3分解説

【3分解説】バーチャルウォーターとは?その意味をわかりやすく解説!

バーチャルウォーター

バーチャルウォーター(または仮想水)とは、食料を輸入し消費している国において、輸入した食料を自国で生産すると仮定したときに必要と推定される水のことを言います。
今回はバーチャルウォーターについて、問題点を踏まえつつ説明していきます。

バーチャルウォーターとは

バーチャルウォーター(または仮想水)とは、食料を輸入し消費している国において、輸入した食料を自国で生産すると仮定したときに必要と推定される水のことです。

例えば、1キログラムのトウモロコシを生産するためには、灌漑用水として1,800リットルが必要であり、そのような穀物を大量に消費する牛を育てるためにはさらに水が必要となります。1キログラムの牛肉を生産するためには穀物を生産する際の約20,000倍の水が必要と推定されているのです。

水資源が不足している国々の多くは、生産に多量の水が必要な食料を輸入に頼っています。これが「バーチャルウォーターを輸入している」という状態であり、食料の輸入により国内の水資源を節約しているのです。

日本もバーチャルウォーターを輸入している

私たちが住む日本はどうでしょうか?
日本のカロリーベースの食料自給率は40% 程度ですから、日本人は海外の水に依存して生きているといえます。つまり、日本はバーチャルウォーターの輸入を通じて海外とつながっており、海外での水不足や水質汚濁等の水問題は、日本と無関係ではないのです。2005年において、海外から日本に輸入されたバーチャルウォーター量は、約800億立方メートルであり、その大半は食料に起因しています。これは、日本国内で使用される年間水使用量と同程度です。

食料廃棄
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普段どのくらい水を使っているの?

とはいえ、実際に私たちが日頃食べている外国産の食べ物が、どれくらいの水を使って作られているかイメージが湧きにくいでしょう。

例えば、カレーライスのバーチャルウォーターは500ミリリットルのペットボトルおよそ2,190本と同量、牛丼は3,778本、ハンバーグ定食は4,590本と、肉を使った料理ほど多くの水を必要としていることが分かる。その他、コーヒー1杯にも生産のために420本分の水が使用されています。

先進国ではなかなか目の当たりにすることのない水問題。とりわけ豊かな水資源に恵まれた日本では、水不足の問題は他人事のように感じられるかもしれません。しかし、私たちの食生活は自分たちだけに関係しているわけではなく、他の国の誰かの生活にも影響を与えているのです。日々、自分が口にしている食べ物がどこからやってきて、その生産にどれほどの水が必要であるか、一人ひとりが知ることは大切なことではないでしょうか。

限りある水資源

今、世界各地で水不足が深刻になっています。理由の一つが人口の増加です。1960年に約30億人だった地球の人口は、2011年に70億人を超え、2050年にvirtual_waterは97億人に達すると推計されています。人口が増えたことにより、飲み水だけでなく、農業や工業に利用する水も増えました。

「水の惑星」といわれる地球ですが、人間が利用できる状態の真水は0.01%しかありません。20世紀は石油をめぐって戦争が起きた世紀と言われています。21世紀に「水戦争」を引き起こさないため、限りある水資源を守り、分け合うために協力することが世界の課題となっています

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