SportsforSocial編集部)
本日はよろしくお願いします 。それでは最初に自己紹介をお願いします。
岡田)
立命館大学AVAの代表をしています、岡田竜之介と言います。今は経営学部3回生で硬式野球部に所属しています。
中川)
立命館大学AVAの副代表をしています、中川萌々と言います。今は文学部3回生で 体育会応援団チアリーダー部に所属しています。
SportsforSocial編集部)
ではまずは、立命館大学AVAの説明をお願いします。
岡田)
立命館大学AVAは、一言で言うと、「大学スポーツ振興コミュニティ」です。立命館大学衣笠キャンパスを中心に活動しており、構成としては体育会生・一般学生関係なく57名が在籍しています。4つある事業部(メディア事業部、クラブマーケティング事業部、地域事業部、人材育成事業部)とそれを束ねる総幹部(代表1名、副代表2名)がそれぞれの目的を持って活動しています。
SportsforSocial編集部)
次に立命館大学AVAの設立の経緯を教えてください。
岡田)
設立は2016年でその当時野球部の騒音問題が地域の方によって叫ばれていました。 学校からグランドに向かう時にバイクを使っていたんですがその音がとてもうるさくて、地域の方から苦情が出ていました。その苦情の解決のために1人の方が地域の清掃や、お祭りへの参加などボランティア活動を始めました。その結果地域からの苦情はなくなりそのボランティア活動が野球部だけでなくサッカー部など他の部活へと広まりました。その広がりが立命館大学AVAの設立の背景です。
SportsforSocial編集部 )
野球部の一部から始まった地域貢献活動に、他の部活が共感してくれて活動が広まって行ったんですね。立命館大学AVAには事業部がいくつかあると思うのですが、それぞれどのような活動をしているのですか?
中川)
今は人材育成事業部・メディア事業部・クラブマーケティング事業部・地域事業部の4つの事業部があり、それぞれで活動をしてきました。人財育成事業部の目標は『体育会から社会に輩出出来る人材を育成する』で、体育会生の価値を上げる事によって社会に出た時に活躍できる人材を立命館から輩出する活動をしています。地域事業部の目標は『地域と相思相愛の関係に』で、地域の方に立命館の体育会を応援してもらうために清掃活動やボランティアなどを行っています。クラブマーケティング事業部の目標は『大学スポーツを見る人とする人の架け橋になる』で、企業と組んだPR企画や試合の集客支援などを行っています。メディア事業部の目標は『体育会のストーリーを体育会の価値へ』で、YouTubeや記事メディアを使い体育会の価値を大学の外へ発信する活動をしています。
SportsforSocial編集部 )
立命館大学AVAの特徴として、体育会生と一般学生が混じり合いながら事業を作っていると言う点だと思います。今のメンバー構成と、体育会生と一般学生とが一緒に事業をするメリットを教えて頂けますか?
岡田)
全事業部で57人が在籍しており体育会生が39人、一般学生が18人で構成されています。一緒に事業をするメリットとしては、繋がりが出来ることだと思います。一般学生だけ、体育会生だけと分離するのでは無く、お互いが繋がることで新しい価値が生まれると思います。加えて、今のAVAの活動は両方が居ないと出来ない活動ばかりです。地域にボランティアを行くにしても体育会生の方が親交はありますし、一般学生の知識やスキルを使わないと事業は作れません。お互いの長所を活かしながら、事業を進めて行きたいです。
中川)
私が感じるメリットは色んな考えが混ざることだと思います。部活内だと同じ環境で育った人が多く、似た考えになってしまいます。しかしAVAだと学内や学外で様々な経験をした一般学生が在籍しているので、彼らの意見を聞くことで新たなアイデアが浮かび、自分自身の成長にも繋がると思います。
SportsforSocial編集部 )
一方で、体育会生と一般学生が一緒に事業を作る事のデメリットや悩みなどはありますか?
中川)
活動の時間や場所が合わせづらい事がありますね。部活が終わってからなので、23時や24時からミーティングを始まる日もあります。加えて同じ事業部内の仕事の割り振りでも、体育会生は忙しいため一般学生に仕事が集中してしまうケースがあります。
加えて体育会生と一般学生の多様な意見が混じり合うからこそ生まれる衝突もあります。一般学生の意見と体育会生の意見が衝突して、どちらかが折れなければいけない瞬間があります。両者の意見が違った時に、すごくギスギスしてしまいました。それで悩むメンバーも居ました。多様な意見があるのは素晴らしいですが、衝突した時に折り合いをつけるのが難しいですね。体育会生は自分がスポーツをしているからこそ、スポーツ事業に関しては正しいと感じます。一方で一般学生は第三者視点で考えるので、これからの体育会はこうしていくべきなんだ!と感じています。この両者の違いは時に良い相互作用を生み出し、時に衝突を生んでしまいます。
SportsforSocial編集部 )
立命館大学AVAは、誰のどんな課題を解決している団体になりますか?
岡田)
我々は体育会生の「社会に認知されていないという課題」をメディアや地域との繋がりを通して解決している学生ボランティア団体です。メディア事業部はYouTubeなどを通して、体育会生と言う存在を競技面だけでなく人間性も見てもらえるように発信しています。人材育成事業部は体育会生を内面から育成するために、セミナーや勉強会を開催しています。地域事業部も地域の方に体育会を知ってもらうために、お祭りの参加などをしています。クラブマーケティング事業部は企業など、外部組織との連携を通して社会にPRする活動をしています。
中川)
私も岡田と同意見です。課題に関して1つ付け加えると、体育会生は言われた事しか出来ないと言うマイナスイメージを持たれてしまっている事です。体育会は頭でなく身体を使うので、思考力は一般学生に比べて劣る部分も少なからずあると思います。そう言った問題をAVAでの活動を通して変えて行きたいです。体育会生が社会で活躍出来る人材となれるように、4つの事業部が活動してくれると嬉しいです。
SportsforSocial編集部 )
では最後に立命館大学AVAとしての来年の目標を教えて頂けますか?
岡田)
総幹部としての目標は、『寸歩不離(すんぽふり)』で距離をおかずすぐそばにいること、非常に密接な関係にあることと言う意味があります。全員がAVAを通じて成長できたと思える場にしたいと考えメイトとの距離感を大事にしてこの言葉にしました。個人の目標としては、組織の成果よりも個人としての成長をメンバーに感じて欲しいです。AVAに入って成長を実感してもらえると喜びを感じます。それを達成出来れば自分自身も成長出来ていると思います。他人に影響を与えられるような代表を目指します。
中川)
個人の目標は、全体育会にAVAの存在を知ってもらえる事です。日本の大学での、代表例となるためにまずは立命館大学内での認知を広めないといけないと思います。AVAに対して間違ったイメージを持っていたり、マイナスな考えを持っている体育会生もいます。そんなイメージを変えられるように来年は活動したいです。