『シーライオニング』とは、誠実なふりをしながら、相手にしつこく証拠を要求したり繰り返し質問をしたりするハラスメント行為を指します。
主にインターネット上で行われ、近年問題となっています。「シーライオン」とは英語で「アシカ」の意味であり、『シーライオニング』の語源は、2014年9月にアメリカのデザイナー David Malki!氏が自身が運営するウェブサイトWondermarkで紹介した漫画が発端です。その漫画のタイトルが「The Terrible Sea Lion」=「ひどいアシカ」だったことから、『シーライオニング』という言葉が生まれました。
シーライオニングとは
『シーライオニング』とは、誠実なふりをしながら、相手にしつこく証拠を要求したり繰り返し質問をしたりするハラスメント行為を指します。主にインターネット上で行われ、近年問題となっています。「シーライオン」とは英語で「アシカ」の意味であり、「シーライオニング」の語源は、2014年9月にアメリカのデザイナー David Malki!氏が自身が運営するウェブサイトWondermarkで紹介した漫画が発端です。
漫画では、以下のような会話がされています。
A「基本的には海の哺乳類は気にならないけれど、シーライオン(アシカ)?あれだけは無理」
B「そんなことを大きな声で言っちゃいけないですよ」
アシカ「すみません。聞こえてきてしまったのですが」
B「ほら、あなたが言ったからです」
アシカ「あなたのその主張について建設的な議論をしたいのですが。アシカがあなたに与えたネガティブな影響についてエビデンスを見せていただけないでしょうか。」
アシカは他の場所にもつきまとい、そして質問を重ねます。
A「帰って」
アシカ「大きな声を出す必要はないです。私はここにいます。私はただ、あなたの意見の基礎となる理由があるのか聞きたいだけなんです。」
アシカはついに家にまで押しかけます。
A「私は今私の家の中にいるのよ。」
アシカ「あなたは公共の場というみんなに声が聞こえる場所で主張をしたのです。自分の意見について弁明することはできないのですか。それともシンプルに、筋のある議論をする気はないということなのですか。」
B「シーライオン、君に話している」
アシカ「私はずっと礼儀正しく、あなた方二人は無礼です。」
A「今は朝食を食べているところなのよ。」
アシカ「結構です。1時間後に議論を再開しましょう。」
上の会話からわかるように、アシカは誠実に相手に議論を求めるふりをして付きまとったり質問したししています。この漫画からこのような行為を「シーライオニング」と呼ぶようになりました。
『トーンポリシング』(話し方警察)との違い
『トーンポリシング』とは、話の内容(主に社会課題)ではなく相手の話し方や態度について批判することで、議論の内容をすり替えることを指します。どちらもインターネット上などにおいて相手を攻撃することを指しますが、その方法や内容が異なります。
『シーライオニング』をしないために
シーライオニングを行う人は、それがハラスメントにあたる行為だと自覚していることが少ないです。なぜなら、正義のために行っているという意識が強い、もしくは、無意識で行ってしまっているからです。そのため、されないようにするよりも“自分が行わないようにする”という意識が広まることが重要です。
シーライオニングをしてしまわないためには、SNSなどインターネット上で他人と議論する場合には相手のことを思いやる必要があります。本当に必要な質問なのか、相手を傷つ蹴てはいないかなどを常に考えながら議論をしましょう。また、もし被害に遭ってしまった場合は、必要以上に気にせず疲弊してしまわないようにできるといいですね。