「グラフィティアート」は、「エアロゾルアート」とも言われスプレーなどで壁やシャッターに描かれた図やイラストのことです。「グラフィティ」は英語で「落書き」という意味であり、日本ではグラフィティというと落書きのことを指す場合があります。違法に描かれたものも多く、アートと呼ぶか落書きと呼ぶかはそれぞれの判断に委ねられています。ここでは、「グラフィティアート」についてわかりやすくご紹介します。
グラフィティアートとは
「グラフィティ graffiti」とは、英語で「落書き」という意味です。つまり「グラフィティアート」とは、直訳すると「落書き芸術」という意味です。グラフィティアートとは、本来描いてはいけないところにスプレーやフェルトペンなどで描かれたイラストなどを指し、それらを芸術として評価する場合に「グラフィティアート」と言います。
グラフィティアートの発生
グラフィティアートは、1970年代のアメリカ・ニューヨークのヒップホップ文化から始まったと言われています。当初は、若者たちの発散の場の一つとしてありましたが、白人文化に吸収され、アートとして受け入れられるようになりました。描かれる場所は、地下鉄や道路の壁、店舗のシャッターなどさまざまです。一般的には器物損壊罪に当たるため、店舗のシャッターに描かれた場合には被害届を出されたりする場合もあります。
グラフィティアート作家
代表的な作家として挙げられるのは、バンクシー(Banksy)です。バンクシーは、ストリートアート作家とも呼ばれるイギリスを拠点とする正体不明のアート作家です。彼の作品とされるものは世界各地に残されており、代表的な作品として「赤い風船と少女 Girl with Balloon」(2006)などが挙げられます。正体不明である理由として、前述の通り「グラフィティアートが違法なものだから」が理由として挙げられています。
グラフィティアートと現代
グラフィティアートにはさまざまな問題があります。前述の通り、「器物損壊罪」として考えられるほか「所有権」の問題についてもたびたび議論がなされています。「グラフィティ・アート」は、「アートとは何なのか」「法律や権利とアートの関係はどうあるべきなのか」を考えさせてくれる貴重な存在かもしれません。