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『衛生』を正しく知ろう!個人が大事、世界も大事

ショッピングモールなど、お出かけの際に消毒をする機会も増えてきました。そのとき、『SARAYA』の文字を見かけることも増えていませんか?

1952年、当時流行していた赤痢の予防を目的に手洗い石鹸から始まったサラヤ株式会社。
その後も、一般家庭から食品衛生、公衆衛生、医療・福祉衛生など、日本のみならず世界の衛生環境改善に関する商品やサービスを販売するだけでなく、アフリカ・ウガンダでの100万人の手洗いプロジェクトなど、真摯に『衛生』に対して取り組み続けた企業は、新型コロナウイルスが蔓延する今、なにを思うのでしょうか?
サラヤ株式会社の広報宣伝統括部 廣岡 竜也さん(以下、廣岡)に、『衛生』をテーマにお話をお伺いします。

「子どもたちの未来ってどうなるんだろう」カーリング本橋麻里の"選択基準"が変わったきっかけ二児の母として子育てをしながら、競技者・チーム代表としても活躍する女子カーリング・本橋麻里さん。彼女が子どもたちの未来を想って使い始めた洗剤は、サラヤ株式会社の「ヤシノミ洗剤」でした。2021年の5月にスタートする本橋さんとサラヤの共同コミュニティプロジェクト。本橋さんとサラヤ株式会社の廣岡さん・秋吉さんの対談の模様をお届けします。...

もはや世界は繋がっている

ーー新型コロナウイルスが国内で蔓延し始めてから2年が経とうとしています。このウイルスから、わかったことはどのようなことがありますか?

廣岡)新型コロナウイルスが流行したことにより、「世界は繋がっている」ということが自明となりました。昔は、1つの地域で起きたことが全世界に広がるということはあまりなかったのですが、物や人が移動することで新型コロナウイルスは世界中に蔓延しました。つまり、感染対策や衛生環境の向上は、先進国や1つの地域のみで行っていてはいけないということになります。

ーー世界中の衛生環境が向上されることも、私たちの健康を守るためには重要だということですね。

廣岡)その通りです。また、人獣感染症も増えてきています。昔は、人と野生動物は生活圏がきちんと分けられ、接触機会は今ほど多くありませんでした。しかしながら、現在は熱帯雨林が少なくなり、野生動物の住む場所は奪われ、人間の住む地域に活動範囲を広げるしかなくなる状況が出てきています。人と野生動物の接触の機会が増えると、動物たちの活動範囲内でのみ広がっていた病気が人間にも広がる可能性が増えてしまいます。

ーー衛生問題に対し、環境問題などほかの問題とも関係しているということでしょうか。

廣岡)はい。環境問題について、野生動物の生息域の保護などについて考えていくことは、衛生問題にもつながっているのです。

ーー健康を守るために、環境についても考える。なかなか、そのつながりについて考えることは少ないですよね。

プランテーションの広がりボルネオでは熱帯雨林が伐採され、農園が川岸まで広がることで動植物の絶滅危機を
招いている。サラヤは森林保全のための活動を15年以上続けている。

出来事が起きると人は学ぶ

ーー新型コロナウイルスの影響で、衛生についての人々の意識の高まりが感じられます。そうした意識は、これまでどのように変わってきたのでしょうか?

廣岡)まず私の記憶の中で大きな出来事は、腸管出血性大腸菌O157です(1996年頃)。手洗いに対して、一般家庭だけでなく衛生業界においても改めて重要性が認識される出来事であったと思います。2つ目は新型インフルエンザの流行です(2009年頃)。このときには、手洗いだけでなく消毒についても重要性が認識されるようになりました。O157では、初めは食品業界が菌蔓延の原因として疑われた経緯もあり、衛生についての意識がとても上がるきっかけになった出来事だと思います。

新型コロナウイルスのような新型の感染症は、これからもまた発生すると言われています。もし、今後発生した場合も、今回の新型コロナウイルスと同じようにワクチンや治療薬ができるまでは自分で防衛をする必要があります。人々の意識が高まり、基本的な感染対策の徹底がされていれば、広がらず限定的に抑えることができはずです。

ーーなるほど。そうした意識という点では、なにが重要になるのでしょうか?手指消毒や手洗いの徹底というところ以外にはありますか?

廣岡)そうですね。それ以外にも、『公衆衛生の徹底』も大切です。

ーーこれまでの感染症も含め、世間で流行が騒がれるとみんながマスク、消毒なども意識するようになりますが、時間が経つと忘れてしまって元通りに戻ってしまうように思います。その点についてはどう思われますか。

廣岡)その意識が下げ止まることがあれば、公衆衛生のレベルは上がると考えています。日本が他の国よりも死者が少ない理由は、衛生環境がきちんと整備されていたり衛生意識自体が元々高い国だからです。

ーーそれは間違いなく、70年前から啓発活動を行ってきたサラヤさんの取り組みも大きな影響を与えていると思います。新型コロナウイルス収束後の環境や考え方がどうなるのかはまだ分からないですが、意識するようになった衛生についての知識を忘れないでいたいですね。

廣岡)はい。実際に手洗いや消毒が徹底されていることで、インフルエンザウイルスに感染する人の数も大きく減少しています。個人単位でまずは、正しい知識を身につけて正しい手洗いや消毒を続けていただきたいです。

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海外で感じた、正しい知識を得ることの必要性

ーーサラヤでは、アフリカ・ウガンダでの『100万人の手洗いプロジェクト』など海外でのプロジェクトにも積極的に取り組まれています。プロジェクト活動地域における衛生環境や衛生の意識について、プロジェクトを始める前や初期の段階ではどうだったのでしょうか?

廣岡)衛生環境が根付いていない地域には、経済的な問題による衛生環境の悪さもありましたし、そもそも衛生についての『知識』がなかったように思います。私たちサラヤがアフリカをプロジェクトの活動地域に選んだ理由は、アジアなどと比べてもアフリカが衛生の面で取り残されていると感じたことが理由です。アフリカの人たちは、手を洗う理由を知らないので手を洗わなかった。ですので、手を洗う理由を教えるところから始めました。

100万人の手洗い

ーー活動地域としてウガンダを選んだ理由はありますか。

廣岡)私たちがウガンダを選んだ理由は、ウガンダ政府が「衛生に取り組みたい!」というやる気があったことが大きかったです。やはり政府の協力がないと、外国企業である私たちが活動をすることは難しいですが、国としてどうにかしたいという想いがあったので、活動を始めることができました。『手洗いアンバサダー』を設けて活動するなど、国として衛生への向上意識に対して協力させていただいた形です。学校で教育をして家庭に持ち帰ってもらい親に広めてもらったり、立派な設備ではなく簡易な設備を設けたりしています。

ーーなぜ、簡易な設備なのでしょうか。

廣岡)立派な設備を設けても、壊れてしまったときに直す知識がない、あるいは部品が調達できないなどがあると、修理ができず機能しなくなってしまいます。そうしたことがないように、現地で手に入るもので作ることができる簡易な設備を設けました。

ーー活動を始めた頃と比べて、変化したことはありますか。

廣岡)衛生意識は確実に向上していると思います。また、活動当初は、本来は衛生環境が最も優れている必要がある病院の衛生環境がひどく、院内感染などの問題もありました。その状況を目の当たりにし、手指衛生を徹底した病院とそうでない病院の院内感染の発症率や死亡率を比較し、手指衛生の徹底がいかに大切かを教えていきました。ただ、問題もありました。

ーーどのような問題が起きたのでしょうか。

廣岡)消毒液が、輸入して購入するには高すぎるという問題です。そこで、現地で原料を調達して製造できるようにしました。そうすればコストが抑えられますし、現地での雇用も生まれます。

ーー大変だったことなどありますか。

廣岡)衛生の知識は広まっていきましたが、衛生用のアルコールが、飲酒用のアルコールと同じ税率がかけられ、値段が高くなってしまったこともありました。エボラ出血熱などの伝染病の蔓延などから、消毒の必要性も多くの方に感じてもらえるようになり、さまざまな方の交渉や努力のおかげで、適正な価格での製造と販売ができるようになりました。

サラヤが提供する、物だけではない『衛生』

ーー日本でも世界でも、衛生意識の拡大には地道な努力と印象的な出来事が必要なんですね。他の海外の地域ではどうなのでしょうか。

廣岡)サラヤが海外に進出する場合、大型ショッピングモールさんの海外進出とともに出向くことが多いです。ただ現地にサラヤの商品を置くだけでなく、そうした場所でも啓発活動をしっかりとしなくてはいけません。アジア圏などでは、手洗いや消毒の必要性を感じない文化を持っている国の場合、『消毒液=コスト』と判断されてしまいます。値段が安ければ良いと思われてしまうと、効果がある薬剤を選んで使ってもらうことができません。ですので、使う人たちへの教育が必要不可欠になります。

ーーサラヤさんの商品と、啓発活動はセットなのですね。

廣岡)サラヤは、公衆衛生だけでなく効果の証拠がいっそう求められる医療衛生も取り扱っているので、しっかりとしたエビデンスを持って商品を開発し、啓発活動をしています。衛生においてお客さまへ健康被害が起きないよう、リスク管理を含めた全体をコストと考え、世界のいろいろな場所で正しい衛生への取り組みが広がっていくことを期待しています。

ーー正しい知識を得て、正しいものを使うことが衛生面ではとても大切なんですね。ありがとうございました!

サラヤ
あなたの身近にも!?サラヤってどんな会社?Sports for Socialのトップパートナーであるサラヤ株式会社(以下、サラヤ)。ボルネオやウガンダなどでの社会貢献活動に注目されがちですが、「そもそも商品自体が社会貢献になっている」ということもサラヤの特徴です。 今回は、コミュニケーション本部広報宣伝部の廣岡竜也さん(以下、廣岡)、秋吉道太さん(以下、秋吉)にお話を伺いました。...
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