スポーツクラブにおいて大切な“ホームタウン”を軸に、若手の人材育成の場として誕生した『U-30ホームタウンサロン』。
モンテディオ山形 相田健太郎社長をはじめ、スポーツクラブ経営者、現役選手、など豪華な登壇者の講義、自身の興味のあるチームに分かれ、スポーツクラブへの事業提案を練りに練ってプレゼンしたグループワーク。
自身の業務もありながら5か月間を駆け抜けたメンバーに、その感想を伺いました。
今回は、Jリーグ・松本山雅FCでホームタウン担当を新卒入社から2年間務めているボアンポン賢さん（以下、ボアンポン）。このサロンの中で、一番現場に近く、いわゆるホームタウン活動を実践してきている彼が、このサロンに参加してどんなことを得られたのでしょうか？
そこには、クラブ単体だけでない学びと、それを愛するクラブに還元したいという強い想いがありました。
「自ら外に出て学びたい」タイミング
ーーボアンポンさんが『U-30ホームタウンサロン』に参加したきっかけはどのようなことだったのでしょうか？
ボアンポン）私は大学卒業後すぐに新卒として松本山雅FCに入社して、次の4月で3年目を迎えます。これまで2年弱の業務経験を経て、もっと自分自身がクラブのために、自身の担当業務であるホームタウン活動で力を発揮したいと考えると、受け身の姿勢でいるのではなく、自分から外に出て学びを得たいと考えていました。そのときに、上司からこのU-30ホームタウンサロンの話を教えてもらい、また、別の企業の方からもたまたま同じ話を聞いて、おもしろそうだなと思って参加することにしました。
ーー「ホームタウン担当として働く若手」という、このサロンのドンピシャの存在ですよね。同じクラブで働く上司の方からはどんなことを言われたのですか？
ボアンポン）「もっと若いときにいろいろできたなと考えることは多い。いま熱い想いがあるなら、業務があっても取り組めると思うからやってみたら？」と言われました。
ーー部下の求めてること、外部での学びも選択肢として勧めてあげられる、素晴らしい上司の方ですね。
どう停滞感を打破するか？考え続けた2年目
ーーU-30ホームタウンサロンに入る前の課題感を、もう少し具体的に教えてもらえますか？
ボアンポン）私自身、ユースのときから松本山雅FCにはお世話になっていて、このクラブで働くとなったときには、キャリアの途中で別のクラブを見て、またいずれ戻って来るころができればということも実は考えていました。ですが、この松本山雅FCというクラブは、「この地域にどんなことができるか？」ということが大きな評価基準です。僕の地元でもある松本市で、どのようなことができるのだろう？と日々考えています。
ーー松本山雅FCは、Jリーグクラブの中でもとくにホームタウンとの結びつきが強いクラブと言われていますよね。
ボアンポン）新卒での入社1年目を経て、「この地域の抱えている課題をどう解決できるのかを考えられるようにならなければ」と感じていました。2年目にはさまざまなことを実行に移していこうという想いを持っていましたが、業務は回せるようになっても発展した仕事ができるようになっていないという反省を持っていて。これから3年目になって、もう新卒の若手とは見られない社歴にもなるので、何かを変えなければと感じていました。
ーーそういう意味では、まさに『U-30ホームタウンサロン』が求めていた人材と言えますね！
ーー講義で印象に残ったことはありますか？
ボアンポン）私の中では、Jリーグの鈴木順さんと、ジュビロ磐田の山田大記選手が登壇した回が印象に残っています。鈴木さんは、シャレン！会議でもお話を聞いていたので、改めて納得感のあるお話でしたが、山田選手からの“選手目線でのホームタウン活動”のお話はとても新鮮でした。
自分のクラブの人に聞けばいいのでは？とも思うのですが、なかなか踏み込めない部分もあり、他のクラブの選手から率直なお話が聞けたことがとても印象的でしたし、自身の仕事に直結して活かせる話だと感じました。
若手に影響を与えられる存在を目指して
ーーグループワークはどうでしたか？ボアンポンさんは、Bリーグクラブへの事業提案のチームだったと思います。
ボアンポン）実際のところ、最初はもっとスポーツクラブの現場に近いメンバーばかりが集まっていると思っていたんです。そもそもの前提が揃っている状態で、それぞれの経験や考えを上積みすることでいいものが生まれると考えていました。
しかし、同じグループにいた学生メンバーから、かなりの刺激を受けました。学生ならではの視点や見える景色、熱量を持って取り組む姿勢などは、自分自身も反省するほどでした。そこに引っ張ってもらいつつ、一番現場に近いところで働く経験という強みをグループに与えられたりして、刺激と楽しさの両面でとてもよい活動になりました。
ーー学生の熱量をスポーツクラブで働くメンバーがうまく活かしたグループだったと言えそうですね。
ボアンポン）学生でもやっぱりすごい人はいるんだな、と改めて思いました（笑）。
もし自分に後輩ができたら、どのように進めてられたらいいのか、という点も意識しながらグループワークを進められました。経験をしているからこそ伝えられる、でも想いを大事にしてあげる、という進め方をできたことはとてもいい財産になったと思います。
ーー実際の業務に活かせていることはありますか？
ボアンポン）講義・グループワークを通して得た“熱量”は自身のモチベーションにも繋がっていますし、これを所属クラブにも伝えていきたい、といういいメンタリティで仕事に臨めています。
また、グループワークの際に徹底的に自治体の持つ課題について調べたのですが、改めてホームタウンの市町村や地域のことを深く知ろうと思ういいきっかけになりました。地元の新聞や広報誌などにも目を通すようになり、より地域の課題へのアンテナを高く張るようになりましたね。
ーーマインドセットの部分でよい変化があったのは嬉しいですね！今シーズンなにかボアンポンさんが活躍したときには、是非このサロンの卒業生だとすぐに紹介したいです（笑）。
ボアンポン）言っていただけるように頑張ります（笑）。
ーー今後、実現したいことはありますか？
ボアンポン）やはり、このクラブの顔としてこの地域のために活動する存在になりたいです。今シーズンは今まで以上にこのクラブの熱量が盛り上がっていると感じます。この熱量を地域に広げ、インパクトを出せるような活動に取り組んでいきたいです。
また、「若手に影響力を与えられる人間になりたい」とも思っています。私自身、就職を決めるにあたって多くのスポーツ関係者の方からありがたい言葉をいただき、励みになりました。なかなか自信を持てませんでしたが、今回の経験も含めてそこに近づいていけるように頑張りたいなと思います。
将来的には、「このクラブにはボアンポン賢がいる」と言われるくらいの存在感を出し、ホームタウン担当出身のクラブ社長も目指せるくらい、これからも成長していきたいと思います！
ーー今シーズンもその先も、活躍に期待してます！ありがとうございました！
「U-30ホームタウンサロン」は、スポーツチームが本当に求めている即戦力となるスキルや考え方を、約半年間のプログラムに凝縮させたオンラインサロンです。これからのスポーツビジネスにおいて重要となるホームタウン（社会連携）活動を軸に、ホームタウン×マーケティング、ホームタウン×営業、ホームタウン×事業といったテーマでインプット、アウトプットを行うプログラムになっています。
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