『アーバンスポーツ』とは、私たちが日々暮らしている「都市」を舞台に繰り広げられるスポーツのことを指します。アーバンスポーツは、もともと順位を争うものではなく、自らが楽しみ、仲間や観る人たちも一体となって楽しむ、「楽しむこと」がずべてのカルチャーです。代表的な競技として、スケートボード、パルクール、スポーツクライミングなどが挙げられます。
今回は、アーバンスポーツが注目されている理由とともに、さまざまなアーバンスポーツについて解説していきます。
アーバンスポーツとは
私たちが日々暮らしている「都市」を舞台に繰り広げられるスポーツのことをアーバンスポーツと言います。アーバンスポーツは、「ライフスタイルスポーツ」であるという特徴から、順位を争うことよりも、自らが楽しみ、仲間や観る人たちも一体となって楽しむことが優先されます。そのため、アーバンスポーツの会場はフェスティバル化され、観客もアスリートとともに楽しむことができます。
アーバンスポーツの「アーバン」とは英語で「urban」=「都市の、都会の」という意味があります。
アーバンスポーツを競技として観戦する場合、技を競うという点においては「体操」と似ていますが、体操にはない音楽やファッションなどの若者文化やストリート文化が反映されていることも特徴の一つです。このような、伝統的なスポーツとは一線を画したアーバンスポーツに注目が集まっています。
アーバンスポーツが注目を集めている理由
アーバンスポーツが日本で注目されるようになった一つの理由として、2020東京オリンピックを挙げることができます。
海外ではスケートボードやスポーツクライミングの大会が東京オリンピック開催以前から頻繁に行われていましたが、日本の会場で行われることは多くありませんでした。また、テレビで中継されることもオリンピック開催以前はあまり見受けられませんでした。
しかし、東京オリンピックでの日本人の活躍を目の当たりにし、「遊び」というカテゴリーでアーバンスポーツを捉えていた人たちも、オリンピックの中の競技として観戦することで、「スポーツ」として認知する人が増加しました。
アーバンスポーツの代表的な競技
東京オリンピックで行われたアーバンスポーツには、「スケートボード」、「自転車BMXフリースタイル」、「バスケットボールの3×3」、「スポーツクライミング」があります。
「スケートボード」には、パークとストリートの二種類があります。
パークは、ジャンプの高さや難易度が採点基準となります。そのため、選手はいかに高く飛び、難易度の高い空中技を決められるかが重要になります。
ストリートは「RUN方式」と「BEST TRICK方式」という走行方法で滑ります。RUN方式とは、45秒の持ち時間でコースを自由に滑り、技を競うものです。BEST TRICK方式は、コース内に設置されている障害物をひとつ選び、それを使用して技をかけます。2つの方式の合計得点によって総合採点されるという仕組みとなっています。ストリートでは、障害物を利用して決められる難易度の高い技に高得点が付く傾向にあります。
2020東京オリンピックの「スケートボード」では、男子ストリート、女子ストリート共に日本人が金メダルを獲得しました。男子ストリート・堀米雄斗(ほりごめ ゆうと)選手は22歳で、西矢椛(にしや もみじ)選手は13歳で金メダルを獲得しました。
アーバンスポーツの今後
世界では、従来の伝統的なスポーツに加え、新しいスポーツやパラスポーツも台頭しています。オリンピックにおいて、アーバンスポーツは、若い世代を取り込むことのできるスポーツとして今後も注目を集め続けると考えられています。選手たちはSNSというプラットフォームを使い、若い世代と繋がっているため、情報発信の面においても注目されており、さらなる普及が見込まれています。
また、ミスをした選手には周りの選手が声をかけ、大技が決まれば自分のことのように喜ぶという、「かっこよく」、「楽しそう」で上下関係がないアーバンスポーツ。ぜひ、アーバンスポーツを一度観戦してみてはいががでしょうか?