3分解説

【3分解説】ステレオタイプとは?その意味をわかりやすく解説!

ステレオタイプとは

『ステレオタイプ』とは、「多くの人に浸透している固定観念や思い込みのこと」です。ステレオタイプは、日常生活の中で多くの人が無意識に行っているものです。そこで今回は、ステレオタイプの概要とメリット・デメリットについて具体例を用いて解説を行います。

ステレオタイプとは

『ステレオタイプ』とは、「多くの人に浸透している固定観念や思い込みのこと」で、アメリカのジャーナリスト・政治評論家であるウォルター・リップマンの代表的著書『世論』(1922)の中で提唱された概念です。ステレオタイプは、特定の文化によってあらかじめ類型化され、社会的に共有された固定的な観念によって作られます。

また、ステレオタイプには、以下の特徴があるとされています。
・過度に一般化されていること
・不確かな情報や知識に基づき誇張され、しばしばゆがめられた一般化・カテゴリー化であること
・好悪、善悪、正邪、優劣などといった強力な感情を伴っていること
・新たな証拠や経験に出会っても、容易に変容しにくいこと

ステレオタイプ

ステレオタイプの語源

「ステレオ」と聞くと、音響機器などサウンドをイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、ステレオタイプの語源は、新聞や辞典などの活字印刷のために使われていたステロ版(鉛版)印刷にあります。これは、思考や観念、ものの見方・捉え方がまるでステロ版で印刷された印刷物のように「型を用いて作られたかのように全く同じもの」という意味で名付けられたそうです。

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ステレオタイプの具体例

それでは、ここでいくつかのステレオタイプの具体例を見ていきましょう。

ジェンダー

・「男性はたくましい」
・「女性はおしとやか」

人種・国籍

・「アメリカ人は自己主張が強い」
・「イタリア人はよくパスタやピザを食べる」
・「日本人は背が低い」

地域性・県民性

・「都会の人は冷たい」
・「大阪の人は面白い」

血液型

・「A型の人は几帳面」
・「B型の人はマイペース」

これらのステレオタイプは、特定の属性に抱くイメージや具体的な経験に基づいて形成されたものであり、属する全ての人に当てはまるわけではありません。しかし、一度抱いたステレオタイプは属する全てに当てはまるかのように捉えられ、それを覆すことは難しくなります。そのため、ステレオタイプから外れた場合を「例外」として捉える場合も少なくはありません。

ステレオタイプの類義語と対義語・反対語

ステレオタイプの類義語としては「既成概念」、「固定観念」、「紋切り型」などが挙げられます。
「既成観念」…すでに出来上がっている概念。
「固定観念」…頭から離れない、その人の思考を拘束するような考え。
「紋切り型」…決まりきった型。型どおりで新鮮味がないこと。

一方で、ステレオタイプの対義語・反対語としては「融通無碍」、「独創的」、「個性的」などが挙げられます。
「融通無碍」…考え方や行動が何物にもとらわれず自由でのびのびしていること。
「独創的」…従来、類似のものがない。新しい着想が表れているさま。
「個性的」…他と比較して異なる個性を持っているさま。

ここで注意しておくべき点は、「ステレオタイプ」と「偏見・差別」の違いについてです。
これらは非常に似た意味を持つ言葉ではありますが、ステレオタイプが、必ずしもネガティブな特性のみで構成されていない一方で、偏見はネガティブな表現で用いられ、マイナスなイメージを与えるものとされています。また、ステレオタイプは社会に定着しているもののことを言いますが、偏見には主観を伴う個人的な先入観が含まれます。

ステレオタイプのメリットとデメリット

メリット

ステレオタイプは、膨大な情報を一定の型にはめて把握することにより、認知資源(情報を理解するための容量)が節約され、効率的に情報処理を行うことができるとされています。

例えば、車の運転中に高齢者や子どもが視界に入った際、「素早い動きができないだろう」「急に飛び出してくるかもしれない」などのステレオタイプが働くことによって、注意して運転するという判断を瞬時に行うことができます。

デメリット

決めつけて判断することで、誤った認識や誤解を生む可能性が高まります。また、先程述べたように、「ステレオタイプ」と「偏見・差別」は意味の違いがありますが、マイナスイマージを持つステレオタイプでは、マイナスな感情や行動が生まれやすく、差別や偏見へとつながる可能性があります。

編集部より

これまで述べてきたように、「ステレオタイプ」は思考を効率化させる一方で、無意識のうちに偏見や差別につながる危険性を持っています。そのため、自分自身の中にあるステレオタイプをしっかりと自覚し、誤った方向に使用されていないか確認することが重要になります。「ステレオタイプ」をうまく使いながらも、肩書やイメージにとらわれず、常に目の前のものを理解しようとすることで多様性のある社会の実現につながるのではないでしょうか。

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