フレキシタリアン(flexitarian)とは、食生活の一種で基本的には植物性の食事を摂っていますが、ときには肉や魚も食べる柔軟なベジタリアンの人たちのことを指します。「ベジタリアン」とは異なり、肉や魚も食べることから「セミ・ベジタリアン」とも呼ばれています。
今回は、「フレキシタリアン」の意味や「ベジタリアン」との違いをわかりやすく解説します。
フレキシタリアンとは
フレキシタリアンとは、英語で「柔軟な」を意味する「フレキシブル(flexible)」と、「ベジタリアン(vegetarian)」を組み合わせた造語です。直訳すると「柔軟なベジタリアン」となり、厳格なベジタリアンとは異なります。
「フレキシタリアン」とは、基本的には植物性の食事を摂ることが多いですが、肉や魚など動物性の食事を摂ることもある人たちを指します。
フレキシタリアンとベジタリアンの違い
ベジタリアンとは、「菜食主義者」の総称です。ベジタリアンには、さまざまな種類があります。以下に「ベジタリアン」の一部をご紹介します。
ビーガン
植物性の食品のみを食べる人たちを指し、はちみつや牛乳などの乳製品をも避けます。ベジタリアンから独立して呼ばれることもあり、以下の3種類と分けて取り扱われることもあります。
ラクト・ベジタリアン
植物性の食品と、乳製品を食べる人たちを指します。
ラクト・オボ・ベジタリアン
植物性の食品と、乳製品、さらに卵も食べる人たちを指します。避けるものは、肉と魚です。
ペスコ・ベジタリアン
肉のみを避ける人たちを指します。植物性の食品、乳製品、卵、そして魚も食べます。
上記のいずれも肉は必ず避けていますが、フレキシタリアンは肉も食べることがあります。つまり、フレキシタリアンはベジタリアンと異なり、肉も魚も時に食べることがある人たちのことを指しています。
フレキシタリアンの割合
2021年の調査によると、日本における菜食主義者(ビーガン、ベジタリアン)の割合は、5.1%であるという結果が得られています。
それに対し、フレキシタリアンの割合は15.8%であるそうです。つまり、日本においては菜食主義者よりもフレキシタリアンの方が多いということです。(参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000016326.html)
フレキシタリアンは「ゆるベジタリアン」とも呼ばれ、菜食主義に転向するための一歩目として挑戦しやすかったり、宗教的ではなく健康的な観点から野菜中心の生活にしようとしたりする人たちに手軽に取り入れられている食習慣であると考えられます。また、環境への配慮のとして「フレキシタリアン」という食事の仕方を始める人もいます。
宗教的な問題ではなく、健康や環境について考えた上で選択されることの多い「フレキシタリアン」。すぐに始められるアクションの一つかもしれませんね。