編集担当からのメッセージ
コンポストはやってみたいけど、臭いがあるし虫が出たりするからどうしても始められないという話はよく聞きます。社会に良いこと、大事なことと分かっていても、いざそれを実行に移すことは難しいものです。ましてや実際に虫が出たりすれば、「もう嫌だ!!」で即止めてしまうこともあるのではないでしょうか。
ほんの少しの我慢と、継続による新たな学びで「社会にいいこと」を実行できるって素晴らしいことだと思います。
コンポスト作りをやってみよう!
先月、素晴らしいニュースが飛びこんできました。今使っているコンポストセットを扱っているLFCコンポストが「ソーシャルプロダクツ・アワード2021」
で優秀賞を受賞したとのことでした。
https://www.apsp.or.jp/spa_award_year/2021
審査員コメントにもありますが、コンポスト(生ごみの堆肥化)を身近な楽しいライフスタイルにしてくれることに同感です。昨年末にはフランスでも都市型コンポストとして販売され始めたようです。
コンポストって聞いたことはあるけれども、そもそも何か知らない人も多いと思います。生ゴミをそのまま捨てるのではなく、次の植物を育てる堆肥に変えることで、まさに持続可能な社会を目指して誰もが出来る事の一つです。都会のベランダでも出来るのですから。
始め方が分からないとか堆肥が出来ても使う場所がない、などと悩んでいる人のための講座や相談会も行われています。
https://lfc-compost.jp/archives/1792
「今のままでは地球がおかしくなる」という問題意識は誰もが持っていると思います。でも問題が大きすぎて自分では何も出来ないと思いがちです。私が会社で働いていた時に学んだ、今でも役に立つ考え方があります。それは、問題が大きすぎる時は、その問題を自分の手のひらに載るぐらいにしてから取り組むことです。手のひらに載ることを増やして実行していきます。何もやらなければ何も変わりません。大きな渦も小さな流れの変化から起こります。
そんな考えから何気なく始めたのがコンポスト作りです。
やり始めると目新しくて、こんなやり方があったのかと目から鱗でした。
そんな私もコンポスト作りを始めてまだ2年目です。初めての冬はコンポストの分解が進まなくて、バックが膨れてチャックを締めるのも大変だという話を前回にお伝えしました。コンポストバッグを体重計で測ると6.4キロの超メタボになっていました。その後、いつもより頻繁にかき混ぜて、空気をしっかり行き渡るようにしたところ分解が進んで、再度測ってみると4.3キロになりました。数日で2キロスリムになんて微生物の分解力は凄いです。
昨年の夏の虫の発生には心が萎えそうでしたが、そもそも虫は分解を進めてくれるサポータで人を噛んだりもしないということや、我慢が出来ない時はコンポストの基材と一緒にビニール袋に入れて、密閉して太陽の下で1日ほど放置すると虫は全滅してしまうことを学びました。そんな対処の仕方を知っておくと人間は強くなれるものです。
冬の寒い時には外に出るのも嫌で2、3日何もしないこともありました。
自分のペースでやることと楽しむことを大切にしています。
昨年末に受講した「LFCアンバサダー講座」でコンポストについての知識も増えてきて、ここに来てどうせ堆肥を作るのなら、ふかふかの良質の堆肥を作りたいと思うようになりました。その為にも熟成が大切だと思ったので、コンポストのバックセットをもう一つ購入することにしました。熟成は生ごみを十分に投入した後、生ごみを入れるのを止めて、定期的に混ぜながら分解をしっかりさせるプロセスです。
手前のバックが生ごみ投入しているもので、後ろのものが熟成中のものです。左後ろの小さなバッグは、初めてトライアルで購入したものです。増えたコンポストのバッグの写真を撮りながら、自分が楽しく「コンポスト作りの沼」にハマってきていることに笑ってしまいます。
前回の記事に、コンポスト作りを始めてからの考え方や生活の変化について書かせて頂きましたが、この度、また一つ新しいこと!私の手のひらに載る「地球に優しいこと!」を始めました。
今まで残った食材を保存するのにサランラップを使いまくっていました。かたや使い終わったサランラップを捨てるのに罪悪感を感じていました。コンビニの袋を貰わずにマイバックにしたのに、サランラップをこれだけ使い捨てにしていることに疑問を感じていたのです。
そんな時に「蜜蝋ラップ」というものがあることを知りました。洗ってまた使えるエコラップです。実際には包めない食材があったり、電子レンジにも使えないのですが、使い始めて数週間の感覚値ですが、サランラップを使うことが8割ぐらい減ったように思います。
何となく始めたコンポスト作りですが、そのことから自分の周りのものの見方や考え方も変わってきます。当たり前に思っていたことが当たり前ではないことに気づいたりします。
このようにコンポスト作りについて伝えることが、誰かの手のひらに載るソーシャル活動の一歩を踏み出すきっかけになればと思います。
私のコンポストづくりは続きます。
京都在住/50歳代女性