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【シャレン!/カマタマーレ讃岐】地元企業と製作したマスクで、関わるすべての人に笑顔を

サムネイル_カマタマーレ讃岐

Sports for Socialでは、2021年「シャレン!(Jリーグ社会連携)」に取り組むJリーグクラブの「想い」を取り上げます。

今回はカマタマーレ讃岐の「地元企業コラボマスクでマスクの供給と寄付活動」です。地元企業とのコラボマスクを供給することで、地域に貢献するだけでなく、人のつながりや笑顔も生み出しました。活動への想いやカマタマーレ讃岐が香川県にある意義ー。広報の佐藤さんと、グッズ担当の黒田さんにお話を伺いました。

クラブを中心に広がる感謝の輪

香川県にある手袋メーカーの株式会社スワニーと協働で、抗菌・抗ウイルスの「ALL FOR SANUKI」のロゴをワンポイントでいれたオリジナルマスクを製作し、香川県内でマスクを必要とされている皆様にお届けできるようスーパーマルナカやオンラインショップで販売。後日、このマスクの売り上げの一部は日本赤十字社香川県支部に寄付しました。

ーコロナ禍でマスクを製作して販売、そして売り上げを寄付するという活動を始められたきっかけや想いを教えてください。

佐藤)昨年緊急事態宣言が出されて、自粛や医療現場の逼迫など、社会的にも不安定な状況になった中で、マスクが足りないという声が非常に多く聞かれました。

その中でサッカークラブとして何ができるかと考えていたときに、たまたま東かがわ市にあるスワニーさんという手袋などを製造しているメーカーがマスクを作っておられるというのを知りました。もともとカマタマーレ讃岐のサポーティングパートナーになってくださっていたご縁もあったので、一緒にできることがないかとご提案し、実現した取り組みです。

カマタマーレ讃岐_高木和正

ープロジェクトを進めていく上で考えていたことを教えてください。

佐藤)マスクにワンポイントで入っている「ALL FOR SANUKI」は、2020年の1月頃にコロナとは関係なく定めたコーポレートスローガンです。”ALL FOR SANUKI ~讃岐のために全員で 讃岐ために全力で~”と掲げていたので、その理念に則って取り組みを進めました。

この状況だからこそ何ができるのか考えた時に、まずはマスクを供給すること、そして、全国的に医療現場が逼迫しているような状況で、直接的にお手伝いは難しいですが、売り上げの一部を医療現場に寄付させていただこうということでこのプロジェクトに取り組みました。

ー準備した枚数が即完売するなど大きな反響があったようですが、買われた方や寄贈先の方の反応はどのようなものがありましたか?

黒田)マスクを販売する前に、毎日動画を一つずつSNSで投稿しました。弊社とスワニーさんの代表対談や、担当者同士の対談など、メッセージを届けようと考えながら発信も進めていました。
このこともあり、販売前からサポーターの方を中心にSNSで「このマスクを絶対買おう」と言っていただけました。

なかなか手に入らなかったマスクですが、香川の企業が作って香川のクラブが販売するということに対して、「ありがとう」というコメントが多く見られました。

ーもらって印象的だった言葉はありますか?

佐藤)日本赤十字社の香川県支部の方からは、「私たちの活動の基本は、地域に密着し、地域に根差した活動をすることです。温かい気持ちに感謝しています。」と言ってくださいました。


カマタマーレ讃岐_日本赤十字社

黒田)スワニーさんからは、こういった取り組みができたことに対して「本当にありがとうございます」と言っていただけました。

スワニーさんとはグッズ製作としては初めて一緒に取り組んで、スワニーさんの良い商品をカマタマーレ讃岐を活用してって販売するというように、お互いにお互いの良いところを活かし合えたと思います。スワニーさんがマスクを作り始めて1か月も経たないうちに取り組みを始めたので、認知度アップにも貢献できたと言ってくださいました。

サポーターの方からは、ユニフォームスポンサーであるマルナカさんという地元のスーパーで販売してくれてありがとうって言う声を頂いたことが記憶に残っています。
売ることだけを考えるとオンラインストアの方がいろいろな地域の方々に届くと思いましたが、香川の商品を困っている香川の方々に届けたいという想いがあったので、マルナカさんで販売をしました。

カマタマーレ讃岐が地域の”笑顔”を増やす

ー企業さんや買ってくださったサポーター・ファンの方から色々な反応をもらう中で、スタッフの方々が感じたことを教えてください。

佐藤)マルナカさんでマスクを販売した時に、初めて行列ができたそうなんです。開店前のスーパーに2、30人が並ぶってなかなかないですよね。それを見た時にカマタマーレ讃岐は地域にとって必要な存在であるからこそ、地域貢献などを含めて、香川県のために活動していかなきゃいけないクラブであるんだなと強く感じました。

また、コロナ禍の暗い状況だったからこそ、みなさんに買っていただいた時に笑顔だったのが印象的でした。あの頃は、ステイホームで、会社や学校にもなかなか行けない中で、行列に並ぶことによってサポーター同士のコミュニケーションが生まれていました。その中でたくさんの笑顔が生まれていて、この取り組みに限らず、自分たちがこういうシーンを増やしていかなくてはいけないなと思いました。

ーサッカークラブが取り組むからこその広がりがあったり、クラブが社会貢献活動をする意義を感じました。
地域密着型のクラブであるカマタマーレ讃岐が香川県にある意義はどういうところにあると思いますか?

佐藤)このクラブは、どちらかと言うと大きな企業がバックにあってやってきたクラブではなくて、みんなで作り上げてきた歴史というものがあります。

例えば、Jリーグ昇格前に胸スポンサーが「うどん県」という時期がありました。会社や個人の方があわさって出資してくださり、胸スポンサーを掲出している時期がありました。ホームゲームは、多くのボランティアスタッフの皆様と安全・安心なスタジアムを作りあげています。みんなで作り上げてきているということが大きいです。

みなさんの想いを還元するとともに、香川県全体が一体となればより地域が盛り上がるのかなと感じています。

ー今回のような活動でその輪が広がっていくのはとても素敵だなと思いました。
ちなみに、さっき行列ができて即完売だったり大きな反響があったと思うのですが、どのくらいの数量を販売したのでしょうか?

黒田)第1弾がトータルで900枚 、第2弾が夏頃に1350枚、第3弾が今年の1〜3月に230枚だったので、トータルで2400枚くらい販売しました。

ーすごい反響ですね!

カマタマーレ讃岐_マスク

身近に感じてもらうには

ー活動をする中で大変なことはありましたか?

黒田)マスクを販売する中で、行列が出来たり、みなさんに感謝していただけたりしたことでこのクラブが、香川県にとって、この街にとって絶対に必要なクラブになりつつあるのかなとなんとなく感じていたのですが、小学校や中学校での挨拶運動、街のイベントなどをしている時は、まだまだカマタマーレ讃岐のこと知らない方もいらっしゃいます。

その方々にどういった形で認知いただけるか。もっと言えばどうやって応援していただくか、その方たちにどうやって恩返しをしていくか、そこのサイクルをどう作っていくかが課題だと思います。

ー好きになってもらうための取り組みで、どういった難しさを感じますか?

佐藤)コア層にはメッセージや活動を届けられることが多いのですが、カマタマーレという名前は知ってるけど1回も試合に行ったことない人にどう届けるかは課題があります。

SNSとかネット上で発信するのも大事ですが、リアルの部分をいかに濃くしていくかは今の時代だからこそ大事だと思っています。

実は小さい頃、現在のカマタマーレ讃岐の監督であるゼムノビッチ監督からサインをもらったことがあるのですが、その記憶は今でも覚えています。やはり、人と人との出会いの方がより印象に残るし、リアルな部分をいかに大事にしながら、デジタルの発信を大切にしていくかが重要かなと思っています。

ーデジタルはきっかけ作りとしては強いですが、実際に触れ合うことで好きになってもらえるのかもしれませんね。

佐藤)「あの選手が前に小学校に来てくれて一緒にサッカーしたんだよ」って自慢できるような、そんなきっかけ作りをしていくのが大切かなと思っています。

SNSも反応してくれた人には極力アクションを起こして、触れ合う機会を増やすように心がけています。

カマタマーレ讃岐_あいさつ運動

“まいにちカマタマ”

ー今後クラブとして取り組んでいきたいことを教えてください。

佐藤)「まいにちカマタマ」というスローガンを2021シーズンも継続していきます。毎日、どこかで誰かがカマタマーレ讃岐に接する機会を作ろうということで、目標としては365日ホームタウン活動をしたいと思っています。

方法はいろいろあると思うので、こんな状況だからこそできることに取り組んでいきたいです。先日は、介護施設とオンラインで繋いで活動をしました。

今だからこそできることに取り組みながら、カマタマーレ讃岐に触れ合う機会を増やしていきます。

ーありがとうございました!カマタマーレ讃岐が香川県全体に笑顔を増やしていくのを私も楽しみにしています!

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