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地域に根ざした球団だからこそできることを〜徳島インディゴソックス 小松海岸ビーチクリーン活動

野球独立リーグ・四国アイランドリーグplusに所属する徳島インディゴソックスは、8年連続15人のNPB選手輩出実績を誇る独立リーグ球団です。「徳島から夢追う人を増やす」を球団ミッションに掲げ、野球界の発展と徳島県の地域活性化を実現するために活動しています。

今回は、現役時代は徳島インディゴソックスでもプレーし、現在は球団代表を務める谷田成吾様に、ご自身の現役生活も振り返っていただきながら、今年2月に行われたビーチクリーン活動について、そして、社会貢献への想いと今後の展望を伺いました。

選手時代から身近にあった「社会貢献活動」

ーー選手としては、海外挑戦などを含め常に第一線で活躍されていたと思います。そんな選手時代から地域のための活動はあったのですか?

谷田)社会貢献活動でいうと、社会人野球時代からありましたね。所属したENEOSでも、野球教室から始まり、ゴミ拾いなど地域に向けた活動はおこなっていました。

独立リーグ時代はオフシーズンやシーズンの合間に、チームで年間150〜200回の地域貢献活動がありました。内容としては、野球教室からお祭りの手伝いまでありとあらゆる事をやっていましたので、身近な存在ではありました。

ーーその中で、楽しかった活動はどんなものがありましたか?

谷田)地域の方と接触する機会があるものは楽しかったですね。

活動を通じてファンになってくれたり、「応援してるよ」と言っていただけることが非常に多くて、自分を応援してくれる人が増えるのは非常に嬉しかったです。

ーー選手時代から、地域の方との交流は大切にされていたのですね。

谷田)僕自身もプロ野球選手を目指す上で、ただ野球だけをやるのではなく、野球を通して得た影響力を活かして、子どもたちに夢を与えたり、人々の生活を豊かにすることを目指していました。それが野球選手のあるべき姿だと思っていたからです。

選手生活を終え球団代表となった今でも意識している点です。

プロスポーツチームの「影響力」を活かした活動

ーー2019年12月からは球団代表としてチームを支えていると思います。その中で、ご自身の社会貢献活動での変化はありましたか?

谷田)個人的なことで言うと、こうして立場を与えてもらえたことで、さまざまな講演や会議で話す機会が増えました。人から注目していただける機会も増え、発信力はついたと思います。

子ども向けに授業をする機会もあり、このような地域に根ざした活動は積極的におこないたいですね。これはチームとしても大切にしているところです。

チームとして行っている具体的な活動としては、献血の啓発活動やいじめ撲滅運動などがありますが、影響力があるスポーツチームがやるからこその部分があると思うので、スポーツチームの果たすべき役割として強く認識しています。

ーー徳島インディゴソックスは、年間150〜200回とかなり多くの地域貢献活動を行っていますが、どのような経緯があってそこに力を入れているのでしょうか?

谷田)数字に関して、実は徳島インディゴソックスだけが特別多い訳ではなく、四国アイランドリーグ全4チームとも年間200回弱の活動はおこなっています。

地方スポーツチームの存在意義としては、チームがあることで地域が盛り上がることや、地域に対して良い影響を与えることだと思っているので、「影響力を活かしてやるんだ!」という使命感はありますよね。

社会を変える第一歩に!オーナー企業と連携した「ビーチクリーン活動」

ーーここからは今年2月6日に小松海岸でおこなわれた「ビーチクリーン活動」について伺いたいと思います。改めて、経緯について教えてください。

谷田)徳島インディゴソックスのオーナー会社である株式会社フィット様が活動のきっかけです。
株式会社フィット様は、再生可能エネルギーを作っていまして、「一人ひとりの小さなアクションを集結させれば、社会を変えられる」という発信をしています。

そういった活動をより広めるために、今回インディゴソックスと一緒にビーチクリーン活動を実施しようという話になりました。

その想いに賛同してくれたのがシューズブランドのAllbirds様です。

Allbirdsは「ゴムを使わない靴」など、環境に配慮した製品づくりをしており、その靴を選手に提供し、この活動を応援してくださいました。

「社会をより良くしたい」という想いを持った企業同士が繋がり、そこに徳島インディゴソックスが入ることで、活動を更に広げることができました。

ーーサステイナブルな社会を目指す企業同士が繋がり、徳島インディゴソックスの活動を通して、「海をきれいにしよう」「一人ひとりがアクションを起こしていきましょう」といったメッセージを伝えられたのではないでしょうか。

谷田)ビーチクリーン活動の様子をYouTubeにアップしているのですが、スポーツ選手がそういう発信をすることでポジティブな影響を与えられると思いますし、応援するファンの方は、「自分が応援してる選手がこんな活動をしてるんだ」「海をきれいにしたいと思っているんだ」というような影響を受けてくれると思うんです。

こうした影響を広げていければ、活動した意味としては大きいと思います。

ーーTwitterでの反響も拝見しました。選手も活動に積極的に参加していたと伺っています。活動に励む選手のこと見ていて、発見はありましたか?

谷田)とにかくみんな一生懸命やってくれていましたね。

今回は、新入団選手が中心となってやってもらったのですが、みんな楽しそうでしたよ。
全国各地から野球をするために徳島に集まってきて、その徳島の海をきれいにするということで地域に対する愛着も沸いたのかなと感じました。

参加している地元の方々と話しながらやっている選手も多かったですし、今回の活動がきっかけで、フィットの社員の方も「応援するよ」って言ってくださったり、さまざまな面で良い影響があったと思います。

ーー写真を見ていても、楽しそうな様子が伝わってきますね。

谷田)そうなんです。「綺麗な海にしていきたいですね」というポジティブなコメントしている選手が多くいました。

ーー地域の方々にプロ野球の球団よりも密着した形で活動をしている独立リーグ。これが独立リーグの魅力であり、どの球団も「地域に愛される球団像」を持っている感じました。

谷田)そうですね。NPBの球団と同じ事だけをしていてもダメだと思いますし、応援してもらうために出来ることもまだまだあると思います。

応援してくれる人が増え、さらに社会環境や地域も良くなればこれ以上良いことはないですね。

ーー昨年より、SNSでの発信を強化していると伺いました。チームとしての発信で心がけていることはありますか?

谷田)より影響力を強めることがスポーツチームにとって大切だと思っています。

共感するものを応援したり、共感してもらえることでいい波が起こせると感じてるので、例えば徳島県内での影響力を高めていくことで、野球やそれ以外の部分でも、影響力を高めていくことでより良い地域貢献ができるような発信をしていきたいです。

「自分たちはこういう想いでやっていて、その想いに続いて欲しい」ということを発信することで、応援してくださる方も増えると思います。

社会的意義を考えて、自分たちに出来ることを一生懸命やった上で、積極的なSNS発信は今後も引き続き取り組んでいきます。

ーー今後取り組んでいきたい活動はありますか?

谷田)ピンポイントで「これをやりたい」ということを絞るのではなく、今回のように社会的意義があり、我々だからこそできることはどんどんやっていきたいですね。近年、SDGsという言葉が注目されている中で、良い活動をしている企業はたくさんあります。

ただ、そういった活動が効率よく広まってるかと言われれば、そうではない部分も多いと思うので、その間に入って今回のように広まり方を加速させたり、より良い影響を与えられるという、我々だからできる活動はより多くやっていこうと考えています。