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「共に一喜一憂してもらえるプロスポーツ選手」 レバンガらしさを大切にした北海道全域での活動

昨年、現役を引退した元プロバスケットボール選手、折茂社長が先導し北海道を拠点とするB1リーグ所属「レバンガ北海道」

今回は『レバンガらしさ』を大切にしながらも北海道全土で社会貢献活動を行う意義について営業部の太田様(以下、太田)に伺いました。

ドリームリングプロジェクト

ーーレバンガ北海道さんの社会貢献活動について、活動内容を教えていただけますか?

太田)北海道全域の小さなお子さんたちにボールに慣れ親しんでいただいたり、運動するきっかけを提供するという目的で、「ドリームリングプロジェクト」と称し、ミニゴールを北海道全域の幼稚園や保育園に寄贈させていただいています。寄贈の際は、選手やマスコットキャラクターが訪問し、子どもたちと触れ合いながらボール遊びを行うセレモニーも行っています。

他にも、札幌をメインに「体育・食育」という観点から、小学校の学校訪問プロジェクトを行っています。「体育」では、ただ選手とお話ししたり会えたりするだけではなくて、実際に体育の授業として、ボール遊びをしたり、バスケットボールの技術的なことも入れながら、バスケットボールに親しんでいただけるようにしています。

「食育」では、子どもたちと選手が一緒に給食を食べる形を取っています。コロナ禍でこの2年間は残念ながら実施できていないのですが、それ以前はプロアスリートと本当に隣り合わせでたくさんのお話をしながら、食事をとることを楽しむ、残さず食べる、よく噛んで食べる、といったことを中心に、子どもたちに食の大切さを学んでもらう機会を作っていました。

我々としては数多く、できるだけ訪問させていただこうということで、札幌市内の小学校200校の内、一番多い年で40校ぐらい行きました。

ーー学校への訪問数は非常に多いですね!

太田)札幌市の教育委員会から各校に「レバンガ北海道のこのような活動があります!」と流していただいているのですが、レバンガの北海道での認知度も上がって来ているので、レバンガが来てくれるんだったら会ってみたいというお声もいただいていますし、意外に子どもたちだけでなく、先生からの会いたいという声も多いですね。先生が異動された先からもご希望いただくこともあります。

レバンガ北海道

北海道全域でやる意義

ーードリームリングプロジェクトについて、北海道全域と言うとかなり広い地域であり、移動時間などいろいろな面でハードルがあると思いますが、そこまでして全域でやられている理由はあるのでしょうか?

太田)やはりレバンガは『北海道』のチームであり、できる限りオール北海道で応援していただきたい、という思いからです。

また、少しでもお子さんたちのお役に立てればとも思っています。ホームページに応募フォームがあり、応募してくれたその中から例えば、地方でクリニックがあるときに、応募先のリストがあって、このクリニックの時にこの幼稚園に行けるねという風にセットにして活動しています。

応募フォームはこちら
https://www.levanga.com/static_page/id=12814

ーー幼稚園や保育園からの問い合わせでうまくタイミングを合わせて行かれているんですね。全域でやったからこそ大変だったエビソードとかありますか?

太田)行くだけである程度時間がかかってしまうので、一日で何件もお邪魔するスケジュールとなるケースがあります。結構バタバタになってしまってしまうことも時にはありますね。(笑)

ーー北海道全域を対象として、よかったと思うことはありますか?

太田)北海道内の地方開催の時には、「訪問していただいたので、試合見に来ましたよ」と先生などが観戦に来てくれています。ファンの拡大に直接的につなげられているのかなと思っています。

コロナ禍でのアクション 折茂社長の想い

ーーコロナ禍で新しく始めた地域とのつながりはありますか?

太田)2020年に全国一斉に学校休校になった時期に、我々としてできることはないだろうかと考えました。北海道バスケットボール協会様と話をして、バスケットボールをやっている小学生・中学生に、少しでも自宅にいて体を動かせるようにと、ゴムチューブを約8000本、全道のチームに配布をさせていただきました。レクチャー動画もダウンロードできるようにして、「こんな時だけど、お家でできるトレーニングをして、練習ができるようになるまで頑張ってね」というメッセージをお届けしました。地域のバスケットボール協会の皆さんにもすごく喜んでいただけました。

ーーありがとうございます。レバンガ北海道さんはやはり折茂社長の存在が非常に大きいのではないかと思っています。折茂社長が北海道の地域に対して還元していきたいというのはどのような思いがあるのか教えてください。

太田)折茂が日常よく言っていることは、まず一つは本人としての北海道に対する恩返しです。北海道が人生を変え、北海道の方々にこれまで助けてもらってきたので、それをお返ししたいという考えを持っています。他には、北海道で育つ子どもたちは、北海道で夢を叶えてもらいたい、という思いもあります。バスケット業界でも中学留学や高校留学が結構増えてきていて、北海道からもいい選手が外へ出て行ってしまっています。アンダーカテゴリーの強化をし、そこの目標になるトップチームを作って、北海道の有望な選手は北海道で成長し、その成長を見守ってきた北海道の人たちの前でプロ選手としてプレーする姿を見せる形が理想の形なんだということを考えています。高校生以下の指導者の皆さんの底上げに関しても、我々がお手伝いできることはあるのではないかかと常に考えていますし、オール北海道でバスケットボールを発展させて行きたいと思っています。

ーー北海道のために、という想いが強く感じられますね。

太田)そうですね。
私たちは北海道をはじめとするパートナー企業や人々に愛されるチームであるために、ステークホルダーの皆さんに支えられながらも、自分たちの力で北海道で強いチームを作りたい、という方針で活動しています。私自身もその思いが一番大事だと思います。チームの強化と同時並行で、北海道全域へのドリームリングプロジェクトでの普及活動もそうですし、このような地域の活動をすることの大事さを感じています。

営業活動でも、北海道の会社であることや、北海道にゆかりのある社長さんがいらっしゃる企業さんをベースにしています。あとは、折茂だから応援したいとおっしゃってくださる企業の方も多くあります。そんな形で進んできた会社なので、いままでの北海道全土での活動、折茂の想いを大事にしていきたいと思っています。

「共に一喜一憂してもらえるプロスポーツ選手」

ーー『地域を好きな人のために、レバンガが地域のものとして存在している』ということを伺いました。

太田)プロ野球とJリーグのクラブが北海道にある中で、正直プロ野球って高嶺の花だと思うんです。Jリーグも事業規模的にいくと、日常で触れたり接したりとかお話ししてというのは、一般の人にとって遠い存在に感じてしまうのではないでしょうか。私たちレバンガ北海道は、バスケットボールの競技の特徴でもありますが、コートと客席が近く物理的な距離感の近さも活かし、イベントや地域貢献活動などでの選手との触れ合いを通して、プロスポーツ選手でありながら身近に感じてもらえる様な存在でいたいと考えています。身近に感じてもらえることで、自分事として一緒に一喜一憂して、選手やクラブと一体となって歩んでもらいたいと考えています。

こういったことは選手にもチームの方針や考え方が浸透していて、選手たちが理解してくれたうえで、選手たちは対応してくれているなと感じます。

レバンガ北海道握手

北海道のプロチームとの連携

ーー北海道の他のプロ野球やJリーグなどのチームとはどの様な繋がりがありますか?

太田)2018年の胆振東部地震があった際、札幌市のプロスポネットというセクションを中心に、札幌で被害が大きかった小学校に、まだ地震の被害が甚大だった時期に、各チームの選手とマスコットなどを集めて、子どもたちとスポーツをやって楽しい時間を過ごさせてもらいました。

これは、北海道日本ハムファイターズ(NPB)、北海道コンサドーレ札幌(Jリーグ)、エスポラーダ北海道(Fリーグ)さんも含めて4チームで対応させていただきました。

他の活動でも、コロナでなかなかか加速しづらい状況ではあると思いますが、こうした協力事例もあるので、今後オール北海道の動きをもっと作っていきたいなと思います。

レバンガ北海道挨拶

今後について

ーーレバンガとして、社会貢献や地域貢献での今後の展望を教えてください。

太田)SDGs活動をする様になってから、パートナーが新しく加わりました。スポンサーでありパートナーである、という企業さんがこれから増えていくと思っています。まずは会場での飲食関連の容器のリサイクルの推進などに、パートナー企業さんと一緒に取り組んでいけたらと思っています。

それ以外の点では、北海道は積雪期があるがゆえ、公園にはバスケットゴールがあまりありません。東京から西の方は結構公園にゴールがあったりすると思います。町中にゴールが溢れる文化が盛んな地域に我々が是非していきたいなというのは会社の中期のミッションで掲げています。5年後にはその様になっていきたいと思っています。街中にバスケットゴールが溢れる地域にしたいです。

ーーいいですね!バスケットゴールの普及を通じて、オール北海道で強化できる環境をつくりながら、その過程におけるレバンガさんの発信で北海道にいたいという人が増えるといいですね。

太田)まさにそうですね。北海道では、農業や酪農業において大規模な、いわゆるアメリカっぽい大規模農業や牧場があるのですが、中身を知ってみると意外にスマート化が進んでいて、ロボットが作業を行うなど、人間が直接作業しなくても収入を増やせるような状態になっています。

昨年から第1次産業のスポンサーさんが増えてきているので、選手たちのセカンドキャリアの一つとしても提示できる形を考えていきたいです。今は引退後、指導者になる選手が多いですが、『農業をしながら地域でバスケを教える』というようなニーズもあると思っています。スポンサーさんとも協力して、そのような形を作って選手たちに選択肢の一つとして提案したいです。北海道の地でしっかりと農業や酪農業で稼いでもらい、好きなバスケも教えられえる、という形ができたらおもしろいなと思います。

そうした北海道の現状についても、もっと我々発信で魅力を伝えていきたいですね。これが移住のきっかけになるというのも、『地域貢献』の一つだと思います。

ーーありがとうございました!

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