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「お客様のスポーツライフをもっと豊かに」ダンロップがスポーツ振興に込める想いとは?<後編>

「ダンロップ」ブランドで知られる住友ゴム工業株式会社はなぜ、ゴルフトーナメントの主催・協賛を含めたスポーツ事業を行っているのでしょうか?そこには、スポーツを通じて成し遂げたいことや想いがありました。

前編に引き続き、代表取締役社長である山本悟氏(以下:山本)にお話を伺いました。

“住友ゴムとスポーツ”の歴史

ーー住友ゴム工業とスポーツの関わりの歴史について教えてください。

山本)まずはタイヤ事業の始まりについて、1888年に英国のジョン・ボイド・ダンロップという獣医が世界で初めて空気入りタイヤを発明しました。空気入りタイヤはダンロップが発祥です。

ジョン・ボイド・ダンロップ「ジョン・ボイド・ダンロップ」 写真提供:住友ゴム工業

その後、1909年に英国ダンロップの日本支店として当社が神戸の地に創業、日本における近代ゴム製品の製造が始まりました。1913年には自動車用タイヤの生産を開始します。

スポーツに関わる事業としては、1930年に国産初のゴルフボールと硬式テニスボールの生産を開始しました。戦後、1960年に住友の資本が入り、1963年に住友の経営になりました。

翌1964年に、ゴルフクラブの生産を開始したというのが歴史的な流れです。

住友ゴム工業_神戸工場

「創業当時の工場」 写真提供:住友ゴム工業

ーースポーツ事業を行う目的や目指すものはどういったことなのでしょうか?

山本)SDGsの17目標のひとつに「すべての人に健康と福祉を」がありますが、スポーツ事業はまさにこれに通じるものです。また当社スポーツ事業では「お客様のスポーツライフをもっと豊かに」を理念として掲げています。

そうした想いのもと、ゴルフに限らずテニス事業においても様々な取り組みをしています。

「DUNLOP KOBE OPEN」という車いすテニスの国際大会に10年以上にわたり特別協賛するなど、すべての人にスポーツの楽しみを提供し、健康で豊かな生活を送っていただくことを目指しています。

上地結衣選手写真提供:DUNLOP KOBE OPEN

ーーSDGsにも通じる想いなのですね。

山本)また昨年12月に、当社は企業理念を“Our Philosophy”として再構築しました。従来の考え方を引き継ぎつつ、社会における当社の存在意義を改めて見つめなおし『未来をひらくイノベーションで最高の安心とヨロコビをつくる。』と定義しました。

ーー「安心とヨロコビ」とは何だとお考えですか?

山本)まず「安心」とは、高い信頼と品質に支えられた当社製品が、お客様の「安心」を生み出すのだと考えます。次に「ヨロコビ」について、例えばスポーツにおいて試合をして勝った時の嬉しさや達成感、プロのプレーを観て感動したり共感する、そうした想いを「ヨロコビ」と定義し、当社の製品やサービスを通じて提供していきたいと考えます。

DUNLOP KOBE OPEN_山本悟社長写真提供:DUNLOP KOBE OPEN

スポーツ協賛に込める想い

ーー改めて、スポーツ協賛に取り組む趣旨や目的はどういったことなのでしょうか?

山本)大きく4つあると考えています。

1つ目は、企業イメージや「ダンロップ」ブランドのイメージ向上があります。ブランド露出による宣伝効果のみならず、スポーツが持っている明るさ、ひたむきさ、健康的といったプラスのイメージは、我々が目指している企業イメージとまさに合致します。

2つ目は、スポーツの振興です。どのスポーツでもそうですが、トップクラスのプレーヤーはやはりすごいなと思いますよね。努力も並大抵ではないですし、ひたむきにプレーする姿には本当に感動を覚えます。そうしたトップ選手のプレーや想いを、スポーツイベントを通じ皆さんに間近に見て感じていただきたいのです。それがスポーツ振興につながり、最終的には皆さんの生きがいや楽しみ、充実感の向上に貢献できればと思います。

3つ目は、地域の活性化です。1つのスポーツイベントを開催すると、本当に多くの方々とつながりを持つことができます。数万人規模の人々が観戦に集まりますし、大会後も開催されたゴルフ場や地域が観光資源になったり、その土地を訪れるひとつのきっかけにもなります。地元の自治体や企業の皆さんと一体となった運営により、地域を一緒に盛り上げているという手ごたえを感じられます。

4つ目は、企業としての社会貢献活動の意味合いです。我々がスポーツイベントという場を提供し、参加選手がプレーで魅せる。さらに選手と一緒に、開催地で様々な社会貢献活動に取り組む。選手との触れ合いの場では、非常に多くの皆さんが笑顔になって喜んでくださいます。これは本当に素晴らしいことです。

住友ゴム_ゴルフトーナメント
写真提供:住友ゴム工業

“住友のDNA”を引き継ぐ住友ゴム工業の社会貢献

ーー住友ゴム工業として、社会貢献にどう取り組んでいるか教えていただけますか?

山本)スポーツを通じた社会貢献はもちろんこれからも継続していきますが、当社は400年の歴史を持つ住友グループの企業として、脈々と受け継がれてきた住友のDNAを持っています。それは『住友の事業精神』と呼ばれ、社会貢献を1つの大きな事業、企業の果たすべき重要な役割として位置づけています。当社はその『住友の事業精神』に基づき様々な社会貢献活動をしています。

ーーそれは、スポーツ以外ではどういった活動なのでしょうか?

山本)タイヤ事業で言えば、ドライバーの皆さんに安全に車を運転していただくために、全国一斉に無料でタイヤ空気圧点検活動を実施しています。CSRに関しては、日本ユネスコ協会連盟様と共同で、未来に残すべき環境や文化の保全活動である「チーム・エナセーブ未来プロジェクト」活動を展開しています。

もう1つ当社の大きな特徴は、従業員によるボランティア活動を積極的に行っていることです。毎年、社員の家族を含め延べ1万5千人がボランティア活動に参加しています。中でも植樹活動は30年以上続けています。国内11か所に「住友ゴムGENKIの森」を設定し、従業員がどんぐりを苗から育て、未来のために森林を育てていく活動をしています。

関之尾GENKIの森写真提供:住友ゴム工業

ーー最後に、SDGsに関する考えや取り組みを教えてください。

SDGsにも様々な面で対応していますが、気候変動をはじめとする、我々を取り巻く社会課題の解決は待ったなしの状況です。そこで、包括的な視点で社会課題の解決に取り組む専門部署としてサステナビリティ推進本部を新たに立ち上げました。事業を通じた社会課題の解決により、社会と企業の「持続的発展の両輪」を力強く回していきたいと思います。

編集部より

前編・後編にわたりお届けした、住友ゴム工業のスポーツ事業を通じた社会貢献活動。
スポーツを通じて、創りたい世界や成し遂げたいことへ熱い想いが伝わったのではないでしょうか。

今年の6月24日(木)~27日(日)には、ダンロップ・スリクソン福島オープンが開催されます。Sports for Socialでは大会レポートや、関係者の方へのインタビューをお届けします。

今後も、住友ゴム工業の「スポーツ×社会貢献活動」に注目です!

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