昨今の子どもたちは、「SDGsについてよく知っている」と言われています。学校の授業で学ぶことも増え、それを世の中で目にする機会も増え、大人よりも子どもの“気づき”は鋭いと感じる人も多いでしょう。
湘南ベルマーレフットサルクラブでは、「人材育成」の一環で、SDGsをテーマに小学生向けの授業を3回に渡って行っています。神奈川県松田町とのプロジェクトで、企業版ふるさと納税を活用し、「スポーツを通した子どもたちへの教育」を行うこの活動。
今回は、第2回に株式会社HAMONZを講師として迎えた授業についてお届けします。第1回で『SDGs』について学んだ子どもたちが、“社会課題”について考え、そしてそれを伝えるためのワークを行いました。
自分自身の興味を知り、グループメンバーの興味を知る
『SDGs』について学んでいるものの、「17個も目標達成なんてできないよ!」そう思っている子どもたちも多くいます。前回学んだSDGsに関するアクションの復習をしたあと、今回はとくに「自分の興味」について考えてみます。
学校の授業でやっていたり、第1回のベルマーレフットサルクラブ選手・スタッフによSDGs授業の効果もあってか、「社会課題で思いつくこと」は本当にたくさんでてきます。テレビのニュースや、動画コンテンツでも多くの情報を得ている彼らにとって、“世の中で起きている課題”は意外に身近なのかもしれません。
ワークシートに知っている社会課題を書き出したあとは、グループメンバーと共有。すると、全員の知っていることや関心のあることが、必ずしも同じではないことに気がつきます。
さらに、講師から『スポーツ×社会貢献』でさまざまなプロスポーツチームが取り組んでいる活動について紹介。12個ある事例の中から、“自分が一番興味を持ったもの”と“その理由”について考えてみます。
事例で示した活動の一部
伝えることにチャレンジ
最後は、グループごとに一番関心を持ったテーマについて発表を行います。ここで大事にしたのは、いかに“共感”してもらえるかどうか。
そのテーマを選んだ理由や背景、これから自分たちはその課題に対してどうしていきたいかなど、丁寧な組み立てをするだけでなく、興味を惹くような『タイトル』も考えて発表に臨みました。
その場での発表だったにも関わらず、よく話し合い、「こう考えた!」を伝えることがどのグループもできていました!
講師からの感想
さまざまな場面で言われることですが、SDGsや社会貢献はいかに“自分ごと”にするかが大事です。私自身も、Sports for Socialという媒体を通じて多くの方々の想いを聞き、発信してきたことで、多くの社会課題が“自分ごと”になりつつあると感じています。
参加してくれた小学5,6年生の子どもたちは、世の中のことに関心が高く、日頃から考える機会があることを感じました。また、一緒のグループのメンバーを中心に、ほかの人の話を聞いてみようという姿勢のある子が多くいました。今回はスポーツチームの取り組む社会貢献活動を中心に紹介しましたが、「自分の好きなスポーツでこんなことができるんだ」と広がりを感じてくれるような時間になっていればと思います!
地域の人材育成を考える|湘南ベルマーレフットサルクラブ
湘南ベルマーレフットサルクラブは、『Chance&Empowerment』というミッションを掲げ、日々活動しています。スポーツクラブとしての価値を活かし、子どもたちによりよい“機会”を提供したいと考えている中、今回神奈川県松田町との連携でこうした授業を行うことができました。
さまざまなスポーツを絡めた事例を聞いたことや、自分たちで「なぜこの活動が気になったのか?」を考えるこの時間は、彼らの人生に“力を与える”ものにもなったと同時に、私たちクラブスタッフにも気づきとなる時間でした。
これからも、ホームタウンの皆様とともに、より楽しめる地域を作っていきます!(湘南ベルマーレフットサルクラブ・スタッフ)