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【経営者インタビュー】セールスプロモーションとは!ヒロモリが伝える商品の想い

ヒロモリSDGs

セールスプロモーション(SP)。商品やサービスの売り上げをのばすためのマーケティング活動のことで、生活者の購買意欲や流通業者の販売意欲を引き出すために、広告だけでなく景品(インセンティブ)やキャンペーンなどその手法は多岐にわたります。
昔の景品と言えば、貴重なフィギュアやお菓子のおまけのカードなどは、誰しも喜んで買っていたはずです。しかし現在、そうしたセールスプロモーションにおいても環境への配慮などが求められる時代になりました。

創業1948年の株式会社ヒロモリ(東京都港区、以下ヒロモリ)では、セールスプロモーションを『販売促進』だけでなく、『感動創造を通した動機付け』と位置づけ、クライアント各社と一緒に取り組んできました。その時代の流れによる変化、そして現在に求められるセールスプロモーションとは何なのか?
代表取締役社長の近藤彰彦氏(以下、近藤)、プロモーション事業部事業部長の松浦さん(以下、松浦)にお話を伺いました。

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ヒロモリ近藤社長

株式会社ヒロモリ 代表取締役社長 近藤 彰彦 氏 提供:株式会社ヒロモリ

セールスプロモーションってなんだ?

ーーそもそもヒロモリさんが中核事業として行う『セールスプロモーション』とはどのようなお仕事なのでしょうか?

近藤)セールスプロモーションとは、企業のマーケティング活動の中で、売り手であるメーカー企業や流通企業が、買い手である生活者に向けて、購買動機付けを行う活動のことをいいます。
マーケティング活動というのは、おおまかに言うとテレビ、新聞、雑誌、ラジオそれからインターネット広告という5つの媒体を中心とした広告宣伝と、より現場目線の店頭、交通広告や屋外広告、あるいはイベントといった活動に分かれます。そうした現場における、購買や販売に対する行動変容を促す仕掛けを『セールスプロモーション』と呼び、弊社の中核事業として行っています。
広告宣伝というのはより認知促進を図る、知ってもらうための仕掛け、セールスプロモーションというのは『買ってもらう』『選んでもらう』『体験してもらう』という行動を促進する手段というところが特徴になります。

ーーありがとうございます!とてもわかりやすいです。私のイメージするセールスプロモーションは、商品についている「おまけ」のイメージなのですが、合っていますか?

近藤)そうですね。子どもたちに話すときに、わかりやすくセールスプロモーションとは『おまけ』だという話をしています。ただ、もう少し概念としては広いです。行動を促す手法はおまけだけではありません。

ルックおまけをつけて提供されている商品の事例(ライオン社  防かびくん煙剤) 提供:株式会社ヒロモリ

ーー基本的には売上UPのために行うということでよろしいのでしょうか?

近藤)そうですね。生活者に商品を手に取ってもらい買ってもらうための生活者目線のセールスプロモーションと、メーカー企業の営業活動支援のためのセールスプロモーションという二つの性質を持っています。
皆さんが体験したり、イメージしやすいのは生活者目線でのセールスプロモーションが多いですね。

レバンガ北海道スポーツチームのグッズもセールスプロモーションの1つ 提供:株式会社ヒロモリ

『生活者目線』と『ビジネス目線』

ーー生活者目線でのセールスプロモーションについて、少し詳しく教えてください。

近藤)メーカーや小売企業には、生活者に対するさまざまな課題があります。『新商品発売時に、しっかり知ってもらいたいとか、1回飲んでみてもらいたい(トライアル促進)』『いつもはA社のジュースを飲むけど、今回はB社のジュースを飲んでもらいたい(スイッチング)』『A社のコーヒーを継続的に飲んでほしい(ロイヤルカスタマー育成)』『ブランドの世界観に共感してもらいたい(ブランド理解)』などがあります。
生活者目線で、課題に応じて行動変容を促す仕掛けをしていきます。

ーーなるほど。もう一つの『ビジネス目線』でのセールスプロモーションはどのようなものですか?

近藤)こちらは、ビジネスの領域における営業・販売活動の支援ということになります。
ヒロモリの話をすると、大手の化粧品メーカーさんと一緒に成長してきたという歴史があります。戦後、女性の美に対する意識が高まってきた中で、化粧品メーカーが独自に化粧品の販売店網を構築しました。
販売店は、生活者に対して正しい使い方、美につながる使い方を伝えながら販売をしていくという役割を担っています。そこで弊社が、カウンセリングをサポートするための情報・資料提供、カウンセリングツール提供、購買を後押しするノベルティなどさまざまな企画を提供してきました。

ーーありがとうございます。ヒロモリさんがそうしたプロモーションを企画をする上で大事にされてきたことは何なのでしょうか?

近藤)私たちは、『感動創造』という理念のもとに、私たちのアイデアや創造力を通して、人々に小さな喜び、うれしい、ワクワクする、そんな思いを提供したいと願い、一生懸命仕事をしてきました。これからも変わらず行動していきたいことです。
感動創造を実践する上で、お客様の課題、お悩みごとは何なのか、これを常に理解し、課題を起点として課題解決策の企画に取り組んできました。
化粧品メーカーさんの例でいきますと、メーカーとして、ブランドや商品において伝えたいことや想いがたくさんありますが、販売店の現場で美容カウンセラーの皆さんが商品のことを自信を持ってお話しできなければ、せっかくの作り手の想いが生活者に伝わりません。私たちは、作り手、売り手、買い手の皆さんの想いをつなぐ役割としての感動創造、セールスプロモーションでありたいと願っています。

ーー生活者に直接でも、ビジネス領域においても『想いを伝える』ための仕掛けというのは変わらないのですね!

編集より

「セールスプロモーション」という言葉を初めて聞く方も多かったのではないでしょうか?商品についているおまけだけでない、『売る』ことを『プロモーション』する活動の多さに驚くとともに、知らず知らずのうちにブランドや販売員さんの想いを受け取っていたことに気づかされます。

次回は、消費行動が変わってきている現代において、セールスプロモーションはどのように変わっていくのか?ヒロモリさんの素晴らしい事例とともにご紹介していきます。

後編へつづく

アイキャッチ
【経営者インタビュー】消費が変わればマーケティングも変わる~ヒロモリの想いを伝えるセールスプロモーション日々の生活の中で、「あ、これいいな」と思って購入しているもの。実は、その「いいな」を作るために考え抜かれたマーケティングがその裏には潜んでいます。ただ安い、お得だけではない、『想い』が伝わることで販売につながる仕掛けーー。そんなセールスプロモーションを中心に事業を展開する株式会社ヒロモリ(以下、ヒロモリ)の代表取締役社長の近藤氏(以下、近藤)、プロモーション事業部事業部長の松浦さん(以下、松浦)に、引き続きお話を伺います。...
ヒロモリ SDGsSDGsを意識したプロモーションも!? 提供:株式会社ヒロモリ

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