『シンギュラリティ』(Singularity)とは英語で「特異点」を意味し、「人工知能(AI)」が人類の知能を超える転換点(技術的特異点)、また、それにより人間の生活に大きな変化が引き起こされるという概念のことです。テクノロジーの発展が著しい現代において、人工知能(AI)の存在は大きな注目を集めています。そこで、今回は『シンギュラリティ』についてわかりやすく解説していきます。
シンギュラリティとは
『シンギュラリティ』(Singularity)とは英語で「特異点」を意味し、「人工知能(AI)」が人類の知能を超える転換点(技術的特異点)、また、それにより人間の生活に大きな変化が引き起こされるという概念のことです。
シンギュラリティの影響
シンギュラリティが起こることで人間の生活や社会に大きな変化が引き起こされると考えられています。
職業の代替による失業や職業の創出
イギリスにあるオックスフォード大学と野村総合研究所の共同研究によると2025年から2035年の間に、日本の労働人口の約49%が就労する職業が技術的には代替ができるものに変化し、多くの失業者が生み出されることが考えられています。
具体的には、事務員・スポーツの審判員・コンビニやカフェの従業員・タクシードライバーなどの職業が人工知能やロボットに代替されると言われています。
実際に、無人決済コンビニや自動運転など徐々に人間の仕事が人工知能やテクノロジーに代替される社会に移行しつつあります。
ベーシックインカムの導入
ベーシックインカムとは、すべての国民に無条件で一定の所得の支給をする制度のことです。
人間の仕事が人工知能などに代替されることで人間は労働から解放される可能性があります。そこで、ベーシックインカム制度を導入することで以下のメリットがあるとされています。
- 貧困問題、貧困格差の解決
- 生活保護のような制度管理コストの削減
- 多様なライフスタイルの選択肢の提示
臓器代替や人体改造
現在は臓器提供という形で治療を行っている病気も人工臓器を用いた治療が可能になると考えられています。
既に手にマイクロチップを埋め込む治療や脳波で義手を動かすテクノロジーの活用などが実用化されつつあります。
また、最終的には人工臓器・人工器官の定期的な取り換えによって人間は不老不死になるとも考えられています。
シンギュラリティはいつ起こるの?
では、実際にシンギュラリティはいつ起こるのでしょうか?また、本当に起こるのでしょうか?
2045年問題
米国の発明家レイ・カーツワイル博士は著書『The Singularity Is Near』においてシンギュラリティの到達を2045年と予想しています。
AIが人間の知能を超えることにより、AIが人間に頼ることなく新たなAIを生み出すことが可能となり、その結果2045年以降、人類は新たな発明・発見をする必要がなくなるとされています。そのため、AIが人類最後の発明となるとも言われています。
その一方で、AIが人間のような「意識」や「自我」を持つことは現時点で科学的に証明することはできません。そのため、シンギュラリティは実際には起こらないという意見も述べられており、賛否両論が存在します。
しかし、我々は今後もAI(人工知能)と共存する流れにあることは間違いないでしょう。そのため、既に生活に浸透しているAIについて理解した上で、AIと上手に付き合っていく方法を模索していく必要がるのではないでしょうか。