スポーツ

私をうつ病から救った「スヌークボール」を全国に広げたい

まだ日本ではあまり聞き慣れないフランス発祥のスポーツ「スヌークボール」。
スヌークボールの国内普及を目指して活動をされている柴田利(しばた みのる)さん(以下、柴田)にお話を伺いました。

サッカーとビリヤードを掛け合わせた競技?

──「スヌークボール」とはどんなスポーツなのか教えてください。

柴田)はい、スヌークボールはサッカーとビリヤードを掛け合わせたスポーツです。台の大きさは横6.6m×縦3.6mでビリヤード台をそのまま大きくしたようなものが競技場になっています。その台の中に人が入り、キューの代わりに手玉のサッカーボールを蹴り、サッカーボール15個を穴に入れるスポーツです。
キューを扱い小さい穴に入れるビリヤードと比較すると競技難易度は低いため、どんな方でも気軽に参加できるのが特徴ですね。

──ビリヤードの足版ということですね。柴田さんはどんなきっかけでスヌークボールを知ったんですか?

柴田)今から4年前くらいに、たまたまテレビで芸能人がスヌークボールをやっているのをみて、なんだか楽しそうだなって思って興味を持ち始めました。ビリヤードを20年くらいやっていましたし、フットサルの経験もあったので私にぴったりのスポーツだなと。
何より、「誰でもできそう」というところは魅力に感じましたね。ビリヤードのような経験も不要で、サッカー・フットサルに必要な身体能力もいらない。少人数で誰でも気軽にできるのがスヌークボールの最大の魅力だと思います。

私をうつ病から救った「スヌークボール」

──スヌークボールの魅力は伝わりましたが、それで「起業」をするというのは大胆な決断でしたね。

柴田)実はスヌークボールと出会った時はうつ病で自宅療養をしている時期だったんです
また、同時期に父が病気にかかり介護が必要だったので、うつ病で自宅療養をしながら在宅介護をしていました。
テレビでスヌークボールを知った1ヶ月前に父は亡くなり、これからどうしようかと考え起業を決断しました。
スヌークボールとの出会いでうつ病の症状が良くなった経験を踏まえて、「スヌークボールで人を笑顔にしたい」と思うようになりました。

──柴田さんご自身がスヌークボールによって再起できたことが起業の理由になったんですね。

柴田)私の場合はうつ病の緩和につながりましたが、それ以外にも社会に貢献できるものだと思っています。
年齢や性別で競技能力の差が出ないという点でも、ユニバーサルスポーツとしても楽しんでいただくことができます。

日本製のスヌークボール台をつくりたい

──現在クラウドファンディングに挑戦中だとお伺いしました。

柴田)はい。今スヌークボールの台は海外製(フランス製と中国製が中心)しかありません。フランス製は150万くらいしてしまうので手軽に購入はできませんし、中国製は品質の部分でまだまだ課題があります。そこで、日本製の台を作ろうというのが今回のプロジェクトです。日本の建築会社さんに依頼をして見積もりをとりました。
ただ同じ台をつくるのではなく、私がスヌークボールをやってきた経験を踏まえて改良した日本製の台をつくろうと計画しています。

──どのあたりにオリジナリティを施す予定なのでしょう。

柴田)具体的には台の形と穴の部分です。台の形は現行のものは完全長方形ではないのでビリヤードの台とは設計が異なります。穴は狭くボールが入りにくくなっています。より楽しく競技をしていただくためにこのあたりの改良をしていきたいと思います。

──スヌークボールを通してどんなことを実現したいとお考えですか。

柴田)先ほどユニバーサルスポーツという側面でも活用できると話をしましたが、こどもたちにも良い影響を与えられると考えています。
スヌークボールは男女の差がでないので一緒にプレーをすることができます。これは多様性や相手への理解をする上でとても効果的だと思いますし、チーム戦でも実施ができるのでコミュニケーション能力の向上にも寄与すると思います。
デジタル化が進む中で、リアルなコミュニケーションが希薄化されている部分があるので、そういう課題解決の一手にもしていきたいです。

夢はワールドカップ開催

──スヌークボールの今後の展開について教えてください。

柴田)日本製の台をつくることは通過点です。まずは日本製の台をつくって、日本国内への普及を目指します。その先には世界大会・ワールドカップの開催を目標にしたいと考えています。
スヌークボールは現在全世界31カ国で競技されていると言われています。ただ、国ごとに独自のルールがあるので、そこを統一させた世界大会をゆくゆくは開催したいなと。
とはいえ、まずは地道にコツコツとですね。
台が完成したら車に積んで全国各地を回りたいと思います。

──素敵な夢ですね!ありがとうございました!

柴田さんがチャレンジ中のクラウドファンディングはこちら

日本製のコートを作り、『スヌークボール』をスポーツ種目にしたい!

 

RELATED POST

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA