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【シャレン!/ガイナーレ鳥取】昔遊びを継承し、子どもたちの成長の後押しを

Sports for Socialでは、2021年「シャレン!(Jリーグ社会連携)」に取り組むJクラブの「想い」を取り上げます。今回は、ガイナーレ鳥取のシャレン活動「地域のガキ大将づくり『復活!公園遊び』」について、クラブスタッフの鶴見聡貴さんと石井光輝選手、魚里直哉選手にお話を伺いました。

坂本敬選手との「ろくむし」事件

ー 鶴見さんは2007年から2013年まで選手としてガイナーレ鳥取に在籍し、選手だった当時も「復活!公園遊び」の活動に数多く参加していたとお聞きしました。活動を始めた当時について、教えてください。

鶴見)僕が湘南ベルマーレからガイナーレ鳥取に移籍し、公園遊びに参加し始めた2007年は、まだまだ「公園遊び」活動が認知されていない頃で、会場に行ってみたら参加者が2人・選手2人しかおらず、4人で遊ぶということもありました。

そこから活動を続けたことや、Jクラブになったこともあり、参加してくれる子どもたちの人数も増えていきました。

シャレン_ガイナーレ鳥取©︎GAINARE TOTTORI

ーたくさんの子どもたちが参加する中で、現在トップチームに所属する坂本敬選手(鳥取市出身)の小学生時代に、「公園遊び」で一緒に遊んだエピソードがあると伺いました。

鶴見)「ろくむし」という遊びには、ボールを当てられてしまったら外に出て、仲間を応援しないといけないというルールがあります。まだ子どもだった坂本敬選手と一緒に「ろくむし」で遊んだ時、ボールを当てたのですが、中にいたので、「君、当たったよね!」と言ったら、そっくりな双子だったという出来事が記憶に残ってます。

ー それは、記憶に残るエピソードですね!

僕たちも、宝探しをしたりとか木登りを一緒にしたりとか、子どもたちとも向き合い、楽しみながら、大人になって忘れがちなものを取り返せています。

長年の活動から広がる「公園遊び」のつながり

鶴見)「公園遊び」に参加してくれた子どもたちに、試合も観に来てほしいと思っているので、実際にスタジアムに足を運んでくれて「この間遊んでもらいました!」という声をいただけるのは、とても嬉しいです。

シャレン_ガイナーレ鳥取©︎GAINARE TOTTORI

僕が選手だった時にも、スタジアムで「鶴ちゃん」って呼んでもらったことがありました。活動が集客にも繋がってるんだと実感して、嬉しかったのを覚えています。

ー「復活!公園遊び」の活動を通じて、ガイナーレのことを好きになっていったり、応援するようになっていく人たちが増えているんですね!

鶴見)学校の授業に参加させてもらうことも多いのですが、ある時「ガイナーレ鳥取のことがすごく好きな人がいるので、鶴見さん、会ってください!」と言われたことがありました。

その高校生の女の子が、「ガイナーレの集客について分析しています」「昔、鶴見さんにブランコを押してもらったことがあるんです」と話してくれたんです。

元々、サッカーに興味のなかった女の子が、「公園遊び」をきっかけに、高校生になってからもガイナーレやサッカーを好きでいてくれて、研究までしてくれていることを知った時は嬉しかったし、この活動には時間はかかるけれども、僕らのやってきたことは間違っていなかったということを、改めて実感しました。

スタジアムでも「子どもの頃、遊んでもらったんです!」という声をかけてくれる子がいて、僕より背が高くなっていたりして(笑)、成長した子たちとまた再会できると本当に嬉しいです。

「遊び」がもたらす、選手への好影響

ー 活動を続けていく中で、選手の皆さんの変化を感じることはありましたか?

鶴見)いつも選手が3人一組くらいで小学校に行くのですが、年下の選手がリーダーになり、進行役を任されます。普段の練習ではおとなしい選手がリーダーになった時も、「できるのかな?」「無理っすよ」と言いながらも、子どもたちに助けられながら、子どもたちを束ね、進行していくと、普段見れない一面が見られます。

シャレン_ガイナーレ鳥取©︎GAINARE TOTTORI

また、人前に立って、自分で話すことを経験すると、サッカーでも成長した点が見受けられますし、それが選手にとっても良い影響があると思ってます。

ー 2020年、新型コロナウイルスで活動の影響があったと思います。何か感じる部分はありましたか?

鶴見)例年、小学校の学年行事で親子で遊ぶ機会に、我々スタッフを呼んでいただいていました。ですが、コロナ禍で出来なくなってしまい、こんなに学年行事に行かない年はないので、遊ぶ機会がないとやはり寂しく、僕たちもパワーをもらってたんだなってのは感じましたね。

子どもたちがコロナ禍でエネルギーを発散しづらい状況にあると思うので、日頃のストレスを、公園遊びで発散してもらいたいです。

シャレン_ガイナーレ鳥取©︎GAINARE TOTTORI

ー 最後に、今後の活動でやっていきたいことを教えてください。

鶴見)新型コロナウイルスが終息して、例年通りぐらいには活動の幅を広げていきたいという想いはあります。

また、遊んだ後に子どもたちに「今日やった遊びを、またみんなでやってね」ってお願いをしています。外で遊ぶのが難しい時代になってはいますが、「昔遊びを継承する」と言いますか、ケイドロや鬼ごっこを自発的にやって、一緒に集まったり、悔しがったり、喜んだり。その中で、子どもたちが成長できると考えているので、ガイナーレ鳥取の「公園遊び」活動を通じて、「昔遊び」を広げていきたいです。

「復活!公園遊び」石井選手&魚里選手のコメント

石井光輝選手(5年目)

僕は鳥取育ちではないのですが、遊びの名前(例えば、ケイドロ or ドロケイの違いなど)が違ったり、「はじめの一歩!」の言い方が「いっせーのーで、わん!」と言うところもあったりして、そういった地域性を知れるのも面白みを感じます。普段なかなか地域の子どもたちとふれあう機会がないので、公園遊びを通して子どもたちの元気な姿を見れて、僕たちも元気をもらっています!

魚里直哉選手(4年目)

一度訪問した学校に、その翌年に行ったときにも「さかなくんがまた来たー!」と言って名前を覚えていてくれたことがあるので、それは一番嬉しかったです。

また、子どもたちがなかなか僕らの言うことを聞いてくれないこともあってそれは大変ですが、子どもたちが分かりやすいように意識しながら説明しています。例えば「だるまさんがころんだ」をする時に、「あっち行って―!」ってだけ言うと、エリアを気にせずどこまでも行ってしまう(笑)そういった伝える大切さも学べるので、とてもいい経験になっています。

(サムネイル画像:ガイナーレ鳥取提供)