さんにお話を伺いました。

ボッチャとは、ヨーロッパ生まれのパラリンピック正式種目です。ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。老若男女、障がいのあるなしにかかわらず、すべての人が一緒にプレーし、楽しめるスポーツです。

参考:一般社団法人 日本ボッチャ協会「ボッチャについて」
https://japan-boccia.com/about

ボッチャの楽しさを全国へ〜NECボッチャ部の取り組みはどのように始まり、広がっていったのか<前編>NECは、「世界中の誰もが人間性を十分に発揮できる豊かな社会、ダイバーシティの実現」を目指し、パラスポーツの普及・発展に向けた活動を推進している企業です。障がいの有無関係なく誰もが一緒に、そして、簡単にできるパラスポーツである「ボッチャ」の普及・発展に向けた取り組みについて、NECボッチャ部のメンバーの皆さんにお話を伺いました。...

小学生向けボッチャ授業の反響

ーーここまでは社内でのボッチャの活動を中心に伺ってきましたが、次は、社外へのボッチャの広がりについてお話を聞かせてください。

田村)こちらが社外・社会とのつながりを整理した図になります。特別支援学校や小学校でのボッチャ授業などにも力を入れています。

荻野)小学生向けボッチャ授業は、高木さんが二宮小学校で始めたのがきっかけですよね。

高木)私がボッチャをやってるということを周りの人に伝えていたことで、二宮町の「障がいを持った方々とスポーツをしよう」というグループの皆様から、ボッチャの授業を行うお話をいただきました。「小学生と何かやりたい」という話があったんですよね。

小学校の総合学習の中で障がい者の人たちと触れ合い、「障がいについてもっと知ろう」というテーマがあるんですね。

「障がいを持った方と一緒にボッチャをしよう」という授業を行うことで、障がい者のことも、ボッチャのことも伝えられる。普段触れることが少ない車椅子や電動車椅子の方と一緒にボッチャという同じ競技を体験することができ、ボッチャの競技の特性上、差もつかないので、これはいいなと本当に思いました。

他の小学校でも行えると思い、声をかけていただいたら、どんどんやらせていただいていて、今ではもう10校以上で授業をしました。小学4年生で「障がいを知ろう」というテーマがあり、それとボッチャの授業が合致するみたいです。

今、パラリンピックが近くなっている時に、パラスポーツをやったことがない人が多い中で、パラスポーツをやったことあるのが自慢にもなるようです。

ーーパラスポーツである「ボッチャ」を体験したことがあることで、パラリンピック自体にも親近感が湧きますよね。どのような流れで学校から授業の依頼が来るのですか?

高木)いろんなパターンがありますよね。

荻野)先生から先生に情報が伝わって、先生から話がくるってのもあります。

田村)ホームページを見てってのもありますね。

高木)川崎でボッチャのイベントを開催してる時に、先生に声をかけらたりもしました。

ーー活動一つ一つがつながっていってるのですね。一回のイベントや授業の満足度が高いことで、広がっていっていることがわかります。

高木)同じ学校に授業ができたのが大きいなと思いました。同じ4年生を対象に同じ授業をして下さいって頼まれたときは嬉しかったです。

田村)1年目で授業をした時の4年生がボッチャを大好きになって、自分たちでボールを手作りして一生懸命やっていたら、それを見ていた校長先生がボッチャセットを購入し、ボッチャクラブを作るという流れになった小学校もありました。

様々なつながり、企画が生まれるボッチャ交流会

ーー授業やイベントを通じて、新たなボッチャができる場所が増えていっているんですね!「こういうボッチャの広がり方もあるんだ!」と印象に残るエピソードはありますか?

高木)「練習場所がない」という悩みを他のボッチャ部のある企業さんから話を聞いて、いろんな企業さんや一般の方を集めて交流会を開いたこともありました。

田村)ボッチャボールを作っている会社の社長さんがきていた時は、参加者がボッチャボールの購入方法やメンテナンス方法を聞いていて、参加した人同士で横のつながりができ、いいなと思いました。

高木)ボッチャの大会でも、参加者同士がよく話したりするので、そこでも繋がりが広がりますよね。

ーー私もボッチャの大会に参加させてもらった時に、その場にいた周りの方々に応援してもらって、感激したのを覚えています。

山本)私がいろいろな場所でボッチャの話をする中で、たまたま鉄道会社の社長さんと「実はボッチャというスポーツがあって…」と、ボッチャのお話しする機会がありました。

その時、社長さんはボッチャという言葉自体も知らなかったのですが、話をする中で、「ボッチャ、面白そうだね」と盛り上がり、最終的には「電車の中でボッチャをやろう」って話になって、「トレインボッチャ」という企画を実施したことがあります。

ーーひとつの会話をきっかけに、新しいボッチャの企画が生まれたのですね!凄いです。

野津)荻野さんと2人で他の企業さんのボッチャ審判勉強会を任せてもらえたこともありました。

荻野)しっかりとした形で社内のボッチャ大会をやりたいからということで、ご指名をいただいて「ボッチャのルールを教えてください」というお話をいただくことはありました。野津さんと私で、日本ボッチャ協会の公認資格もしっかり取りました。先ほど話に上がった大会で結果を残したというところもそうですし、C級ではありますが、審判資格もきちんと取ったことで、本気度が伝わり、社内外に広がっていったのだと思います。

野津)NECボッチャ部で活動を続け、広げていくことで、企業間でも良い影響をもたらせているのかなと思います。

荻野)「会社の部活」というのが、面白いですし、良い立ち位置ですよね。

NECボッチャ部が目指す、パラリンピックのその先

ーー初めてボッチャ体験する人たちに「ボッチャって楽しい!」と思ってもらうために、心掛けていることはありますか?

高木)ボッチャに限らずだと思うのですが、自分がどれだけ楽しんでいるのかを相手に伝えることが大事だと思うんですよね。「やってみること、教えること」がゴールではなく、「自分が楽しいから、教えたい。伝えたい。」そこなんじゃないかと思っています。

「こんなに楽しいことを自分だけが知っているんじゃもったいない。周りにも広めたい」と考えています。

大庭)ボッチャは気軽にできるので、「まずやってみましょう」とボールを投げてもらうと、ゲームを楽しんでいるうちに勝手に交流が生まれると思っています。ボッチャ部の皆は自分たちがボッチャが好きだから、ボッチャを楽しく教えられるのだと思います。

ーーまずはやってみてもらうこと。自分たちが楽しむこと、大事ですよね。今後の展望や、やっていきたいこととかありますか?

田村)活動を広げるって話にも絡みますが、小学校で教えていた時に「将来こうなればいいな」と思ったのが、小学校の体育授業にボッチャが入る、体育館にバスケットコートと同じようにボッチャコートがある、という風にボッチャを日常的なものにしたいです。

高木)授業に入るはいいですね。小学4年生の総合学習ではボッチャをやる、という風になるといいなと思います。

田村)自分も授業に参加させてもらって、一緒にボッチャを楽しみたいです。

高木)あとは、選手の皆さんは控えめに言うかもしれませんが、ボッチャ東京カップに優勝する。それがNECボッチャ部の本気度を見せることができると思っています。目指せ優勝。

なかなか健常者の力の加減って障がいのある人たちには出せない部分なんですよね。パラ選手たちのコーチの立場としていつか呼ばれたいというのも、話していますよね。

田村)そうですね。タイのボッチャのチームが世界一なのですが、タイのチームを見据えて、練習相手として僕たちに声がかかると嬉しいなぁ。

高木)そういった関わりを広げていくことで、健常者と障がい者というような分け目がなくなる、いい機会なんじゃないかって思いますよね。今は「ボッチャ」という名前が広まってきたと思うんですけど、日本でボッチャを知らないって人がいなくなるといいですね。

田村)体育や総合学習の授業に入ってくると、ボッチャを知らない人はいなくなるかもしれませんね。

野津)2005年に私がボッチャを始めた時は、日本選手権大会でも観戦に来るのは選手の家族がほとんどでしたが、2019年には会場が賑わうようになってきました。その盛り上がりがずっと続いてほしいというのが私の希望です。

元々は東京パラリンピックでボッチャの会場を満員にするぞ!と意気込んでいたのですが、COVID-19が無ければ叶ってたかもしれないくらい盛り上がってきていたと思います。

荻野)特別支援学校で本気でボッチャをプレーしている子たちと知り合って、一緒に練習して、彼らが数年後パラリンピックに出てくれたら嬉しいですよね。

一緒に練習した子たちが、全国ボッチャ選抜甲子園で活躍したり、彼ら、彼女らが強くなっていけば、「教え子が活躍している」ような嬉しい気分を味わえると思います。

山本)日本全体がCOVID-19の中で、なかなかボッチャのイベントも練習もできていないので、COVID-19が収まったら大々的に皆さんとボッチャをやって、交流していきたいです。

ーー僕もやりたいです!

高木)私は「パラスポーツの日常化」という言葉が好きで、そのキッカケがボッチャであればいいなって思っています。パラリンピックが開催される2021年が盛り上がりのピークになると皆さん考えているかもしれませんが、この先が勝負で、2022年、2023年の時に今よりももっとパラスポーツが日常化していくように活動していかなければいけないな、と私は思っています。

田村)パラリンピックが終わった後も、NECボッチャ部はこれまでと変わらずに頑張っているよねと言われたいです。さらに部員数を増やして、大会でもいい結果を残していきたいと思っています。

荻野)フレンドリースタッフという、障がいを持った方がメインで所属する特例子会社があるんですけれど、ボッチャをやっていなかったら、そのメンバーと交流をすることはなかったと思います。

そのメンバーは、食堂のテーブル拭きや庭の木の世話などをしているのですが、一緒にボッチャをやったことで、「荻野さん」「◯◯くん」と会社で会った時に話すようになりました。

彼ら彼女らにとっても、ボッチャがあるから会社行くのが楽しみと思ってくれているのが嬉しいですし、ボッチャを社内でやっていて良かったと思いました。広く言うと、社会もそういう風になっていくといいですね。

野津)私は「有機的な活動」という言葉が好きで、色んなモチベーション、メンバーそれぞれやりたいことがある中で集まっていて、その共通項が「ボッチャ」で、良い感じのチームになってるので、このまま広めていきたいという想いがあります。

荻野さんも話していましたが、特別支援学校とのコラボがいいなと思っています。パラ選手をサポートするような人たちってあまりいなかった時代がありました。また、一般の人たちもボッチャを楽しめる場所を作ったり、きっかけを与えられるような活動をしていきたいです。

ーーNECボッチャ部の皆さん、ありがとうございました!

編集より

NECボッチャ部のメンバーさんへのインタビューを通じて、活動が社内外、全国に広まっていった理由として、「まずは自分たちが楽しむこと」「本気で取り組むこと」の二つが強くあると感じました。

私は、一度NECボッチャ部が主催するボッチャ交流会に参加したことがあるのですが、インタビューでメンバーの皆さんの熱い想いを聞いて、またNECボッチャ部の皆さんとボッチャをプレーしたくなりました。

今回の記事を通じて「ボッチャが気になる!」「ボッチャをやってみたい!」と思ったら、ぜひNECボッチャ部さんのFacebookページを覗いてみてください!

NECボッチャ部 Facebookページ
https://www.facebook.com/necbocciaclub/

全国ボッチャ普及キャラバン presented by NEC & NECグループ連合
https://jpn.nec.com/ad/2020/diversity/case02/index.html

ボッチャの楽しさを全国へ〜NECボッチャ部の取り組みはどのように始まり、広がっていったのか<前編>NECは、「世界中の誰もが人間性を十分に発揮できる豊かな社会、ダイバーシティの実現」を目指し、パラスポーツの普及・発展に向けた活動を推進している企業です。障がいの有無関係なく誰もが一緒に、そして、簡単にできるパラスポーツである「ボッチャ」の普及・発展に向けた取り組みについて、NECボッチャ部のメンバーの皆さんにお話を伺いました。...
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