スポーツ

スポーツの熱狂を支える“技術と情熱”|アリーナからホテルまで。“当たり前”を守る建物管理の現場に密着!

日本管財

勝利の舞台に立つ選手たちが全力を出し切れるのはなぜか?
その答えは、整ったコート、安定した電源、快適な空調、そして安全な観客席。
私達が“当たり前”と思っているこの環境は、誰かによって守られているのです。

華やかな競技場、熱気あふれるアリーナ、さらにはホテルや商業施設まで――。
幾多の環境を支えるのは、舞台から見えないプロフェッショナルたちです。

今回は、全国各地で数多くの建物管理を担っている日本管財株式会社に密着。建物管理という仕事のリアルに迫ります。

止まらない“日常”をつくる―現場から見る建物管理のリアル

スポーツ施設はもちろん、ホテルや商業施設、複合都市空間に至るまで。建物管理の現場には、見えないところで“日常”を守るプロフェッショナルがいます。

ANA『ANAインターコンチネンタルホテル東京』

地下3階から地上37階、801室を誇る高級ホテル『ANAインターコンチネンタルホテル東京』。ここでは、20名を超える社員が、24時間365日体制で電気・空調・給排水衛生などの設備を管理しています。

彼らの仕事が注目されることは多くありません。しかし、ひとたび不具合が起これば、それはお客様の安全や満足度に直結し、ホテルの稼働そのものにも影響を及ぼします。だからこそ、お客様が気にならないように調整し続けることが重要であり、大きな責任を背負っています。
さらに、彼らは事前の準備にも力を注ぎます。「予防保全」と呼ばれるそれは、起こり得るリスクを何重にもチェックし、不具合を未然に防ぐ取り組みです。

「被害を最小限に食い止められた瞬間に、やりがいを感じる」という声からは、静かな現場に秘められた緊張感がにじみ出ています。

多様な施設で求められる調整力

また、イタリアの街並みを模した複合商業施設『ラ チッタデッラ』では、昼夜問わずイベントで賑わう現場の調整力が重要に。担当者は「この施設は映画館・ライブホール・スポーツ施設に至るまでさまざまな機能を持っており、弊社は全体の維持管理業務を行っております。一度に抱え込まず、コツコツ仕事をすることが大切」と語ります。

ラ・チッタデッラ『ラ チッタデッラ』

2024年4月に新設された『横浜BUNTAI』や、2020年開館の『横浜武道館』のような新築施設は、幅広い専門知識を習得つつオペレーションをゼロから構築する、とくに責任の重大な仕事です。
それは、緻密に設計された器に初めて水を注ぐようなもの。“待機列が想定より伸びる”、“地方では前日設営が一般的だが、ここは当日設営のコンサートが多い”など、実際の使われ方を踏まえ、安全に興行が成り立つよう調整していくことには、社会を支えているという実感や問題解決の達成感など、この仕事ならではの醍醐味があるといいます。

横浜BUNTAI『横浜BUNTAI』

そして六本木の『東京ミッドタウン』では、日本管財の警備員が「街全体を守り、そのブランドを守る」存在として活動しています。警備員としての事故の防止は当然のことながら、道案内やトラブル対応といった接客も多く、心地よい空間を提供する一員として、自覚を持って働いています。

東京ミッドタウン『東京ミッドタウン』

有明アリーナ|建設から関わった現場のやりがい

2021年の東京オリンピック・パラリンピックで建設された『有明アリーナ』。無観客開催ではあったものの、バレーボール・車いすバスケットボールの会場として熱狂を生みました。
その後2022年から再開業し、1.5万人規模のコンサートやライブを中心に、Bリーグに参戦する東京ユナイテッドバスケットボールクラブのホームゲーム会場としてスポーツの興行も行っています。

有明アリーナ『有明アリーナ』

建物管理の統括責任者を務める日本管財株式会社の石井正行さんは、“すべてのイベントに平等に向き合う”ことをモットーに、“自ら動く”姿勢を持って取り組んでいるそうです。
スポーツ事業としては日本初のコンセッション方式が導入され、民間が出資して公共施設を運営。長期契約を活かしながら、イベンター、スポーツジム、レストランなど、さまざまな職種の人たちと一緒に「スポーツ・文化の拠点」を築いています。

多様な事業者と協力しながら理想の環境をつくり上げる――そんなやりがいを感じつつも、大きな会場の安全・安心を守るためには「ダメなことはダメ」と言える毅然とした態度。お客様目線で考え、相手がどう感じるかを意識した施設だからこそ、どんな用途で訪問したとしても“快適に”楽しめる環境が整っているのでしょう。

有明アリーナ日本管財株式会社 石井正行さん

建てものをずっと健やかに。|建物管理の使命とは?

施設ごとに異なる特徴を、経験と技術で乗り越えるプロフェッショナルたち。観客席や舞台から見えないところで、私たちの環境を守っています。「利用者に影響なくトラブルを解決できたときの喜びは大きい」と語る彼らにとって、利用者の笑顔は何よりのモチベーションです。

また、どの現場でも共通しているのは、建物を健やかに保ち、24時間365日止めない使命を担っているということ。日々の対応に目が向きがちですが、根底にあるのは“お客様の安全・安心”。とくに日本管財のような建物全体の管理を担う仕事では、幅広い分野をカバーする必要があります。「知識を学べば学ぶほど、できることが増えて、やりがいも増す」という意欲を持てば成長を実感できる環境があることも、この仕事の魅力かもしれません。

“あって当たり前”の存在である建物。その管理は、安全・安心・快適を守る“暮らしの基盤”です。スポーツを安心して楽しめ、暮らしが続いていくのは、この仕事があるからこそ――そのプライドと責任を胸に、今日も人々の生活を支えています。

実際に働く“元アスリート”の声

日本管財には、元アスリートの方も在籍しています。スポーツを“する”側として、大学までハンドボール部に所属していた木村さんに、建物管理という業界との出会いやスポーツとの親和性について伺いました。
「業界の知識はほとんどなかった」と話す木村さんですが、ハンドボールに打ち込んだ継続性や判断力を評価されてビルメンテナンスの会社に採用。その後日本管財に転職し、現在は20件ほどの物件を担当しています。過去に培ったチームワークを活かし、現場スタッフや取引先から「木村さんのためなら」と言ってもらえるような関係構築を目指しています。

木村さん日本管財株式会社 木村さん

「華やかさはないけれど、人の生活を支える重要な役割。スポーツで培った力が活きることも多いですし、安定性も高い。アスリートのセカンドキャリアとしてとても向いている業界だと思います。ぜひこの建物管理の仕事に挑戦してみてほしい。」と語る木村さん。冷静に将来を見据えながら、この仕事の魅力を伝えてくれました。

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