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大分トリニータのスポンサー企業、“新電力おおいた”とは

新電力おおいた株式会社は、Jリーグ・大分トリニータのスポンサー企業です。
同社の代表取締役社長 山野 健治氏(以下、山野)は、大分トリニータの前身である大分トリニティの頃からクラブを応援している生粋のトリニータサポーターでもあります。

今回、新電力おおいたが大分トリニータのスポンサーをする理由や、会社として目指すサスティナブルな未来への想いを伺いました。

新電力おおいたは、「地域内経済循環」を目指す会社

ーーまず、「新電力おおいた」とはどのような会社なのか教えてください。

山野)2016年4月の電力全面自由化にともない誕生した会社です。もともと、親会社である株式会社デンケンが太陽光の発電事業をやっていました。自分たちで発電所を持っていることもあり、制度変更があれば小売をやりたいと考えていました。
対外的にデンケンはBtoBの製造業が中心のイメージが強かったため、子会社として新電力おおいた株式会社を設立しました。
新電力おおいたという会社は、大分県内の自治体・企業・金融機関・スポーツチーム(大分トリニータ)にも出資をしてもらっている会社でして、「オール大分」で大分県を盛り上げていく、元気にしていくという考えを大切にしています。

ーー大分トリニータが株主に入っているのはとてもインパクトがありますね。新電力おおいたと他の電力会社を比較すると具体的にどんな違いがあるのでしょうか。

山野)新電力おおいたを設立した際に、「電気の地産地消」という設立理念を掲げました。言い換えると、「地域内経済循環」を高めること。それが私たちがやりたかったことなんです。
電力自由化以前は、大分県内で使用する電気代年間約1,000億円というお金が大分県外に出ていました。もしそのお金が地域の電力会社の電気に切り替えることができれば、地域の中にお金が落ちます。当然、電力の小売事業をやっているため、皆さんから頂く電気代は、電力調達費用が大半にはなるのですが、販管費としてのテレビCMや新聞への広告出稿などにも使用をしています。それも、大分県内の広告会社に素材を作って頂いて、さらにそこの会社を通じてテレビ局にCMをオーダーしています。チラシの作成をする際も大分県内の印刷会社に発注させて頂いてます。今挙げたのは一例ですが、それ以外にも皆さんから頂いたお金(電気代)は我々の給料も含めて、大分県内にお金が落ちてるんです。これが私たちが一番やりたかったこと「地域内経済循環」です。この軸をぶらさなければ、絶対に皆さんからご支援いただけるはずだ、契約数が増えるはずだって思ってやってきました。

ーー素晴らしいお考えですね。今は計画通り契約数は増えているのでしょうか。教えられる範囲で…

山野)毎年2億円ずつ売上が増加しています。初年度が2億、2年目が4億、3年目が6億、4年目が8億、そして昨年は10億の計画でしたが、12億円まで一気に伸びました。本当に有り難いことですね。

ーーすごい勢いで伸びていますね。

ファンからスポンサー企業へ

ーー少し話を変えて大分トリニータとの取り組みについてお話を聞かせてください。そもそもどのような経緯でスポンサーをやることになったのでしょうか。

山野)まず私がトリニータが大好きというのはありますね(笑)大分トリニティが出来た頃からサポーターとしてチームを応援していました。
それもあって、親会社のデンケンにお願いをして少額でも良いからとスポンサーをやってもらった時期がありました。ここまではどちらかというと応援したいという気持ちで進めてきました。
そこから新電力おおいたという会社が誕生し、ビジネス的な視点でスポンサー価値を感じるようになりました。当然、最初の頃は新電力おおいたの認知度はゼロです。まずは知ってもらう必要がある、そこで県内でも圧倒的な認知度を誇る大分トリニータの力を借りることでスケールしていくのではないかと考えました。

ーー実際のところ、認知度は上がっているのでしょうか?

山野)一般的な県内認知度と大分トリニータサポーターの認知度を比較したところ、実に20ポイント以上も差がありました。これは、試合の冠マッチを実施したり、SNSの運用をスタートさせたりと、地道にPR活動を行った成果だと思っています。
直近では、大分トリニータとビジネスマッチング契約を締結し、スタジアムブースでのPRも開始しました。早速、加入者様も増え、認知度とあわせて右肩上がりで推移しています。本当にありがとうございます。

ニータンのでんきとは

ーー大分トリニータと取り組む特別メニュー「ニータンのでんき」についてもお聞きしてよろしいでしょうか。

山野)新電力会社の特権の一つでもあるのですが、料金メニューを自分たちで決めることができるんです。例えば、 KDDIさんはauでんきをやってますけど、あのような形で携帯電話会社が電気も販売して、電気と一緒に契約するとセット割になるというのを売りにしています。
新電力は、これまでの電力会社単体ではできなかったような、そういう新しい料金体系をつくれるのが利点です。
そのスタイルの一つに、「寄付型の料金メニュー」というのがあって、電気代の一部を指定の場所に寄付するという形があります。
ニータンのでんきはこれにあたります。

ーー具体的にどのような設計なのでしょうか。なぜ、このメニューが誕生したかも教えてください。

山野)設計はすごくシンプルで、毎月電気代から100円を大分トリニータに寄付するという流れになっています。
私たちのスポンサー料金はどうしても業績の影響をうけてしまう。だからこそ、サポーターの方に必ず支えられている寄付があってもいいのかなって。新電力おおいたの立ち上げ当初から、安定して大分トリニータを支援できる形、サポーターが参加できる形を模索していました。
「月100円」って聞くと少額のように思われるかもしれませんが、1,000人のサポーターが100円を毎月寄付すると年間120万円になります。
毎年必ず120万円が大分トリニータの運営・強化費として使えるんです。
サポーターの方の入会が増えれば、同じように大分トリニータに寄付できる金額も増えていくという形です。

ーー寄付は素晴らしいことですが、メリットがないとなかなか加入するのは難しいのではないかと思います。その点はいかがでしょうか。

山野)そうですね。利点はいくつかあります。寄付といっても、今払っている電気代が高くなるわけではないです。ニータンのでんきに切り替えて頂くことで、電気代がお得になって、その一部を寄付するイメージです。
さらに、入会者特典として、大分トリニータ関連のグッズやサイン、ピッチサイドシートでの観戦、VIP席での観戦体験もついてきます。※一部抽選

ーーそもそも電気代も安くなって、通常では体験できないことが特典としてあるということですね。それはサポーターの方も喜びそうですね。
電気代が安くなるかは事前に分かるのでしょうか。

山野)私たちのホームページ上で見積もりシミュレーションができます。デジタルに弱い方は、当社にお電話頂くかスタジアムのブースに検針票を持ってきていただければ私たちの方でお調べすることもしています。

ーーありがとうございます。ニータンのでんきがとても魅力的なメニューだということがわかりました。

▼ニータンのでんき
https://pps-oita.jp/neetan/

後編では、新電力おおいたが描くサスティナブルな未来や大分トリニータへの想いをご紹介します。