3分解説

【3分解説】箱根駅伝の予選会とは?その楽しみ方を解説!

箱根駅伝予選会とは

箱根駅伝は、正式名称は「東京箱根間往復大学駅伝競走」で、年に一度1月2日と3日に開催されます。
2024年は、記念すべき第100回大会。その大舞台に進むことができる13校は、2023年10月14日に予選会で決定します。
この記事では、その歴史だけでなく、予選会の楽しみ方を紐解いていきます。

(編集部追記:記事下部には、第100回予選会の結果を掲載しています。)

箱根駅伝とは?
【3分解説】箱根駅伝とは?その歴史や楽しみ方を解説!箱根駅伝は、正式名称は「東京箱根間往復大学駅伝競走」で、年に一度1月2日と3日に開催されます。関東学生陸上競技連盟が主催し読売新聞社が共催し、全国大会ではなく"関東ローカル大会"である。東京都大手町の読売新聞東京本社ビル前をスタート地点にし、神奈川県箱根町の芦ノ湖をゴールとする、往路・復路の合計10区間217.1kmを走る競技です。 この記事では、その歴史や楽しみ方を紐解いていきます。...

箱根駅伝予選会 いつから?

箱根駅伝では第23回(1947年)から予選会が実施されています。
その時は、第1回関東大学高専10マイルチームレースとして、箱根駅伝出場希望校が 1チーム8名編成で出場。本大会には希望校の全校が出場することができました。その後、予選会のコース・距離及び選考方法は、次第に変遷を重ね、第81回からは陸上自衛隊立川駐屯地⇒立川市街地⇒国営昭和記念公園のコースで開催されています。

どうしたら予選会に出場できるの?

予選会の参加資格は下記のようになっています。

  • 2023年度日本学生陸上競技連合男子登録者で、本予選会並びに箱根駅伝本大会出場回数が通算4回未満であること。
  • 1校1チームまで
  • エントリーは10名以上14名以下
  • 出場できる人数は10名以上12名以下
  • エントリー者全員が10000mを34分以内のトラック公認記録を持っていること
  • 公認記録とは、公認記録会で正式に認められた記録

第100回の記念大会となる今年度(2023年度)は、参加資格を関東の大学に制限せず「日本学生陸上競技連合男子登録者」として全国の大学に門戸が開くことが決定していますので、例年とは違ったレースが見られるでしょう。

今回の参加は、57チーム。予選会において、これまでで最多のエントリー数です。
また、エントリーした57チームのうち、近畿や東海地区などの11チームが名乗りを上げました。

大阪経済大学
関西勢からみる『箱根駅伝』とは?~大阪経済大学監督が見る今と昔~今回お話を伺ったのは、関西から予選会に出場する大阪経済大学陸上競技部監督の青木基泰さん(以下、青木)。大阪経済大学は、今年6月に行われた全日本大学駅伝の関西地区予選会で2年連続トップ通過を果たすなど、3年連続で出雲駅伝、全日本大学駅伝に出場する関西では言わずと知れた強豪校です。 自身も大阪経済大学の卒業生であり、関西で多くの学生を育ててきた青木さん。そんな青木さん、関西の学生から見た箱根駅伝とは?...

参加校の中で、総合優勝を経験したことがあるのは、11チーム。第95回(2019年)に総合優勝を果たした東海大学もエントリーされています。古豪、強豪、新興校が入り乱れる大混戦のレースを制すのは果たしてどのチームか。

名将が語る箱根駅伝~学生と寄り添い、“ともに”歩む東海大学・両角速監督の道~現役監督として箱根駅伝を制した中で唯一、都大路(高校生駅伝大会)を制しているのが、東海大学陸上競技部で駅伝監督を務める両角速さん(以下、両角)です。 東海大学、実業団を経て就任した佐久長聖高校では、駅伝部の立ち上げから全国制覇も果たした強豪に育て上げ、東京オリンピック男子マラソン代表の大迫傑選手など、数々の有名選手の恩師としても知られています。 自身の現役時代、高校の監督、大学の監督と、長年“駅伝”に携わってきた両角さんから見た『箱根駅伝』、そして教え子たちへの熱い想いに迫ります。...

コースの見どころ

ハーフマラソン(21.0975km)の距離で行われる予選会のコースは、陸上自衛隊立川駐屯地をスタートし、立川市街地をめぐり、国営昭和記念公園でゴールします。

めったに見られないスタートの光景

どの駅伝でも見られないのは、光景がまさにスタート整列。
駐屯地のスタート地点には、エントリーチームが一列にならぶ緊張と壮観さが入り混じる光景が広がります。

スタート直後に、駐屯地を周回?!

スタートしても、すぐに立川市街地にはでず、駐屯地を2周します。
大きく開けた駐屯地を約700人のランナーが駆け抜けるのは圧巻です。
5km地点の各校の総合タイムと順位は注目!

応援の“声”が戻る立川駅前

コロナ禍で失われていた声援の声が戻ってきます。
箱根駅伝本戦とも変わらない応援者が、メイン通りの立川駅前を埋め尽くす。
ここから本格的にレースが動き出します。

勝負所は、国営昭和記念公園終盤のアップダウン

ここが差のつくポイント!
公園内は、細かいアップダウンが多数。特に17km過ぎの上り坂が勝負所。
この勝負所で1人でも粘られるか、遅れてしまうかが分岐点となります。

ピックアップポイント!

予選会の距離がハーフマラソン(21.0975km)になってからの歴代最速タイム

  • チーム総合: 順天堂大学10時間23分34秒(2020年)
  • 個人総合: ラジニ・レメティキ 1時間00分13秒(2020年)
  • 塩尻 和也 1時間01分22秒(2018年)※日本人最高
    日本人最高記録を保有しているのは、リオ五輪3,000mSC日本代表でもある塩尻和也選手(富士通陸上競技部)

予選通過との最小タイム差

2006年では、タイム順で7位だった拓殖大は当時、採用されていた関東インカレポイントで、城西大、大東大、国士舘大に逆転され、次点の10位に急落。9位の国士舘大との差は1秒。1人平均わずか0.1秒の激戦でした。

慶應義塾大学 箱根
「対話と情熱」古豪・慶應義塾大学の復活にかける指導者の想いと願い箱根駅伝、各大学監督の『指導論』連載。第2回は、慶應義塾大学の保科光作コーチ(以下、保科)。1920年の第1回大会に出場した4校のうちの1校である慶應義塾大学。2017年から古豪復活を託され、指揮を執るのは日本体育大学での学生時代に箱根駅伝4年連続出走し、卒業後、ニューイヤー駅伝でも活躍された保科さん。1994年を最後に本戦出場を逃している古豪復活にかける想いと、自身の学生時代の経験をいまの学生に伝えることで、箱根駅伝で表現したいこととは?...

<注目チーム>

大東文化大学

前回予選会は、1位通過。本戦を走った選手が8人エントリーしています。
ピーター・ワンジル選手は前回個人5位、今回も上位争いが予想されます。
久保田徹選手・菊地駿介選手・入濵輝大選手と個人でも上位を狙える選手がいます。
上位通過の可能性が高いと思われます。

東京国際大学

驚異の留学生。リチャード・エティーリ選手は個人トップ候補です。
駅伝新興校と言われていた時代は過ぎ、強豪校の仲間入りをしつつある昨今。日本人選手も確実に上位に入ってくる可能性が高いです。予選会の台風の目となる可能性もあるため、要注目!

東京農業大学

スーパールーキー前田和摩選手に注目。6月にはU20(20歳未満)日本歴代2位の28分03秒51を記録。他にも高槻芳照選手と並木寧音選手など、力のある選手が控えています。
10年ぶりの本戦出場の可能性は高く、大根踊りがいまから楽しみです。

展開はどうなる!

この日の立川市周辺の天気予報は、晴れ。最高気温23℃と、日差しが出ていれば、過酷なコンディションになる可能性が高い。
序盤からスピードレースになるのか、序盤は力を溜め、ネガティブスプリットで終盤追い上げるのか。
各校の戦略が試される予選会。スタート前から、戦いは始まっています。

本戦に出場するためには…

各チーム上位10人の合計タイムがチーム記録となり、合計タイムが速い1~13位のチームが、来年1月の箱根駅伝本戦に出場することになります。前回の本大会上位10チームは、シード校としてすでに本大会出場が決まっています。
今年度は、第100回の記念大会で、10枠から13枠に予選通過校が増枠しています。
ただし、歴代最多の57チームが13枠を争う、激戦必至のレース。最後の最後まで、結果が出るまでわかりません。

法政大学
「しっかり考え、努力する」箱根駅伝のランナーを育てる伝統校監督の考えとは?Sports for Socialにおける『箱根駅伝“教育論”』連載の第1回は、法政大学の坪田智夫監督(以下、坪田)。選手としても箱根駅伝2区区間賞をはじめ、実業団選手としてニューイヤー駅伝6度の優勝、そして個人としても世界陸上に出場するなどの輝かしい実績を持つ坪田さんは、2012年からOBである法政大学の監督として指導の現場に立ち始めました。指導者のいなかった学生時代、なかなか結果が出ない中での王者からのアドバイス、それらの経験から今でも大切にする想いとは?...

すべてのスタートラインに立つ学生へ

さまざまな想いが交差するスタートライン。誰にも妨げられない空間がそこにはあります。
自分をいかに表現するのか。その先にどのような未来があるのか。
1時間と少しですべての未来が決まる。すべての学生ランナーに幸あれ。
10月14日 午前9時35分に運命の号砲が立川の空に響きます。

第100回箱根駅伝予選会 結果

2023年10月14日に行われた第100回箱根駅伝予選会の結果は以下の通りです。(予選通過大学のみ記載)

  • 第1位 大東文化大学(関東)10時間33分39秒
  • 第2位 明治大学(関東)  10時間34分38秒
  • 第3位 帝京大学(関東)  10時間35分08秒
  • 第4位 日本体育大学(関東)10時間36分42秒
  • 第5位 日本大学(関東)  10時間36分54秒
  • 第6位 立教大学(関東)  10時間37分06秒
  • 第7位 神奈川大学(関東) 10時間37分20秒
  • 第8位 国士舘大学(関東) 10時間37分21秒
  • 第9位 中央学院大学(関東)10時間37分27秒
  • 第10位 東海大学(関東)  10時間37分58秒
  • 第11位 東京農業大学(関東)10時間39分05秒
  • 第12位 駿河台大学(関東) 10時間39分40秒
  • 第13位 山梨学院大学(関東)10時間39分47秒

以上の大学が、2024年1月2日から行われる第100回箱根駅伝の切符を手にしました。

晴天に恵まれ、多くの沿道からの声援を受けて走ったランナーたち。57校すべてのランナーたちが、1秒でも速いタイムを目指して駆け抜けていく姿は、各大学を応援する人たちだけでなく、多くの人たちに勇気を与えるものでした。

詳しい結果は、箱根駅伝公式サイトに掲載されています。

コラム:リーダーシップ開発
ビジネスにおけるリーダーシップ開発|スポーツで学べる「AI時代において不可欠な能力」とは?今後ますますAI技術が成長すると見込まれる中、コンピューターでは代替できない能力の1つとしてリーダーシップが注目されています。この記事では、リーダーシップ開発の意味やリーダーシップの種類、またリーダーシップ開発の手法やリーダーシップ開発でよくある勘違いなどについて解説していきます。 ...
広告から共創へ
「広告」から「共創」へ|スポーツと企業の共創によるスポンサーシップの進化今回の記事は、スポーツチームと企業の「スポンサーシップ」がテーマです。そもそもどういう形で成り立っていて、それが今の時代はどう変化しているのかについて触れていきます。改めて企業がスポンサーをチームにする理由や期待することや、実際の事例もご紹介していきます!...

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA