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新スタジアムを「入り口」に。京都の更なる魅力を伝える京都サンガF.C.の『GATE WAY大作戦』

昨年、アメリカの大手旅行誌が発表した世界人気都市ランキングで1位に選ばれるなど、観光都市としての魅力を持つ京都。京都サンガF.C. では、京都市以外の地域の魅力を伝えるべく、『GATE WAY大作戦』をスタートさせました。『GATE WAY大作戦』の取り組みやその背景にある想いについて、地域連携本部ホームタウン推進部ホームタウン推進課・神谷信吉さんに話を伺いました。

大学生の「サンガキャンパス隊」が取材や発信

――まずは、2021年Jリーグシャレン!アウォーズにもエントリーされた取り組み『GATE WAY大作戦』の概要を教えてください。

神谷)多くの観光資源を抱えている京都府の各地域の魅力を伝えるため、クラブのPR大使「サンガキャンパス隊」が、観光地を体験・取材してもらい、それを、ホームゲームの来場者などに配布するオフィシャルフリーペーパー「サンガタイムズ」に掲載し、魅力を発信させていただきました。

亀岡市に位置するホームスタジアム『サンガスタジアムby KYOCERA』を京都府北中部への「入口(=GATE WAY)」と位置づけ、試合の前後に観光などで立ち寄ることに繋がるよう、京都府の『観光地域づくり法人(DMO)』と連携し、取り組みを進めました。

――観光地域づくり法人とはどのような連携をおこなったのですか?

神谷)舞鶴市や京丹後市など日本海に面する府の北部地域の魅力を伝える『海の京都』、南丹市や京丹波町など自然が豊かな府の中部地域の魅力を伝える『森の京都』、宇治市や城陽市など府の南部の山城地域にあり、お茶の魅力を発信する『お茶の京都』。各地の取材を進めるにあたっては、主にこの3つのDMOに協力してもらいながら、進めていきました。

――「GATE WAY大作戦」を始めたきっかけを教えてください。

神谷)2020年から我々のホームスタジアムが、京都市の『西京極総合運動公園』から、亀岡市にある『サンガスタジアムby KYOCERA』に変わったことが大きなきっかけです。

「新しいスタジアムから京都の魅力を発信したい」というクラブと京都府の想いが重なり、「スタジアムに来ていただくのと同時に、京都府の魅力も知ってもらおう」と連携をすることになりました。

――京都にはたくさんの魅力がありますし、それを伝える方法の候補も数多くあったと思います。「京都の魅力の伝え方」で工夫された点はありますか?

神谷)今回のプロジェクトでは、『サンガキャンパス隊』という大学生のPR大使が取材・発信をお願いしました。

Jリーグ開幕当初から応援してくださっている、40~50代の年齢層がコアなファン層になっており、10~20代への発信が課題のひとつに挙がっていました。そのため、若い人の目線を取り入れるべく、主にホームゲームで活動していただいている大学生世代の『サンガキャンパス隊』に協力してもらいました。

「サンガタイムズ目当てで市役所に来た」という人も

ーー大学生の皆さんとともに制作した『サンガタイムズ』。読んだ方々からの反応はいかがでしたか?

神谷)『サンガタイムズ』は、ホームゲームでの配布のほか、提携する商業施設やJRの駅、ホームタウンの市役所などに置かせていただき、多くの方に読んでいただいています。「サンガタイムズを見てるよ」と言ってくださったり、コロナ禍でなかなか自由に旅行ができないなかで「コロナが落ち着いたら紹介されたところに行きたい」と毎回楽しみにしてくださる方がいらっしゃったり、さまざまなお声をいただきました。

また、ホームタウンの市役所の担当者の方からは、「この記事を目当てに、毎月市役所に来られる方もいます」と教えていただきました。

――先ほど、「サンガスタジアムby KYOCERA」の話がありましたが、ホームスタジアム変更に伴うスタッフの皆様の変化はありましたか?

神谷)『スポーツツーリズム』に関心を持つ大きなきっかけになりました。『サンガスタジアム』がある亀岡市は郊外にあり、自然と街が両立しています。

サンガの試合に来ていただく前日、当日あるいは試合の翌日に京都を楽しんでもらえるような取り組みができるのではないかと考えています。

また、亀岡市は北部地域から近い場所にあるので、「スタジアムから北部地域へ」という流れだけでなく、今までなかなか目を向けれていなかった「北部地域からスタジアムへ」という流れもクラブとして取り組んでいきたいです。

「アウェイのお客様にも京都の魅力を」

――『GATEWAY大作戦』や『サンガタイムズ』を活かして、今後取り組んでいきたいことを教えてください。

神谷)2021年は、より発展させた企画を5月号(vol.93)からスタートしました。新企画では、『安藤淳と、キャンパス隊の京都探検』と題して、今シーズンからチームの価値をより高めるために就任した安藤ブランドアンバサダーにもナビゲーターとして加わっていただきました。

『サンガタイムズ』だけではなく、SNSやYouTubeなどを活用し、ポストコロナに向け、観光地に人々が戻ってくるまでにいろいろな発信をしていきたいです。

――観光都市・京都をホームタウンとするクラブとしての想いを教えてください。

神谷)
京都市や練習場『サンガタウン』がある城陽市、新スタジアムがある亀岡市の他にも、我々は京都府下に全部で14市町をホームタウンとしています。

アウェイのお客様向けにも、「せっかく京都まで来ていただいたのなら、こういった魅力もありますよ」と発信していくことで、知名度という面では京都市より弱さがある北中部地域や南部地域に足を運んでいただき、京都全体の魅力を伝えていきたいと考えています。

――最後に、今後のシャレン活動ヘの意気込みを教えてください。

神谷)
多くのホームタウンとの繋がりを深くして、ホームタウンになっていただいてる市町の魅力を発信し、地域に繋がりをつくっていくのがクラブの使命だと思っています。

選手が赴くかたちでのホームタウン活動を行えなかったり、クラブと一緒に取り組む地域のイベントが開催できなかったりするなど、これまで簡単にできていた繋がりが、コロナ禍によって難しくなっています。

コロナ禍は今後も続いていくと予想されるなか、このまま何もしないわけにはいきません。SNSなどのメディアを通じて、少しでも地域との繋がりを強くできるよう、取り組みを進めていきたいと思います。

ーー本日はありがとうございました!

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