3分解説

【3分解説】難民とは?その意味をわかりやすく解説!

「難民」とは、1951年に発表された「難民の地位に関する条約」によると、「人種、宗教、国籍、政治的意見やまたは特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けるかあるいは迫害を受けるおそれがあるために他国に逃れた人々」と定義されています。そして、難民を受け入れる立場にある国々があるなかで、日本の受け入れはどのような状況なのでしょうか。
今回は「難民」について当事者と支援者、それぞれの視点も踏まえながらわかりやすく説明していきます。

難民とは

「難民」。ニュースなどで一度は聞いたことがあると思います。しかし、難民や難民問題と耳にはするけれど、「具体的には何が問題なの?」と聞かれるとうまく説明できない人も多いのではないでしょうか。

「難民」については、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が1951年に発表した「難民の地位に関する条約(難民条約)」(以下:難民条約)に規定されている「人種、宗教、国籍、政治的意見やまたは特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けるかあるいは迫害を受けるおそれがあるために他国に逃れた人々」のことです。

まず、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)ですが、この団体は1950年に第二次世界大戦後で避難を余儀なくされたり、家を失ってしまった何百万人ものヨーロッパの人々を救うために設立されました。現在では、世界中にいる難民の保護や支援に取り組む救済活動を行っています。

アスロス財団
難民問題を考える~パラリンピック選手 イブラヒム・アル・フセイン~オリンピックは国を代表して出場するもの。では、難民の人たちはこの世界の祭典に出ることはできないのでしょうか?2021年に行われた、東京パラリンピック。開会式でも閉会式でも最初に入場したのは、『難民選手団』でした。その中の、イブラヒム・アル・フセイン選手(以下、イブラヒム)は、シリア出身で内戦から逃れ、現在はギリシャに居住しています。難民であり、内戦で右足を失った身体障がい者でもあるイブラヒム。そんな彼が放つメッセージは、前向きで、生きる力に溢れています。今回は、文京区青少年プラザ(b-lab)からオンラインで行われたイベントを元に、イブラヒムからのメッセージを紐解いていきます。...

難民の問題と現状

それでは実際にどのような問題があるのか、現状について見ていきましょう。

難民の人数

UNHCRの発表によると、2019年時点での世界の難民人数は7,950万人いるとされています。この人数は世界の人口のおよそ1パーセントにあたる数値になっていて、全人類の97人に1人が難民とされています。

難民の多い国

そして、2021年の総務省の発表によると、難民の人数が多い国は、

  • 1位:シリア 661万人
  • 2位:アフガニスタン 272万人
  • 3位:南スーダン 223万人
  • 4位:ミャンマー 107万人
  • 5位:ソマリア 90万人

となっており、アジアやアフリカに集中しています。

難民キャンプ

難民になってしまう主な原因は政治的な紛争や内戦、人種差別、宗教問題、自然災害などさまざまな理由があります。

難民キャンプでは、難民の方々が集中して避難・移住するための施設として世界中に設置されています。難民キャンプでは、食べ物、水、衣類、医薬品、生活用品などの最低限必要な物資が提供されます。

しかし、最低限の生活が保障されていますが、慣れない環境で生活をしなければならない不安やいつ母国に戻れるのかわからない不安の中で生活を送らなければならないため、精神的ストレスを抱えることが多いと言われています。

また、難民キャンプのなかでも設備が整っているところもあれば、そうではないところもあります。そのため、衛生環境が整っていないところでは、コレラ、腸チフス、赤痢、A型肝炎、などの感染症を引き起こす可能性があります。

国内避難民

難民条約における難民の定義のなかには、「他国へ逃れた人々」という記述があります。

しかし、他国へ避難をしたくてもできず、自国内で避難をする人々がいます。この人々のことを「国内避難民」といいます。

「国内避難民」についてはOCHA(国際連合人道問題調整事務所)が「内戦や暴力行為、深刻な人権侵害や、自然もしくは人為的災害などによって家を追われ、自国内での避難生活を余儀なくされている人々」と説明しています。

「難民」と大きく異なる点は「自国内での避難」を余儀なくされている人々ということです。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によると、2020年度の世界の国内避難民は、4,800万人にものぼり、過去最多となりました。

日本の難民認定率と難民支援

最後に日本の難民認定率と難民支援について見ていきましょう。

先程、難民支援として「難民キャンプ」を説明しましたが、これは世界各国で行われている支援になります。しかし、日本では島国ということもあり、他国から避難してくることは容易ではありません。さらに、日本の難民の受け入れ体制は、難民認定率「0.2%」という世界的にもかなり低い値になっています。

日本の「難民認定率」が低い背景

なぜ難民認定率が低いのかについてはいくつかの理由があります。

1つは、出稼ぎ目的の申請者が増加し、難民認定基準が厳しくなったからです。日本は2010年にすべての難民認定申請者に対して一律で申請を許可することにしました。しかし、その後難民ではない人々が難民を装い、日本での出稼ぎ目的で申請をすることが増加したのです。そのため、この制度は2018年に廃止されました。

2つ目は、そもそもの「難民」の定義の範囲が狭いことです。難民認定申請者が難民の定義である。「自国にいると迫害を受ける恐れがあるために他国に逃れる人々」に該当するのか、迫害の可能性はあるのかの証明が日本では必要なのです。そのため、難民認定申請書を却下されてしまうことが少なくないです。これらの背景から日本では「難民」の受け入れが低いとされています。

日本の難民支援

日本では、現在行っている難民支援の形としては寄付ボランティア支援などがあります。

寄付ではお金とモノの寄付のそれぞれがあり、スーパーやコンビニなどに設置されている難民支援の募金活動や使わなくなった服などを寄付するなど、日本全体で支援を行っています。

ほかにも多くの団体が難民への支援活動をしているので、皆さんも是非探してみてください。

【事例】アスロス財団によるクラウドファンディング

TOKYO2020 難民パラリ事例ン再来日!障がいのある難民のスポーツ支援を日本と世界に広げたい!

アスロス財団
難民問題を考える~パラリンピック選手 イブラヒム・アル・フセイン~オリンピックは国を代表して出場するもの。では、難民の人たちはこの世界の祭典に出ることはできないのでしょうか?2021年に行われた、東京パラリンピック。開会式でも閉会式でも最初に入場したのは、『難民選手団』でした。その中の、イブラヒム・アル・フセイン選手(以下、イブラヒム)は、シリア出身で内戦から逃れ、現在はギリシャに居住しています。難民であり、内戦で右足を失った身体障がい者でもあるイブラヒム。そんな彼が放つメッセージは、前向きで、生きる力に溢れています。今回は、文京区青少年プラザ(b-lab)からオンラインで行われたイベントを元に、イブラヒムからのメッセージを紐解いていきます。...