特集

『ラジオ体操』についてどこまで知っていますか?~かんぽ生命が語るその奥深さとは~

トレインズ

「小学生の夏休みの思い出と言えば?」

そう聞かれて、「朝のラジオ体操!」と答える人も多いのではないでしょうか?毎朝行ってスタンプをもらうのが楽しみだった人、起きるのが大変だった人など、日本の人々にとってさまざまな思い出として残る『ラジオ体操』。

ラジオ体操の歴史は、かんぽ生命の前身である逓信省簡易保険局が1928年に制定したところから始まります。かんぽ生命広報部の五日市祐子さん(以下、五日市)にお話を伺うと、その歴史や動きから見る奥深さや、まだまだあるラジオ体操の可能性に多くの驚きをもらいました。

2019全日本テニス選手権
私たちがパラスポーツに打ち込む理由~大谷桃子×若生裕太~「恩返しとして、パラリンピックに出場するためにやり投げを選びました」パラやり投げの若生裕太さん(以下、若生)と話したときに出てきたこの言葉。「好きだから」という理由で競技を選ぶことも多い中、『恩返し』という理由にある種の新鮮さを感じた記憶があります。 今回は、もともとテニスでインターハイにも出場し、そこから車いすテニスを始めることになった大谷桃子さんとの対談。健常者のスポーツと障がい者のスポーツ、競技の転向・現実とのギャップなどのお話から、改めてパラスポーツの魅力を紐解いていきます。...

70年変わらない!?その効果的な運動とは?

ーー夏休みの朝の風物詩とも言える『ラジオ体操』。先日、かんぽ生命が制定されたものだと私も初めて知りました。まずはその歴史について教えていただけますか?

五日市)1928年にかんぽ生命の前身である逓信省簡易保険局がラジオ体操を制定しました。実は当時、人々の健康が不安定であることにより保険料の支払いが多い状況があったのです。そこで、アメリカのメトロポリタン生命の施策を参考に、“人々が健康になるための体操”を作りました。

こうしてかんぽ生命が作った体操を、ラジオや公共放送でNHKさんの力を借りて、全国に普及していきました。

ーー人々が健康であることは、保険会社にとっても人々にとっても嬉しいことですからね。

五日市)いまでも『健康になり寿命が伸び、幸福な生活を営むことができるように』という制定時の想いは変わっていません。こんなに長く国民の健康のために活動してきていることは社員としても誇りに思います。

ーーいま私たちが知っている『ラジオ体操』は3代目なのですね。ですが、3代目も制定されたのは1951年。もう70年も前の話ですね。

五日市)そうなんです。驚きなのが、70年経った今も、人々の健康のために有効な動きとされています。
人間の運動の能力は、大きく変わることはありません。突然空を飛べるようになったりするわけでもないので。(笑)運動能力を向上させたり維持させるための運動は、シンプルでわかりやすいものであれば、変える必要はないのです。

ーー動きを一度覚えると、ラジオから流れてくる説明を聞くだけで動きがイメージできますね。

五日市)「腕を前から上げて、大きく伸びの運動をしましょう」と言われたら、知らない人でも「こうかな?」と同じ動きができると思います。そうしたアナウンスも含めて、制定当時はかなり考えて作られたものなのです。

ラジオ体操の“すごい”運動とは!?

2番目の運動は、上半身では腕を“振る”動き、下半身では“曲げ伸ばし”の動きをしています。こうした上下で違う動きは、脳のトレーニングにもなっています。

詳しくはYoutubeをチェック!

全国各地にある!?(笑)“ラジオ体操会”発祥の地

ーーラジオ体操といえば、“子どもたちが朝早起きしてやるもの”というイメージも多くの方が持たれています。

五日市)そうですね。この文化は、1930年に神田万世橋署の巡査が始めたと言われています。子どもが夏休みで生活リズムが変わって、休み明けの学校に影響しないようにと始められました。この公園では、今でも朝のラジオ体操会が続いているんですよ。

ーー今でも!すごいですね。

五日市)全国ラジオ体操連盟に登録している団体だけでも多くありますが、自主的に行っている任意の団体も多くありますので、実態は私たちでもなかなか掴めないですが、本当に多くの方が朝のラジオ体操に親しんでいただいています。

ーー近くの公園にこうした環境があるのはいいことですね。

五日市)地域コミュニティがしっかりとしているところにこうしたラジオ体操の文化は根付いている印象です。騒音のトラブルや、子どもの送り迎えなど、時代の変化で気にすることは増えていますが、支えあうことができている地域ではラジオ体操会が続いています。

ーーラジオ体操といえば、カードを持ってスタンプを押してもらった印象も深く残っています。

五日市)その工夫も、1952年から続くものです。紐解いていくと本当に昔から奥が深い活動なのです。

2,000人規模にも!巡回ラジオ体操とは?

ーー1953年から始まった『巡回ラジオ体操』。私も子どもながら、「今日は〇〇県からお送りしています」という朝のラジオ放送が気になっていました。

五日市)巡回ラジオ体操は、本当に全国各地を回って行っています。いわゆる夏休みの夏期巡回ラジオ体操が7月20日から8月末まで、春や秋の特別巡回も合わせて、年間で約50回ほど行われています。

ーー自宅の近くで巡回ラジオ体操が行われたら、なんだか嬉しくなりますよね。

五日市)そうですね。そうした地域を活性化させる1つのイベントとして、自治体さんが積極的に応募してくださっています。

もちろん、巡回だけじゃなくてもラジオ体操はイベントに取り入れやすいもので、健康増進や地域コミュニティ活性化にとても親和性が高いです。盛んな地域だと、競技場で2,000人ほど集まることもあります。

かんぽ生命

ーー子どもたちから高齢の方まで、幅広い層が集まることも特徴的なイベントになりそうですね。

五日市)ラジオ体操が文化として染み付いていることもあり、本当に幅広い世代の方に集まっていただいています。運営にみなさん協力的なことも巡回イベントの特徴ですね。新型コロナウイルスの影響で、検温や消毒など大変な作業も増えましたが、地域の方々の協力的な姿勢がより見えるようになったり、そこからまたコミュニケーションが生まれていたり、つくづくすごいイベントだなと内部の人間ながら感じてしまいます。

ーーラジオ体操イベントというだけでなく、いろいろなイベントでも取り入れられそうですね。

五日市)ラジオ体操第一は約3分のプログラムです。音楽さえ流せれば、イベント全体のスケジュールも組みやすく、みんなが知っている動きで体を動かせるコンテンツになります。
当社でも、社員の健康増進のためにラジオ体操を取り入れているんですよ。

ーーそうなんですね!

スポーツチームとラジオ体操!?

ーーバスケットボールB3リーグの東京八王子ビートレインズさんのハーフタイムショーでラジオ体操のイベントを行われています。どのような理由やきっかけがあったのでしょうか?

五日市)ラジオ体操の実施機会の多様化を図るために、プロスポーツという分野でラジオ体操レッスンを行いました。
地域に根差して、観客・企業・クラブそれぞれが“一緒に”試合を作り上げることができるスポーツ、そしてクラブとして、今回はバスケットボールの東京八王子ビートレインズさんの試合でラジオ体操を行わせていただきました。
当社はラジオ体操で新たなコミュニティが生まれ、人と人とのつながりが増えることで活気が高まる、そのような社会の実現を願っており、この度のイベントはお子さまからご年配の方まで、幅広い年代のみなさんが同じ時、同じ場所でラジオ体操を行う会場の一体感を感じることができるとても有意義な時間でした。

かんぽ生命試合会場でのラジオ体操の様子(エスフォルタアリーナ八王子)

ーーラジオ体操というと、少しプロスポーツから遠いイメージもあります。

五日市)各スポーツの競技特性があるので必要なウォーミングアップは異なりますが、ラジオ体操は非常にバランスよく体を使うことができます。私自身新体操をやっていたのですが、競技を終えると意外に不健康な身体のバランスになっている選手も多いです。身体のバランスのバロメーターを測る意味でも、バランスのよい運動としてラジオ体操は活用できるのではないかなと思っています。

ーーみんな知っている運動で、選手と一緒に盛り上がれたらファンも嬉しいですよね!

東京八王子ビートレインズの様子

2022年11月25日、B3リーグ東京八王子ビートレインズvs湘南ユナイテッドBCのハーフタイムショーで、観客やチアリーダーと一緒にみんなでラジオ体操を行いました!

かんぽ生命 ラジオ体操

トレインズの選手にもインタビューしました!

Q.ラジオ体操の思い出は?

「スタンプもらうのが楽しくて、プレゼントもほしくて毎朝行っていました!」(古橋選手)

「運動会の準備運動などでやっていた記憶があり、曲を聞くだけで体が動いてしまいますね!」(久保田選手)

「子どものときの町内会でやっていました!最初の方は行っていたけれど、後半は行けてなかったかもしれないですね・・・。笑」(大金選手)

東京八王子ビートレインズ 古橋広樹選手(#7)、久保田遼選手(#16)、大金広弥(#77)

Q.今回のハーフタイムショーでのラジオ体操イベントはいかがでしたか?

「こうした状況下で運動不足も多いと思うので、ラジオ体操などをきっかけに免疫力などを高めていただくきっかけになれば!」(古橋選手)

「老若男女みんな動けるなじみのある動きなので、こうしたいい日本の文化を未来に繋いでいきたいです!」(久保田選手)

「ハーフタイムショーではトレインズのファンの一体感も表れていたと思います!ラジオ体操のイベントなどの機会があれば、僕らも協力してバスケットボールも絡めて行えればと思っています。」(大金選手)

RELATED POST

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA