私たちの想い

男性はジェンダー問題に対してどのように向きあえば良いのか

ジェンダー問題。
日々ニュースや情報番組でも取り上げられるようになり、皆さんにとっても近い言葉になりつつあるのではないでしょうか。
一方で、「ジェンダー」の言葉自体は聞いたことがあっても、何が問題とされていて、どのように取り組んでいくべきなのか?そんなことを答えられる人はごく僅かであることも感じています。
そして、なぜか蚊帳の外にいる男性が、このテーマとどのように向き合っていくべきなのか?

この場ではジェンダーについて問題提議をするのでもなければ、批判、解説をするわけでもありません。
皆さん(特に男性)と同様にジェンダーに関してあまり理解をしていない私が、思うこと、感じることをありのままにお伝えし、皆さんにとって考えるきっかけになれば良いなと思っています。

ジェンダー平等に関する素朴な疑問

私も多くの方と同様に社会の時流によって”ジェンダー”という言葉を知りました。
この言葉を詳しく調べてみると、聞き慣れない単語が多く、また、ジェンダー問題という名の項目があまりにも広義であることに気が付き、どうしても自分ごと化する事ができませんでした。

どうしたら自分ごと化できるのだろう?

ぼんやりと考えていたらいくつかの素朴な疑問が思い浮かんできました。
この疑問に対して、自分が考えを持ちアクションをする事が、私にとっての”ジェンダー平等”第一歩になるのではないかと思い始めたのです。

素朴な疑問・その①|ジェンダー平等を唱える女性・ジェンダー平等に無関心な男性

ジェンダーテーマの中でも、女性の社会進出や機会の平等についてはよく議論がされている印象があります。
考えてみると、確かに女性が働きやすい環境の整備、機会の差など、女性の社会進出を進める上で多くの課題があるのは事実です。
この議論がされていること自体は何も間違っていることには思いません。
しかし、これらの議論を繰り広げているのは女性、しかも社会的地位が高い方々が中心となっている事には少し疑問を持ちました。
片方の意見(女性のみ)だけではスピード感を持って意思決定・制度設計ができないのではないか?という点、女性だけで決めてしまった場合、男性にとって納得がいかない形になり、本質的な問題解決にはならないのではないか?という点から、本来は、この問題を解決させ、女性が働きやすい環境を整備する事に男性も関与するのが理想だと思ったのです。

全員が納得いく形を見つけるのは難しいにしても、近づけていくためには、どちらか一方の意見だけではなく双方の歩み寄りや議論が重要です。

男性はどうしても蚊帳の外に。
自らその話題に入ろうともしなければ、その話題に招かれる事もない状況です。

素朴な疑問・その②|女性を知らなすぎる男性

次に、なぜジェンダー問題になると男性が蚊帳の外にいるかという話です。
なぜでしょう?

何人かの女性にお話をお伺いすることにしました。
すると、多くの女性は、「別に男性に入ってきて欲しくない」とは思っていないと言っていました。ただ、同時に「どうせ理解できないでしょ?」とも思ってしまうそうです。

なるほど。これはごもっともだなと思いました。
女性のカラダの悩みや心の悩みを女性視点で考え理解しようとしていないのです。

生理、出産、更年期障害…
これらは女性にどのような身体的負担があるのか?ライフプラン、ワークプランにどのような影響があるのか?
男性の皆さんで答えられる人はどのくらいいるのでしょう。少なくとも私は知識、理解ともに不足をしていると痛感しました。

私たち男性は女性を知らなすぎる。そして、そのイメージが女性の頭の中にあるのです。

素朴な疑問・その③|ジェンダーの対象外にされている男性

「あれ?そういえば、私はジェンダー問題の対象になるのか?」
男性はジェンダー問題の対象外になっている事に気がつきました。

私(90年生まれ)が小さい頃、両親や祖父母は妹にこんな事を言っていました。
「女の子は早く結婚しなさい」「女の子は料理ができるようになりなさい」と。
一方で男である私は何を言われて育ったのか?
「男の子なら泣くな」「男の子なら仕事を頑張りなさい」と。

特にこの時に疑問は持ちませんでしたが、よくよく考えると、男は主夫じゃいけないのか?家のことをしてはいけないのか?と思う方もいるはずです。
どうしても、女性やLGBTQ +の話になるのは仕方ないですが、男性もその1人であるのですから、主張を控える必要はありません。

ジェンダー平等は、多様性を大切にすると共に、自分の生き方も大事にする。
そんな意識づけが必要ではないかと思います。

答えを出すことではなく考える事からスタートする

私が抱いた3つの素朴な疑問。
これは誰かにとっては疑問でも何でもないものかもしれません。
あなたにとっての疑問も誰かとっては何でもないものかもしれません。
ジェンダーテーマにおいて大切なのは、「私には関係ない」と思わずに、考える事から始める事です。
特に男性の方は、遠いテーマに感じるかもしれませんが、あなたの家族やあなたの部下との距離を縮め持続可能なライフスタイルをつくってく上でとても重要なことだと思います。
私は、ここに書いてあることを親しい女性に話をした時に、相手も本気で意見をくれました。否定的、批判的ではなく前向きな話し合いがスタートしました。

“無関心”から”関心”へ。
まずは、自分なりの疑問や考えを持つところからはじめてみませんか?

Sports for Social 山﨑 蓮

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