スポーツ

リアルにつなぐ早稲田の襷。~チャリティランニングを通して心も体も健康に~

早稲田駅伝

2011年、東日本大震災の復興支援を目的に始まった「早稲田駅伝」。チャリティランニングイベントとして毎年続けられてきたイベントは、新型コロナウイルスの影響を乗り越え2023年1月に3年ぶりのリアル開催、しかも新国立競技場での開催を迎えます。

本大会を主催する、早稲田大学平山郁夫ボランティアセンター(以下、WAVOC)石森 裕さん(以下、石森)と、一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン中島 祥元さん(以下、中島)に、「早稲田駅伝」への想いをお伺いしました。

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早稲田関係者以外でも参加可能!早稲田駅伝とは?

ーー早稲田駅伝とはどのようなイベントなのでしょうか?

中島)早稲田大学がプロデュースする、年に一度のランニングのお祭りで、大人から子どもまで幅広い年代の方が参加します。次回、2023年1月に開催するイベントのコンセプトは、「いま!つながる!つながりなおす!リアルにつなぐ早稲田の襷!」と掲げています。新型コロナウイルスの影響もあり、今回2023年の1月はリアル開催では3年ぶりになります。

“早稲田”の名前もあり、「早稲田ファミリー的な繋がりを認識し、絆を深める」という意味合いもあるイベントですが、誰でも参加できるランニングイベントになります。巣ごもりの期間が長かったり、運動不足になっていたりする方もいらっしゃると思うので、「久しぶりに集まって走ろう!」とどんどん参加を声掛けしていきたいです。
また、今回は新しい国立競技場で開催します。このイベントの2011年初開催から3年間は旧国立競技場で開催していました。この場所に戻ってきた盛り上がりもそうですし、国立競技場で走れる貴重な機会にもなります。

ルーツ・スポーツ・ジャパン 中島さん

ーーランニングイベントとして非常に魅力的ですね!国立競技場、走ってみたいです。また、この早稲田駅伝はチャリティーに関することも特徴的ですよね。

中島)そうですね。このイベント自体は、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)と、私の一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパンの共同開催という形で、今回もチャリティーイベントとして実施します。WAVOCの20周年にあたるということで、周年事業としても位置づけられております。

新国立競技場

チャリティーという形で、みんなの力を合わせて。

ーーこの早稲田駅伝は、東日本大震災がきっかけとなって開催されています。スポーツ大会を通じたチャリティーをしようと思ったきっかけを教えていただけますか?

中島)東日本大震災という大変な災害が起き、日本全体が沈んでる雰囲気を感じていました。スポーツの会社である私たちルーツ・スポーツ・ジャパンができることは何か考えたときに、やはりスポーツイベントを各地に作って元気を発信していきたいと考え、震災直後から早稲田大学に限らず、多くの方に投げかけさせていただきました。
私自身が早稲田大学のOBだったということもあり、早稲田ファミリーを活用させていただきつつ、チャリティーという形で、みんなの力を合わせて貢献していきましょうと、プロジェクトを立ち上げたというのが一番初めのきっかけですね。

大学の方でも素早く承認をいただき、2011年12月に初開催にいたりました。

ーー中島さんの「スポーツで世の中を元気に」という想いと、その盛り上がりがチャリティーになるというのはすごく良いストーリーだと感じています。
WAVOCとしては、こうしたイベントの始まりをどう感じていらっしゃったのですか?

石森)早稲田大学としても、震災直後からWAVOCを中心に東北にボランティアを多く派遣していました。この早稲田駅伝を通していただいたチャリティーをそうした意欲のある学生たちの活動資金の一部として活かすことができました。

大学全体として、東北に対して貢献し、ボランティアを派遣し続けたいという想いに、OB・OGの繋がりを深めたい早稲田大学校友会(※早稲田大学の同窓会組織であり、早稲田駅伝当初の主催者)と、スポーツで元気を発信していきたいルーツ・スポーツ・ジャパンの目的が上手く三者でマッチしたため、この早稲田駅伝がその後も継続して、学生ボランティア派遣のサポートをしてもらっている形ですね。

気仙沼

11回目を迎える早稲田駅伝。ここまで続く要因とは?

ーー早稲田駅伝は、次回2023年で11回目を迎えます。チャリティーイベントとして続けていくことは簡単ではないと思うのですが、続いてきた要因があれば是非教えてください。

中島)最初は“長く続ける”というよりも、「まずはやってみよう」ということで始まりました。実際のイベントで非常に多くの方に楽しみながらチャリティーをし、さらにWAVOCとの連携でしっかりとしたチャリティー活動にまで繋がります。こうしたことで参加者の方々に喜んでいただけたことで続けることができました。
また、活動自体にご協賛いただいている企業の力も大きいです。この駅伝イベントが1つあることで、イベント参加者、ボランティア派遣先、ご協賛各社と、三者三様で皆さんがいろいろなところで喜びを感じてもらっているということが、続いている要因ですね。

ーー“参加者が楽しめるイベント”という点は大きな要因かもしれませんね。その楽しんだ分がチャリティーに繋がっていることをWAVOCを通して実感できることもよいことなのかもしれません。

中島)チャリティーが主目的で参加してくれる方ももちろんいると思うのですが、逆にスポーツイベントという切り口から入っていただく方も多くいらっしゃいます。そうした方が、WAVOCの存在や活動について知っていただき、さらにチャリティーへの理解が深まるような効果もこのイベントにはあると思っています。

早稲田駅伝

チャリティーからボランティア、社会貢献。

ーーWAVOCの石森さんは、こうしたスポーツなどの楽しいイベントがきっかけで募金が集まることに関してどのように感じていますか?

石森)私たちの活動に参加している学生たちは、ボランティアセンターといっても必ずしも全員が高い志を持ってボランティアをしてるわけではありません。右も左もわからない状態でWAVOCの活動に参加する学生もいるので、そうしたきっかけ作りとして駅伝があってもよいのではないかと思っています。私たちボランティアセンターが学生に対してアプローチする方法として、とても入りやすいイベントになってるのではないかと思います。

ーー早稲田駅伝を通してWAVOCを知り、ボランティアにも興味を持っていただけたらいいですね。

石森)そうですね。早稲田駅伝では、ルーツ・スポーツ・ジャパンがボランティア学生を募って一緒にイベントを作るということもやってくださっています。東日本大震災のとき、東北にいた学生を呼んで大会に参加してもらうということも実現しました。

次回の大会ですと、早稲田大学が受け入れている留学生にも楽しんでいただけたらと思い、チームを組んで早稲田駅伝に出場への打診をしています。

こうしたことも含め、楽しんでもらいながら、いろいろな学生がチャリティーに興味を持つ、ボランティアに参加する、社会貢献できる、というよいきっかけ作りを担っていると思います。

気仙沼

ーー学生時代のボランティア活動は、学生にとって得られるものも大きいのではないかと感じます。

石森)そうですね。新型コロナウイルスの影響もありましたが、最近ようやく対面による活動が始まりました。そうした機会をこれから増やし、大学時代に1回でもボランティア経験をしてほしいと思っています。社会人になってから何かをしたいと思ったときに、「そういえば、こんな経験したな。」と振り返るきっかけができるだけでも、僕としては良いんじゃないかなと思っています。早稲田駅伝も素晴らしいイベントだと思いますし、単発のボランティアなども含めてどんどんと学生に提供していければと考えています。

ーーボランティア、チャリティーなどは学生にとって非常にいい経験だと私も思います。ありがとうございました!

早稲田駅伝エントリー募集!

2023年1月14日(土)国立競技場で開催!

申込締め切りは【12/15(木)】です。

早稲田駅伝
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畑尾大翔
「養蜂」で障がい者の継続的な支援を ~現役Jリーガー・畑尾大翔の描く未来~早稲田大学に在学中、肺の血管に血の塊(かたまり)が詰まる難病「慢性肺血栓塞栓症」を経験しながら、壮絶なリハビリを経てJリーガーとなった畑尾大翔さん(以下、畑尾)。多くの人から支えられ、病気を乗り越えてプロサッカー選手になる目標を成し遂げた経験を持つ畑尾選手は、現役選手ながら一般社団法人「PiiS Fly(ピースフライ)」を設立し、特別支援学校などへの訪問を続けてきました。...

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