Sport for socialでは、2021年「シャレン!(Jリーグ社会連携)」に取り組むJリーグクラブの「想い」を取り上げます。今回は、ガンバ大阪の”応援・勇気・元気”を与えるシャレン活動「ホームで勝とう~ガンバとともに~」について、ホームタウン推進課の河合様にお話を伺いました。
札幌戦では墨絵アーティスト #茂本ヒデキチ さんにデザインを手掛けていただいた限定ユニフォームを身に纏い、そしてファン・サポーターの皆さんにも限定ユニフォームシャツを着用してもらい、#ガンバ大阪 に関わる全ての人の想いをひとつに戦いました。#ガンバ大阪 #GAMBAOSAKA pic.twitter.com/1jzdgmi8qS
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) November 1, 2020
「ホームで勝とう~ガンバとともに~」とは
ガンバ大阪が「ホームで勝とう~ガンバとともに~」をタイトルに、”一日でも早く、新型コロナウイルスが終息し、少しでも市民の皆さまにとって安心・安全な世の中になることを願う”という想いのもと昨年行ったプロジェクトです。
新型コロナウイルスの影響で、超厳戒態勢下でのサッカー観戦が続く中、「新型コロナウイルスに負けない!」という想いを込めた限定ユニフォームシャツを、ファン・サポーター・パートナー企業の皆さまからのご協力のもと作成しました。その活動の一環として、今も最前線で活躍されている医療従事者の方々に、感謝の気持ちをもって「応援」「勇気」「元気」づけができればという想いで、ホームタウン北摂7市(吹田市・茨木市・高槻市・豊中市・摂津市・池田市・箕面市)内にある医師会等を通じて医療施設へ寄贈を行いました。
限定ユニフォームを通じて、コロナ禍の医療従事者に元気を
ー河合さんの今回のプロジェクトへの関わりを教えてください。
河合)昨年のコロナの状況が悪化していく中で、5月に「ホームで勝とう~ガンバとともに~」というタイトルでプロジェクトチームを発足し、ガンバ大阪全体で何ができるかということを考えました。我々はホームタウン推進課として、まずは地域のお店情報をホームページに載せるなど出来ることから取り組み始めました。
ガンバ大阪では、毎年「GAMBA EXPO」という大きなイベントを開催しています。過去には、太陽の塔などとコラボしたユニフォームを作成して「GAMBA EXPO」と題した試合日に選手が着用したり、来場者全員に配布も行いました。
昨年は、10月31日のホーム・コンサドーレ札幌戦(明治安田生命J1 第25節)にて、コロナに打ち勝つということを掲げ、筆文字で選手の絵を茂本ヒデキチさんに描ていただいた記念ユニフォームを作成し、「元気づける」「勇気づける」という意味を込めて、来場者全員にお配りしました。スポンサーやファン・サポーターの方からもご支援を頂いた形でプロジェクトを進めることができました。
その記念ユニフォームを有効活用し、地域に少しでも勇気や元気を与えられないかということで約4,000着ほどを確保して、ホームタウン7市の医師会や病院を通じて寄贈をさせていただきました。また、ガンバ大阪とパートナー協定を結んでいる大阪大学医学部附属病院と国立循環器病研究センターにも寄贈させていただきました。
実際に現場で医療従事に携わる方や受付をされてる方、PCR検査を受けられた方など、現場で戦っていらっしゃる方々にお配りすることができました。
ープロジェクトを進めていく中で苦労したことはありますか?
河合)ガンバ大阪は、ホームタウン7市で地域巡回や地域活動をしています。プロジェクトを進める際に、どこに相談し、どのように進めていくべきなのかということが、最初の悩みでしたね。
ー新しい取り組みであればあるほど、初めの進め方は探りながらになっていきますよね。
河合)そうなんです。初めは探り探りではありましたが、各病院にお配りできるよう医師会を通じて寄贈させていただきました。
現場で闘う方々からの感謝のメッセージ
ー今回のプロジェクトを進めていく中で、印象に残っている出来事はありますか?
河合)ユニフォームシャツをお持ちした時にとても喜んでいただけたことや、現場で戦っていらっしゃる医療関係者の方々から「ありがとうございます」という感謝の手紙や写真付きのメール、非常に勇気付けられましたというお声を頂いたことがとても印象に残っています。
ー実際にユニフォームを寄贈していく中で、河合さんや対応していたスタッフの方々に気持ちの変化はありましたか?
河合)昨年は地域活動が立ち止まり、何もできなかったので、私自身も何かしなくてはいけないという思いはありながら、コロナに気をつけながら何ができるんだろうという悩みが初めはありました。
ユニフォームシャツを配らせていただく形になって、渡した方々にとても純粋に喜んでいただいて、活力をもらいながら医療従事にあたっていただけたということが本当に良かったです。
ユニフォームシャツは、スポンサーやファン・サポーターの方々からご支援を頂き、様々な方からのご協力があって作成できました。それを使って地域還元ができたので、Jリーグが進めているシャレン(社会連携活動)の理念に対しても有意義な取り組みだったと思っています。
ーファン・サポーター、スポンサーという応援してくれる人たちを抱えているチームだからこその広がりがありますね。
クラブが社会貢献活動に取り組む意義とは?
ースポーツクラブが社会貢献活動をすることの意義やメリットを感じるシーンはありましたか?
河合)コロナの流行で、社会貢献活動に対してより一層私たちも考えさせられるようになりました。現在進行形ですが、クラブの存在意義を考え、どうすることが地域のお役立てになるのかということ常々考えるようになりましたし、これからはそういうことを軸として取り組んでいかなくてはいけないと思います。
ー河合さんのシャレン活動に対する想いをお聞かせください。
河合)シャレン!が2018年にJリーグでスタートしました。今年から関西4クラブを代表して、私がクラブ幹事会の担当をしています。私がシャレン!のクラブ幹事会に入っていながら、我々の活動もまだまだ実のある形で取り組めていないというところがクラブの課題と考えています。ガンバ大阪としても社会連携活動にもっと取り組まないといけないですし、まだまだ伸びしろがある活動だなと思っています。
今後の活動
ークラブとしてこれから取り組んでいきたいことはありますか?
河合)コロナ禍で何ができるかという時に、コロナ前には行っていなかったようなことを少しずつ私たちも気付きを得て行っていくようになりました。
2020年に取り組んだ経験則をもとに、今後クラブとしては地域の子どもたちに対して元気を与えられるようなことを軸にやっていきたいと考えています。コロナ禍が続いて気持ちがメンタルがだんだんマイナスになってくる子ども達も多くなってきていると思うので、引き続きガンバ大阪が元気や勇気を与えられたら良いなと思います。
我々のクラブの存在が、地域の人たちにとって「ガンバがあって良かったな」と思っていただけるよう、まだまだガンバ!って参ります。
(画像提供:ガンバ大阪)