2020年度は、コロナの関係で地域での活動がなかなかできない1年でした。
2月~3月は学校側の協力もあり、全校児童の少ない小学校2校を訪問することができました。
今回は、小学校訪問について書きたいと思います。
今回訪問したのは、福岡県に近い中津市の小学校。
中津市では九州リーグも開催されるので、子供たちが応援に来てくれると嬉しいです。
○中津市立真坂小学校
5・6年生を対象としたサッカー教室を開催させていただきました。
校長先生から、教室が始まる前に「子供たちはすごくおとなしい」と。
緊張もあいまってか、あいさつや返事の声も確かに小さめ。
でも、みんな真剣なまなざしで選手の話を聞いていました。
教室が終わってから、校舎内に移動し、子供たちの感想等を聞かせていただきました。
真坂小学校のすごいところは、指名制ではなく挙手制。
担任の先生が「感想を話したい人」と児童に問いかけると、たくさん手が挙がってビックリ!そして、児童の感想にビックリ。
「今日は、真坂小学校に来ていただいて、サッカー教室をしていただいてありがとうございます」と全員の子どもが感謝の気持ちをことばにして伝えてくれたこと。選手が子供たちにアドバイスしたことをちゃんと覚えていて、感想の中に盛り込んでいたこと。
小学校の高学年でこんなにしっかりしたスピーチができることにある意味、感動。
うちの選手のスピーチより、内容が濃いような(笑)
全ての行事終了後、校長先生や担任の先生から、「いつもほとんど話さない児童が今日は手を挙げて発表したので本当にビックリした」、「体験型のイベントは子供たちにいい影響があることが分かった」などおっしゃっていただきました。
選手と触れ合うことで、子どもたちが変わる、私たちにとってもすごく嬉しい経験となりました。
○中津市立津民小学校
津民小学校との縁は、1人の新入生が入学式で「サッカーをやりたい」と言ったこと。これが地元紙に掲載され、その記事を見た私は早速、校長先生に連絡し、学校訪問。
https://www.asahi.com/articles/ASN2K6SKQN2GTPJB008.html
2020年度の新入生も一人、みんなでサッカーをして遊びたいとのことで、今年度も訪問をさせていただきました(昨年度、入学した児童の弟)。
PTA会長さんが見学に来られていたので話しかけてみると、「子供たちは今日が来るのを心待ちにしていた」との嬉しいエピソードを聞くことができました。
今年も全校児童5名。
津民小学校は「ほめて育てる」を体現している学校で、教室中も校長先生はじめ他の先生方が子供たち一人一人に声掛けをしている姿は、本当にすごいなと。
学校訪問で私たちも先生から、子供たちから、毎回、たくさんのことを学んでいます。
教室終了後は、昨年に引き続き、津民太鼓を披露していただきました。
子供たちのひたむきな姿は毎回、感動します!
校長先生からは2021年度のサッカー教室開催のあり方について提案をいただきました。
今年度の訪問も楽しみです。
今後も、県内の子供たちの住んでいる場所に関わらず、一人でも多くの児童がスポーツをすること、身体を動かすことの楽しさを味わうことができるよう、アクションを起こしていきたいと思います。
ジェイリース株式会社 竹本雅美
編集担当からのメッセージ
「全校児童5人の小学校」と聞くと、子供たちがかわいそうだと感じる。
私は小学校・45人(6クラス)、中学校45人(9クラス)というクラス編成の学校で育った。(昔はみんなそんな感じだったんじゃないかと思う)
だから、クラス対抗の球技大会や合唱コンクールなど様々な催しがあって、その都度いろんな思い出ができた。
過疎地の小学校が廃校になったとかという話は聞いたことはあるけれど、自分の身の周りには関係のない話だと思っていた。
しかし現実は、ここに書かれているような廃校寸前の学校もあるし、生徒数の減少に歯止めがかからない学校の話は枚挙にいとまがない。少子化問題は本当に深刻だ。
そんな学校で学ぶ子供たちに対して、サッカー選手やスポーツクラブは何ができるのか。
1クラブで解決できる問題ではないが、行動し続けているジェイリースFCの皆さんに頭が下がる思いである。