3分解説

【3分解説】アップサイクルとは?その意味を例とともに解説!

アップサイクル

「アップサイクル」とは廃棄物をゴミとして捨てるのではなく、別の新しい製品にアップグレードしモノ自体の価値を高める循環システムのことです。アップサイクルはさまざまな業界から注目されており、服や家具などにも取り入れられています。今回はアップサイクルの意味やリメイクとの違いなど、製品例とともに解説していきます。

五賀晶子さん
廃棄された農作物から着想。〜玄米カイロを通じてフードロスの削減を目指すLE LIONの想いとは〜客室乗務員として働いたのち、代々続く米農家の家業を継いだ五賀晶子(ごかあきこ)さん。LE LIONというブランドは、五賀さんが、幼少期から目の当たりにしてきた「農作物の廃棄」を解決したいという想いから誕生しました。...

アップサイクルとは

捨てられる予定だった廃棄物にデザインやアイデアといった付加価値を新たに加えモノ自体の価値を高めていくという取り組みです。着なくなった服にアレンジを加えたり、ソーラーパネルをテーブルにしたり、工夫や作品の幅は多岐に渡ります。

アップサイクルは1994年10月11日にレイナー・ピルツ氏がドイツメディアに向けて、アップサイクルとダウンサイクルについて語ったことが始まりであるといわれています。
しかし、1800年代にアメリカの思想家ラフル・ワルド・エマソンが「自然界には寿命を終えて捨てられるものはない。そこでは最大限利用された後も、それまで隠れていた全く新しい次のサービスに供される」と述べていたことから、アップサイクルは昔から当たり前に行われてきたことがわかります。

産業革命以降は効率性と規模が追求され「使い捨て文化」が定着しましたが、近年は地球環境の保全や社会との関わりに対する関心が高まり、サステナブルな取り組みが広がっています。その1つとしてアップサイクルが再注目されているのです。

アサヒビール×パナソニックの共同開発!おいしくビールを飲みながら、環境への配慮もできる「森のタンブラー」vol.1使い捨てプラスチックの削減とSDGsへの貢献のために、アサヒビールとパナソニックが共同開発した「森のタンブラー」。 使い捨てをプラスチックを減らす取り組みの例として、リユースカップの使用が挙げられます。なかでも「森のタンブラー」は植物繊維を原料とした世界初のエコカップであり、昨年のSC相模原ホームスタジアムでの販売などで現在注目を集めています。 この「森のタンブラー」は、ビールをおいしく味わいながらも環境に配慮することができる、サステイナブルでエコなプロダクトになっています...

リメイクやリサイクルとの違いは?

リメイクとの違い

リメイクに明確な定義はありませんが、元の製品と異なるものを作るのではなく手を加えてアレンジすることをいいます。また、アップサイクルよりも広い意味で使用され、価値を上げる場合と下げる場合の両方の意味を持っています。

リサイクルとの違い

不用品を一度資源に戻してから製品をつくる場合が『リサイクル』、不用品をそのまま使用しより魅力的な製品をつくる場合が『アップサイクル』です。

アップサイクル
環境に配慮し、障がい者の就労支援にも~ヴァンフォーレ甲府「SDGsロゴ」タグヴァンフォーレ甲府の夏限定ユニフォームには、「ヴァンフォーレSDGs」というロゴが入ったタグ。 これは、ユニフォームが製造される過程で破棄される布の切れ端を使い、製作には、甲府市の就労支援事業所の方々が携わっています。きっかけやその後の裏話など伺いました。 ...

アップサイクルはなぜ必要?

人々が生活を続けるにあたって廃棄物の発生は避けられません。しかし、このままでは地球への負担は増加し、環境汚染などの問題がより一層深刻化していきます。そこで必要な取り組みがアップサイクルなのです。

メリットとしては製品にさらなる価値が付くこと、リユース(再利用)と比較し製品そのものの寿命が延びること、資源に一度戻すリサイクルに比べコストやエネルギー消費を抑えることなどがあります。

捨てられるはずだったものを価値ある製品へと変化させることができるアップサイクルは、環境保護やエネルギー消費の抑制に重要なSDGsの取り組みの一つであると言えます。

アップサイクル

アップサイクルの取り組みや作品の例

ファッション業界

・SEAL(シール)
廃棄されるはずのタイヤチューブから一点物のバッグや靴を制作しているブランドです。

・FROMSTOCK(フロムストック)×学生団体carutena
株式会社アダストリアが展開しているアップサイクルブランドとエシカルファッションを発信する学生団体が共同制作し、捨てられるはずだった服からトートバッグにアップサイクルした取り組みです。

・MALION VINTAGE(マリオン ヴィンテージ)
古着やヴィンテージの布地を使用し、レディースファッションの服やアクセサリー、バッグなどを制作しているブランドです。

【3分解説】洋服選びで環境を救う!?“エシカル消費”身近な物を通して「エシカル消費」を考えてみましょう。普段の買い物から「エシカル消費」に取り組むことができます。...

建設業界

・株式会社大林組
「アップサイクルブロック」という資材を開発し、建設資材として利用しています。この資材は、東日本大震災の時に発生した木材やゴム、金属類などの混合廃棄物を使用しアップサイクルしています。

・瀬戸内造船家具プロジェクト
オズマピーアール、浅川造船、ConTennaの3社が共同で発足し、廃棄・焼却処分されてきた造船古材を活かした家具作りを行っています。

イベント業界

・HELLVIT合同会社
廃材や古材を活用し、イベントブースや住宅などの外装・内装をデザインし施工を行っています。
・蝉(semi)
掲示期間が終了した屋外広告やバナー、フラッグなどの素材を利用しバッグやカードケースなどの普段使いできる製品をつくっています。

このように、アップサイクルの取り組みは様々な業界で広がっています。普段の生活にアップサイクル製品を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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北海道の野球界全体で取り組む”障がい者就労支援×ボールリサイクル”今回は、NPO法人北海道野球協議会が2019年にスタートした、“障がい者就労支援”と“ボールのリサイクル”を両立する社会貢献活動「インク...