Olive Union × Sports for social

耳の聞こえに関する社会課題に対しIoTで解決することに挑戦している株式会社Olive Union(以下Olive)。

 大分トリニータはOliveの挑戦と想いに共感し、先日パートナー契約を締結しました。本サイトではOlive連載企画を行い、耳の聞こえに関する社会課題への想いを取り上げていきます。

第1回となる今回はOliveが製品を開発するきっかけのお話を紹介させていただきます。

製品について

Oliveは補聴器とも、集音器とも違う、全く新しいコンセプトのもと、耳の聞こえを最適化する製品「Olive Smart Ear」を開発し、日本でも2019年より発売を始めました。「Olive Smart Ear」は、元サムスンのプロダクトデザイン&開発リーダーを筆頭に開発されたヒアラブルデバイスです。スマートフォン連携を前提として設計され、アプリ上で自動イコライジング(ユーザーの環境に最適化された音に自動調整すること)が可能です。ワイヤレスイヤホンと変わらないスタイリッシュなデザインであることに加えて、音楽再生機能や通話機能などを採用しています。

高性能ながら安価に入手できるとともに、デザイン性にも優れた革新的な製品となっています。 

なぜ「耳」なのか

Oliveが創業したのは2016年のことです。耳の聞こえの課題を解決していくことになったきっかけが創業の3年前にありました。

Olive社長の宋さんの叔父が難聴に悩まされていて一般的な補聴器を使っていました。しかし、見た目や付け心地の問題から満足していませんでした。これを聞いた宋社長は、この補聴器がどんなものなのか疑問を持ち、自分で分解してみたところ、単純な構造で難しい技術が詰め込まれた代物ではありませんでした。しかし叔父がつけていた補聴器はとても高価なもので、コストに見合うクオリティではないと感じたそうです。

また補聴器の見た目についても、携帯電話がガラケーからスマートフォンになったり、イヤホンがスタイリッシュなデザインになったりと進化を続けているのにもかかわらず、補聴器は昔と変わらないままということにも疑問を持ちました。

こういった叔父の補聴器に対する不満を知ってから、宋社長は耳の聞こえに関する課題を抱える人たちがいる中で、自分の過去の知見を活かして何かできることがありそうだと感じ研究を始めました。

試行錯誤

補聴器の普及率は高くありません。日本では1500万人を超える人たちが耳の聞こえに課題を持っているとされており、この数はおおよそ日本人の8人~9人に1人にあたります。しかしながら1500万人の内、補聴器を実際使っている人の割合は約14%となっています。

普及率が高くない大きな要因は、手が届きにくい価格・コストに見合わない性能・進化のない見た目や付け心地の3点です。当時デザインの勉強をしていた宋社長は高校の同級生2人を仲間に加え、低コスト・高性能・スタイリッシュなデザインを追求することにしました。

まずはコスト面についてです。補聴器が高額になる理由は、医者に掛かり、聞き取りにくい周波数の測定や、補聴器を耳の形に合うように整形するなど調整に多くの手間がかかるためです。ここの手間をスマートフォンと製品を連携させ、アプリ上で自動イコライジングする性能とすることでコストを抑えることに成功しました。またデザインについても、実に9231の案を出し、822のプロトタイプを作り出しました。そしてその822機の中から実際に使えるものを1つ1つ手作業で実験し、2016年に求めていたものを1つの形にしました。

創業

試行錯誤を重ねようやく完成させた製品をもって宋社長は、アメリカの大手のクラウドファンディングサービス「Indiegogo」に出品しました。その結果、わずかな期間で6,800人から賛同を受け、約1億円の支援を手にします。改めて耳の聞こえに関する社会課題の需要の大きさを実感した宋社長は、その支援金をもって、現在のOlive smart Earの前身にあたるモデルを製品化し、その年に韓国で創業します。

2019年はさらに多くの人にOliveの製品を知ってもらうべく、本社を日本に移し、世界に発信できる製品としてOlive smart Earを開発し、日本とアメリカでも販売を開始しています。

次回はOliveプレゼンツのスペシャルゲストを招いた対談をご紹介します。お楽しみに!!

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