私たちの想い

骨髄バンクに向けた想いvol.2 ~骨髄バンク説明員・骨髄バンク応援ランナー 赤木晴香~

Sports for Socialでは、骨髄バンクランナーズに関わる人々の想いを連載として取り上げていきます。

第1回 松井一矢さん

第2回は、骨髄バンク説明員のボランティアをされている赤木晴香さんより寄稿していただきました。

骨髄バンク説明員の仕事

はじめまして。赤木晴香です。

私は仕事をしながら、休みの日に骨髄バンク説明員ボランティアをしています。

献血バスや献血ルームで献血してくださる方に骨髄バンクの説明をして、献血と併せて骨髄バンクの登録ができる旨の説明をしています。

また、マラソンを通じて、多くの方に骨髄バンクの存在を知って頂くことを目的に骨髄バンクのタスキをかけて走る骨髄バンク応援ランナーの応援に行ったり、実際にマラソン大会で走ったりしています。

骨髄バンク説明員になったきっかけ

2017年の春に兄が白血病になり、医師から造血幹細胞(骨髄提供)が必要と言われました。誰でも血液を提供できる訳ではなく、白血球の型が合わなければドナーにはなれません。血液型と言われるA・B・O・AB型は赤血球の型になります。あまり知られていませんが、白血球にも型があり、白血球の型は数万通りあります。兄弟姉妹では白血球の型は1/4の確率で合います。私は兄と2人兄妹だったため、私の血液を調べました。しかし、残念ながら型が合わず兄のドナーにはなれませんでした。その時は、兄や家族の期待にこたえられず、本当に辛かったです。

兄弟姉妹で見つからなかった場合は、「骨髄バンク」からドナーを探すのですが、当時47万人の方がドナー登録されていましたが、実際に骨髄提供をして下さる方が見つかるか不安でした。その時、骨髄バンクの登録説明員ボランティアがあることを知り、すぐに研修に参加し、説明員になりました。「私が兄のドナーを探し出す!」と思ったからです。

実際には誰がドナーになって下さるかはわかりません。できることを続けることで、どこかで兄のドナーになって下さる方が現われると信じて活動を始めました。

骨髄バンク説明

家族で献血・骨髄バンクの応援を始める

活動を始めたとき、友達や知り合いに声をかけても「献血したことがない。」「骨髄バンクって何ですか。」といった反応でした。献血・骨髄バンクの大切さ、必要性を知っている人が少なかったです。献血の経験が無い人に骨髄バンクを理解してもらう事は非常に難しいと感じました。まずは、「知ってもらい」「理解してもらい」「献血・骨髄バンク登録を検討してもらう」ところから始めました。

マラソンランナーの中に献血を通じて健康管理をされている方が居ることを知り、骨髄バンクを少しでも知ってもらうために、骨髄バンクのタスキをかけてマラソン大会にも出るようになりました。

骨髄バンクランナーズ

骨髄バンクからドナーが見つかったが・・・。

結果的に兄にはドナーさんが見つかり、骨髄移植を受けました。1200mLもの健康なドナーさんの骨髄液が届いたときには本当に感無量でした。兄は辛い拒絶反応と闘いながら、無菌室で約3ヶ月過ごし、退院ができ、家族全員が一安心という感じでした。しかし、その1ヶ月後に再発が判明し、即再入院となりました。がん細胞が体内に残っていたのです。

骨髄バンクからのドナーコーディネートには約100日~120日もかかります。今回はドナーを探す時間がないと、母からの半分一致のハプロ移植として末梢血幹細胞移植を受けることになりました。1度目よりも非常にきつい抗がん剤と、それによるきつい副作用にも耐え、ようやく無菌室を出ましたが、肺炎にかかり、病院を退院することなく、戻らぬ人となりました。

骨髄バンクランナーズ

~できる人が、できる時に、できることをする~

日本では年間で約1万人の方が、白血病などの重い血液の病気と診断されています。骨髄バンクを介する移植を必要とする患者さんは、毎年約2,000人。そのうち、移植を受けることができる方は残念ながらまだ約6割です。

骨髄バンクの活動を一度はやめようかと思いましたが、病院には今も病気と闘う患者さんが多くいらっしゃいます。少しでも続けることで、将来的に身近な大切な家族や友人、職場の人など、誰かを助けることにつながると思ってできることを続けています。

全ての患者さんに、最適な時期に、最適なドナーさんが現われ、最適な治療に安心して向き合える日が来ることを願っています。たくさんの方に命をつなぐ「献血」と、命を救う「骨髄バンクドナー登録」にご協力をお願いいたします。

骨髄バンクの登録用紙は「チャンス」という名前になっています。多くの患者さんに生きる「チャンス」が届きますように。スポーツの世界に「ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン」という言葉があります。「誰かのための取り組みが、いつかは自分や大切な家族や仲間のためになる!」と信じています。SDGsの目標3に「すべての人に健康と福祉」があります。今後、会社や個人でのSDGsの取組みの一つとして、「献血・骨髄バンク」への取組みをお願いいたします。

「できる人が、できる時に、できることをする。」子どもから大人まで、出来ることは沢山あります。

骨髄バンク登録

編集より

骨髄バンクに携わるきっかけとして、身近な人にドナーが必要になる、ということが多く挙げられます。赤木さんの場合、ご自身でお兄様のドナーにはなれなかったものの、ドナーを探すために全力で動かれました。その動きのおかげもあってドナーを見つけることができましたし、残念ながらお兄様が亡くなられたあとも、こうして活動をされています。

「できる人が、できる時に、できることをする。」

この言葉は私の胸にもしっかり刻まれました。一人でも多くの方が「チャンス」を得られるように。是非みなさんもご協力ください。

松井一矢さん
骨髄バンクに向けた想いvol.1~骨髄バンクランナーズ 松井一矢~骨髄バンクランナーズの連載の第1弾。献血を100回以上しながら、トライアスロンの日本代表になった松井一矢さん。献血から骨髄バンクの登録が簡単であることを知り、登録した直後の適合通知。トライアスリートとして啓蒙活動を続ける想いを伺いました。...