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【サッカー選手も応援!】難治性血液がん治療に必要な医療機器購入のために~浜松医科大学医学部附属病院~

浜松医大

現在、抗がん剤で完治しない難治性血液がんの患者さんに効果が期待される治療『CAR-T細胞療法(がん免疫療法)』。浜松医科大学医学部附属病院では、この治療を必要とする多くの患者さんのために医療機器購入のクラウドファンディングに挑戦中です。

元ジュビロ磐田の櫻内渚選手など、たくさんの皆さんが応援してくれているこのプロジェクトについて、実際に現場を見ている人たちからの寄稿文です。

骨髄バンクをもっと知ってほしい!〜医師・看護師・骨髄バンク、それぞれの思い〜Sports for Socialでは、骨髄バンク普及のために活動する方々の『想い』を取り上げ、発信しています。 今回は、骨髄バンク本部で骨髄バンクの普及啓発・ドナー登録の推進活動・ドナー休暇制度の推進などに取り組んでいる渡辺さん。浜松医療センターで移植を担当する医師の内藤先生、造血細胞移植コーディネーターで看護師の伊藤さん。それぞれの立場からどのような支援をしているのかをお伺いしました。...

救いたい。ひとりでも多くの患者さんを。

はじめまして。浜松医科大学医学部附属病院 輸血・細胞治療部 部長 小野孝明と申します。

私が専門とする血液内科は、あまり馴染みのない診療科だと思いますが、白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などといった血液のがんなどを診ている診療科です。
血液がんの分野では、『CAR-T(カーティー)細胞療法』という治療方法が開発されつつあります。これは高度で専門性が必要な医療ですが、「少しでも多くの患者さんの命を守りたい」と信念をもって日々、診療を行っています。
私は、医学生時代から、がん患者さんの治療に携わりたいという強い思いがありました。将来の専門領域を迷う中で、病気の診断から告知、治療(抗がん剤治療や移植治療など)の選択すべてに最初から関わって、患者さんに寄り添うことができることにやりがいを感じたのが、血液内科を専門に決めた理由です。

浜松医科大学医学部附属病院 輸血・細胞治療部 部長 小野孝明浜松医科大学医学部附属病院 輸血・細胞治療部 小野孝明 氏

さて、がんの治療は、主に3つある『手術療法』『化学療法(抗がん剤などの薬)』『放射線療法』の中から、がんの種類や状態によって選択されます。血液がんの治療は、主に化学療法を行います。しかし、残念ながら血液がんの患者さんの中には、抗がん剤治療を受けても、完治が困難な方々がいらっしゃいます。そのような患者さんにとって、2019年3月に承認された「CAR-T細胞療法」は、がん免疫療法として有効性が期待されています。この治療は厳しい基準をクリアし認定された施設でのみ受けることができます。現在、当院は「CAR-T細胞療法」を行う治療施設として2021年3月に認定を受け、静岡県全域と愛知県東部を中心としたエリアから小児から大人の患者さんたちを受け入れています。

タイミングと迅速さが治療の「カギ」

この治療で大事なことの一つは、患者さんの元気なリンパ球をタイミング良く採り、リンパ球からつくった『CAR-T細胞(免疫の力でがん細胞を攻撃してくれる細胞)』を患者さんへ迅速に戻すことです。リンパ球を採るためには『遠心型血液成分分離装置』という装置が必要となります。
『遠心型血液成分分離装置』は、CAR-T細胞療法以外でも、造血幹細胞移植のドナー(骨髄バンクやご家族)の細胞採取などにも使います。当院ではこの装置が1台しかなく、リンパ球採取や他の治療での使用が重なったり、装置のトラブルが起きたりすると、ベストなタイミングでリンパ球を採取できず、CAR-T細胞治療が遅れてしまう可能性があります。これは、CAR-T細胞療法以外の治療でも同様です。

イラスト① イラスト②

「CAR-T細胞」をつくるためには、患者さんから採取したリンパ球を米国(製剤によっては国内)の製造工場に送ります。そしてリンパ球を「CAR-T細胞」に変える処理は、約1ヶ月半かかります。出来上がった「CAR-T細胞」は、病院に運ばれ、投与まで保管されます。患者さんは、「CAR-T細胞」が病院に到着するタイミングで入院し、弱い抗がん剤治療を数日受けた後、出来上がった「CAR-T細胞」を患者さんの体内へ点滴します。

CAR-T細胞療法のベストタイミングをめざして

最近、「リンパ球採取からCAR-T細胞投与までの期間が短い方ほうが、CAR-T細胞療法の成績がよい」と認識されるようになっています。対象患者さんは、今までの治療は効果がなく、病状の進行がみられている方も多くいらっしゃいます。投与までに時間がかかると病気自体が進行してしまい、CAR-T細胞療法が実施できないこともあります。このため、CAR-T細胞療法が必要であると判断された、“ベストなタイミング”で患者さんのリンパ球を採取し、可能な限り迅速にCAR-T細胞を投与することが重要になってきます。

そこで、多くの患者さんに治療を受けていただけるように、遠心型血液成分分離装置を購入しようと2年前から協議を重ねてきました。行く手を阻んだのが、長引いた新型コロナウイルス感染症流行への対策費用や電気代を含めた急激な物価高騰でした。また、他の医療機器購入などもあり、本機器購入のための予算を捻出することが非常に難しい状況になってしまいました。そのため、今回のクラウドファンディングでは、本機器購入金額を支援していただくべく、費用の一部となる1,000万円を募ることとしています。

骨髄バンク 三井梢さん
「いのちのバトン」移植でつなぐ聖火リレー〜骨髄バンクに向けた想い〜Sports for Socialでは、骨髄バンク普及のために活動する方々の『想い』を取り上げ、発信しています。 今回は、静岡県浜松市で活動されている『造血細胞移植患者と家族の会 BANBi』を支援する、造血細胞移植コーディネーターの三井さんからの寄稿です。普段、お互いの悩みや不安を共有したり、情報交換したりする会として活動しているBANBiとともに、三井さんが骨髄バンク支援の活動をした様子をご紹介します。...

みなさまの応援を熱くうけて。

クラウドファンディングが始まる前は、「絶対に達成させる!」という気持ちもありつつ、「本当に目標が達成できる?」という不安な気持ちでいっぱいでした。2024年1月22日にプロジェクトがスタートすると、毎日、温かいご声援とご支援を非常に多くの方々からいただき、私たちの心の支えとなりました。そしてそれを励みに今日まで進むことができています。
近隣の皆様からもポスター掲示やチラシ配付などにご協力いただき、皆様の温かさを感じながら、このプロジェクトが進んでいます。
また、サッカー選手をはじめとする皆様からもたくさんの応援メッセージをいただいています。
多くの皆様の支えによって、本プロジェクトを成功させ、血液がんの治療を必要とする多くの患者さんを全力で支えられるようにスタッフ一同で頑張って行きたいと思っています。ぜひこの治療について知っていただき、プロジェクトへのご声援をよろしくお願いいたします。

いただいた応援メッセージ

櫻内 渚様(サッカー選手:ジュビロ磐田、ヴィッセル神戸、FC今治に在籍)

櫻内 渚です。僕は2012~2020年ジュビロ磐田に在籍していました。
僕がケガをした時に支えて下さった方がこのプロジェクトに賛同していると聞き、協力したいと思いました。
一生懸命戦っている方々のお役に立てればと思い、プロジェクトに賛同します。
応援させてください!

櫻内渚

森下 俊様(株式会社トラントサンク 代表取締役)

株式会社トラントサンクの森下です。
このプロジェクトを応援するきっかけになったのは、浜松にある企業の社長様です。私自身、ジュビロ磐田ユースの出身でサッカーを引退した後でも繋がりがあり、こちらのプロジェクトに賛同します。
1人でも多くの患者さまが救われますように応援させていただきます。

森下

【お問い合わせ】

浜松医科大学医学部附属病院 造血細胞移植センター内  クラウドファンディング事務局
電話:053-435-2712(平日9時00分~16時00分)
E-mail:cart2024●hama-med.ac.jp (●を@に変えて送信してください)

* 【CAR-T細胞療法と留意点について】

・CAR-T細胞療法について 本院ホームページをご覧ください。
この治療法の留意点について:この治療は、がん免疫療法として有効性が期待される反面、重い副反応が起きる可能性があります。病気の適応については、CAR-T細胞療法の製剤ごとで異なるため、現在診療を受けている主治医の先生とよく相談することが重要です。

関連リンク

□浜松医科大学医学部附属病院ウェブサイト 輸血・細胞治療部  CAR-T細胞(キムリア)療法ページ
https://www.hama-med.ac.jp/hos/cent-clin-fac/transfusion/car-t.html

□ 浜松医科大学医学部附属病院ウェブサイト  クラウドファンディングページ
https://www.hama-med.ac.jp/hos/about-us/cf.html

□ クラウドファンディング「READYFOR」ウェブサイト プロジェクトページ 「難治性血液がんをCAR-T細胞の力で治すため、充実した治療環境を!」
https://readyfor.jp/projects/CART

□フェイスブック(造血細胞造血幹細胞移植コーディネーター三井、影山)
https://www.facebook.com/HAMAIHCTC

□インスタグラム(造血細胞造血幹細胞移植コーディネーター三井、影山)
https://www.instagram.com/hamai.hsct/

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2024年2月8日時点で100%のご支援をいただいており、目標達成をいたしました。
皆様からのご支援に改めて御礼申し上げます。
しかしながら、診療整備体制を整えるためには、まだまだ体制整備の資金支援が必要であるのが現状です。
クラウドファンディングの期間も、終了まで30日以上があることから、
ネクストゴールに挑戦する予定です。新たな目標に向かって頑張ってまいりますので、
引き続き、皆様のご支援、ご声援をいただきますようお願い申し上げます。

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