『マーベリック』とは、男性でも女性でも中性でもない「独立した性である」という概念を持つ人のことです。ここでは、セクシュアリティの一つであるマーベリックの意味や類似するジェンダー用語との違いを解説していきます。多様化する性のあり方について理解を深めていきましょう。
マーベリックとは
マーベリック(maverique)は英語の「maverick(一匹狼、独自路線を行く)」とフランス語の接尾辞「-ique」を組み合わせて作られたジェンダーを表現する名称で、男性でも女性でも中性でもない「独立した性別」を指します。
性自認が男性・女性どちらにも当てはまらない「ノンバイナリー」に含まれ、「マーベリック」は男性・女性と同じでそれ自体が独立した性別です。
ジェンダーについて
それではここからは、マーベリックと似た意味を持つジェンダー用語を見ていきましょう。
アポラジェンダー(Aporagender)
ノンバイナリーに含まれ、男性でも女性でも中性でもない独立した性であるという部分で、マーベリックと同じです。しかし、アポラジェンダーは「どの性別にも当てはまらないが、自分自身に固有のジェンダー感覚を持つ」という点で、男性・女性に並ぶ独立した性を表すマーベリックとは異なります。
Xジェンダー
男性・女性のいずれにも属さない性自認を持つ人のことを表します。Xジェンダーは「男女の中間である“中性”」「男女両方を兼ね備える“両性”」「男女どちらでもない“無性”」「性自認が流動的である“不定性”」に分類できるとされています。男性・女性の概念を前提に含む点で、独立した3番目の性であるマーベリックとは異なります。
ニュートロワ(Neutrois)
自身のジェンダーが男女の中立、またはジェンダーが存在しない第三の性であるのを自認している人のことです。性自認が中立的・存在しないと感じる点で、男女に並ぶ独立した性だという概念を持つマーベリックとは異なります。
アジェンダー(Agender)、ジェンダーレス(Genderless)
アジェンダーはジェンダーの存在は認識しているが、自身にはジェンダーが存在しないと自認している人のことです。一方でジェンダーレスは、ジェンダーという概念を持たず、自身にもジェンダーがないと自認している人のことです。どちらも自分にはジェンダー存在しないと自認している点で、独立した性だというジェンダー感覚を持つマーベリックとは異なります。
以上のように同じようなニュアンスでも、それぞれが持つ概念や意味は少しずつ異なることがわかります。また、その中でも性のあり方は人の数だけ多様にあり、捉え方や考え方も人それぞれです。
映画で有名な“マーヴェリック”
余談ですが、トム・クルーズ主演の映画『トップガン マーヴェリック』では、主人公のあだ名として「マーヴェリック」が出てきます。米海軍エリートのパイロットチーム“トップガン”の中でも、史上最高の腕を持つ伝説のパイロットであることから「marverick(一匹狼)」はぴったりだと考えられるでしょう。
marverickには「独自の路線を行く」という意味もあり、まさに主人公のキャラクターにぴったりで、男女に並ぶ独立した性だという自認を持つ人を表す言葉として使われているのも納得です。
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多様に変化する性のあり方
時代とともに性的マイノリティや思想が多様化し、それらを表す言葉や表現が増えている現代。さらにSNSの発展に伴い、ジェンダーに関することや自身の性のあり方について発信する人が増え、話題になることも多くなっています。
それらについての言葉や表現を知ることも大切ですが、性のあり方や考え方は一人ひとり違います。言葉や表現の枠にとらわれず、その人自身を理解し、お互いを認め合うことが大切です。