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「健康課題が多い秋田だからこそ」~ブラウブリッツ秋田・健幸プロジェクト〜

高齢化率が全国で最も高い秋田県にあるサッカークラブとして、「健康」に焦点を当て、社会貢献活動に取り組むブラウブリッツ秋田。

秋田健康幸せ(健幸)プロジェクトについて、社会連携事業部・伊東佑多さん(以下、伊東)にお話を伺うと、秋田ならではの課題に向き合う姿勢が見えてきました。

高齢化率がトップの秋田で、地元企業と連携

ーー活動について簡単に教えていただけますか?

伊東)高齢化率が全国で最も高い秋田県(県内高齢化率:37.9%)にあるクラブとして、「ブラウブリッツ秋田を使って、何か解決できないか」と考えたことがきっかけです。
※高齢化率=県人口に占める65歳以上の高齢者の割合

企業の従業員様向けの健康プログラムをクラブが実施し、そこで得られた数値やアンケートでの結果をもとに、健康になっていくことをサポートしています。

高齢化率などの課題が多い秋田だからこそ、「健康」というテーマでアプローチし、将来的な健康寿命の延伸に繋がることを目指しています。

ーー「健康」に着目したのには、何か“きっかけ”はありますか?

伊東)そもそものきっかけは、私が大学生の時にまでさかのぼります。

大学では、スポーツが社会にどのような影響を及ぼすかを研究するゼミに所属していました。大学とブラウブリッツ秋田が連携する、地域活性化を目指すプロジェクトのなかで、“試合を観戦することが健康に繋がるのではないか”ということをテーマにしていたことから、「健康」に対して関心を持つようになりました。

ーーそこからどのような流れで、この活動をするに至ったのですか?

伊東)秋田県の医療系IT企業 株式会社アルファシステムさんから、「健康に関して、一緒に何かやりませんか?」とクラブにお声掛けいただいたことが、大きなきっかけです。

その中で、弊クラブのスペシャルスポンサーTDK株式会社さんのスマートウォッチ「Silmee」を活用しながら、健康増進の活動をしていこうというお話になり、地元企業とクラブとで話し合いを進めていきました。

行動変容を促すことができた

ーー活動で意識したのはどのようなことでしたか?

伊東)健康課題を解決する社会貢献でありながらも、どのようにマネタイズしていくかを考えました。

このプロジェクトでは企業に焦点を当てて、スポンサーさんの中で、福利厚生を充実させている・従業員満足度を高めようとしているところにアプローチをしていこうと考え、意識していました。

ーー活動を広めていくなかで、どのような反響がありましたか?

伊東)スポンサー企業さんに「一緒にこのような活動をさせていただけませんか?」とご提案した際、社長さんから「こういった活動は、従業員満足度に繋がり、さらには企業のイメージアップにも繋がるよね」と言ってくださったことを覚えています。
今後この活動をスポンサー企業さんなどに提案をするうえでの可能性を大きく感じました。

参加者からの反響としては、「自分の健康に対して考えたこともなかった」という方が多かったです。
体成分分析装置「InBody(インボディ)」を使用して健康状態を計測してもらうなかで、計測結果から筋肉量や脂肪量などの自分の健康状態を知り、「自分の体脂肪ってこんなにあるんだ!」と、すごく驚いていたのが印象的でした。

また、TDK株式会社さんのスマートウォッチ「Silmee」を着用した結果、それまではあまり歩くことがなかった方が、「意識的に歩くようになった」というアンケート結果や実際に1日あたりの平均歩数が1500歩ほど増加したデータが出ました。車社会の秋田において、歩く習慣はほぼなく、そうしたところの意識を変え、行動変容を促すことができたことはとても大きかったのかなと感じました。

医療費を削減できるまでの取り組みに

ーー健康課題を抱えている地域にあるクラブとして、どのような役割を担っていきたいと考えていますか?

伊東)秋田県では「めざせ健康寿命日本一!」と掲げ、健康上の問題で日常生活が制限されずに生活できる「健康寿命」を日本一にすることを目標にしています。その目標を達成するためには、講座などの取り組みと同時に、自身の健康状態を把握し、実際に身体を動かすといった具体的な活動を行っていくことが大切だと思います。

クラブとしては、この活動が、秋田県民・市民の医療費を削減するような取り組みの一つになるようにしていきたいと考えています。

ーー「医療費削減」の目標を達成するには自治体との協力も欠かせないと思いますが、いかがでしょうか?

伊東)昨年は、企業の健康経営をメインに取り組んでいましたが、昨年の活動の実績を経て今年からは、秋田県南西部に位置し、クラブのホームタウン市でもある「にかほ市」さんと一緒にプロジェクトを進めることになりました。

クラブとしては、「医療費削減」という目標に対する取り組みを本格的に進めるなかでの“大きな一歩”になったと思っています。

「“存在意義”を感じてもらうことが大切」

ーーこの協力や連携が広がっていくような流れはありますか?

伊東)にかほ市さんとはリアルタイムで進めているところではありますが、今年の取り組みで成功事例を作りたいと考えています。

県庁所在地の秋田市や男鹿市、由利本荘市など他のホームタウン市や秋田県全域に活動を伝播させることができるような取り組みになればと思っています。

ーーブラウブリッツ秋田として、今後どのような形で社会や地域に貢献していきたいと考えていますか?

伊東)クラブがこの地域にある”存在意義”を市民・県民の皆さんに感じてもらうことが大事だと思っています。

だからこそクラブ全体で考えているのは、「ブラウブリッツ秋田があったからこそ」というものを街中に増やしていく。そういうことは絶対に必要だと考えています。
これまで取り組んできたものを続けることも含め、さまざまな活動を行っていきたいです。

ーーありがとうございました!