3分解説

【3分解説】パーマカルチャーとは?わかりやすく解説!

パーマカルチャー

『パーマカルチャー』とは、日々の暮らしを見つめ、人と自然が共存する社会作るためのデザイン手法のことです。永続性・農業・文化を掛け合わせて、持続可能な社会システムの実現を目指すことで、人と自然がとても豊かになるため”win-win”な関係性をデザインしていきます。

今回は「パーマカルチャー」について、人と自然の掛け合わせが生み出す持続可能な社会について説明していきます。

パーマカルチャーとは

『パーマカルチャー』とは、パーマメント(永続性)、農業(アグリカルチャー)、文化(カルチャー)を掛け合わせて生まれた言葉です。
日本には『パーマカルチャー・センター・ジャパン(PCCJ)』という団体があり、そこではパーマカルチャーは「永続可能な農業をもとに永続可能な文化、即ち、人と自然が共に豊かになるような関係を築いていくためのデザイン手法」と定義されています。人間と自然が搾取し合うのではなく、ともに生活できる社会システムを目指していくことがパーマカルチャーのデザイン手法です。

パーマカルチャーの考え方は、1970年代、オーストラリアで教師をしていたビル・モリソン(以下:ビル)とデイヴィット・ホルムグレンが提唱したことに始まります。
猟師と漁師だった経験のあるビルは、急速に身の周りの環境が破壊されていくことに気づき、この問題を解決するために『パーマカルチャー』の考えを生み出しました。その後ビルは、パーマカルチャーの目的として「地球上を森で覆い尽くすこと」と語っています。

パーマカルチャーの理論・原則と持続可能な社会

昨今注目されているSDGs(持続可能な開発目標)ですが、人と自然が共に豊かになるような関係を築いていくことを定義するパーマカルチャーの考えは、SDGsを体現化する活動とも言えます。そんなパーマカルチャーには、3つの理論と12の原則が存在します。

3つの理論

  1. 地球への配慮
  2. 人々への配慮
  3. 余剰物の共有

12の原則

  1. 観察と相互作用
  2. エネルギーの獲得と貯蔵
  3. 収穫せよ
  4. 自律とフィードバックの活用
  5. 再生可能な資源やサービスの利用と評価
  6. ゴミを生み出さない
  7. パターンから詳細までのデザイン
  8. 分離よりも統合
  9. ゆっくり、小さな解決を
  10. 多様性の活用と尊重
  11. 接点の活用と辺境の評価
  12. 変化に対しての創造的な利用と対応

これらの理論・原則がある上で、人間と自然がともに生活できる社会システムが築かれていきます。
人と自然の両方に配慮を行いつつ、資源を循環させるという考えのもとでパーマカルチャーも成り立っているのです。

パーマカルチャーの実例

それでは、実際に行われている「パーマカルチャー」とは一体どのようなものなのか。パーマカルチャーの種類ごとに見ていきましょう。

農業

まずは「農業」です。実例といっても「パーマカルチャー」という名前にもあるように、農業が深く関わってくる活動がほとんどです。そんな農業に何が掛け合わせているのかということになります。パーマカルチャーの名前の由来となった農業(アグリカルチャー)ではどのような方法があるのでしょうか。

  • エコビレッジ

「エコビレッジ」とはパーマカルチャー発祥のオーストラリアで生まれた、持続可能な建築、水の循環利用といった持続可能性の追求に関する取り組みを行っています。共同生活を営む小さなコミュニティとその多くが地方の田舎に集中していることが特徴として挙げられます。

エコビレッジの活動で、住民たちの手によって植林活動によって地域に森林が戻り、それによって野生動物が森林内で生息するようになるなどの効果が出ているケースもあるみたいです。

  • スパイラルガーデン

スパイラルガーデンとは、名前の通り「スパイラル状(うず巻き)」に作られた花壇の事です。一見すると花壇なら都会でも簡単に作れると思う人もいるかもしれませんが、スパイラル状にすることで生まれるメリットがあります。

スパイラルガーデンの特徴は中心が高く、外側にいくにつれて徐々に高さが低くなっていくことです。これによって日当たりの良い所と悪いところができます。しかし、太陽は動いていくので日が当たる角度も変化してくることから、1つのスパイラルガーデンで複数の種類の植物を植えたとしても日当たりや湿度等の環境条件に合わせて設計をすることができるのです。
花壇の形をデザインすることによって植物の成長に合わせることができるようになり、見た目もデザインできることから、長い間楽しみやすく、続けやすいという永続性の強い手法であると考えられます。

教育

パーマカルチャーを実際に行っている人たちが、地元の小中学校で講師として出向いて「パーマカルチャー教育」の導入などを行っています。ESD(持続可能な社会作りの担い手を育てる教育)として「パーマカルチャー教育」が活用されている学校が存在します。
これから先の時代では持続可能な社会を目指すことが求められる現代において、「パーマカルチャー教育」は子どもたちの未来につながる支援かもしれませんね。

メディア

実際に行った活動を、「メディア」として発信することもパーマカルチャーの一つとして挙げられています。
発信方法は、SNSやwebサイト上での広告、ネット記事、本などの一般的に用いられていて、よりパーマカルチャーの考えが広がっていくことが予想されます。

パーマカルチャーの今後

「パーマカルチャー」は、まだ日本では馴染みが低いかもしれませんが、その考え方の基本となる部分に「農業」をがあることから、人々にとって想像しやすいSDGs活動なのではないでしょうか。普段の生活のなかに「パーマカルチャー」のような緑を増やしていくような活動から、世の中の環境のことを意識していくのもよい方法と言えるでしょう。