プロバスケットボールBリーグ・アルバルク東京では、寝具メーカーマニフレックスのサポートを受け、トップチーム選手向けの寝具をサポートしてきました。
多くの選手が個人でマットレスを購入して愛用していたことから始まったマニフレックスとアルバルク東京の関係。2015年のBリーグ開幕をきっかけにオフィシャルサプライヤーとなり、2021-22シーズンからはSDGsパートナーとして観客席に『マニフレックスシート』を設置し、環境負荷に配慮したマニフレックスの素材を体感してもらうことで、環境問題への啓蒙も含めたファン・サポーターとのコミュニケーションを行ってきました。
そんなマニフレックスが今度注目するのは、18歳以下の成長期の世代への睡眠サポート。今シーズンからアルバルク東京U-18の選手たちに、トップチームの選手と同様、マットレスと枕の供給サポートをすることになりました。
マニフレックスブランドを販売する株式会社フラグスポートの社長室 矢崎理 室長(以下、矢崎)、営業部 保坂晃部長(以下、保坂)、社長室 プロモーション担当の小川真未子さん(以下、小川)にお話を伺います。
アスリートにおける睡眠の重要性
プロ野球・東京ヤクルトスワローズの山田哲人選手らを長年サポートしてきたマニフレックスの寝具。オリンピック金メダリストなど、アスリートの愛用者を挙げればきりがないほどです。サポート契約をするチーム・選手以外にも、有名選手が自費で購入し、愛用していることも多くあります。
マニフレックスとして、こうしたアスリートをサポートする意味をどう捉えているのでしょうか?
マニフレックス 矢崎)アスリートだからといって、商品を特別な仕様にはしているわけではありません。ただ、誰よりも体のことを考え、ケアしているトップアスリートがよいと思う商品、パフォーマンス向上に繋がると感じる商品であることは、アスリート以外の方々の体にとってもよい商品と言えるのではと思っています。また、そうしたアスリートの体感・体験を通して、“睡眠の大切さ”が老若男女に伝わっていけばとも思っています。
1日の始まりは“朝”じゃない、“睡眠”から
こだわりを持って寝具を選んでいるアスリートは、睡眠に対してどのような意識を持っているのでしょうか?「数々のアスリートとの関わりの中で、印象に残っていることはありますか?」と聞くと、それぞれ印象的な言葉が返ってきます。
矢崎)ヤクルトスワローズの青木宣親選手(当時)から、「1日の始まりは朝ではなく、夜眠るところから」という言葉はとても印象に残っています。睡眠を1日の終わりと考えるのではなく、こんなにも前向きに捉え、明日のスタートのための就寝前に準備をするような意識になれることはすごく大切なことだと感じるようになりました。
マニフレックス 保坂)アルバルク東京さんでは、ザック・バランスキー選手の「帰りたくなるマットレスだよね」という言葉がとても印象深いですね。家族ともその想いを共有してくれていて、弊社の商品を一緒に使っていただけているので私たちとしてもすごく嬉しいです。
マニフレックス 小川)体の大きなラグビー選手も「安心してゆだねられるマットレス」と言っていただけます。“マットレスと信頼関係を築いている”ような、そんな感覚に近いのかもしれません。
どんな人でも毎日眠るもの。身体的な回復という意味だけでなく、精神的な充足感にも繋がっていることをアスリートたちの言葉から感じます。幸せだと思える睡眠環境は、“能動的な睡眠”にも繋がり、人々の健康にもプラスに作用するものです。
ジュニア世代にとって良質な睡眠を意識するきっかけに
アスリートがパフォーマンスを発揮するために、“運動”、“栄養”、“休養”の3つが重要であることは、スポーツをする多くの人が認識しています。そのうち、休養にとって多くのウェイトを占める“睡眠”についての専門家であるマニフレックスから、アルバルク東京U-18の選手たちも改めて睡眠の効果について学びました。
実際の購買層となる30~40代の女性を中心にアプローチしてきたところから、18歳以下のジュニアアスリート世代にアプローチする意味はどのように捉えているのでしょうか?
矢崎)実際にアルバルク東京U-18の選手たちとお話して、パフォーマンス向上に対するモチベーションの高さを感じました。ただ、マットレスを体感してもらったときの反応は子どもらしく、素直に反応してくれて嬉しかったですね(笑)。
矢崎)基本的には、ジュニア世代だからといって寝具の機能として差をつけたり、アスリートとしてのサポートの方法を変えたりすることはありません。説明に関しても、今回はトップアスリートと同じ内容で説明をさせてもらいました。
「睡眠前の1時間はスマートフォンを見ないように」など、なかなかその年代では難しいものもあるかと思いますが、すでに意識していた子もそうでなかった子も、この機会に何かいい意識を得てくれればいいなと思っています。
「フィードバックが楽しみ」若い世代の睡眠を可視化できる取り組みに
アルバルク東京からの申し出もあり実現した、U-18の選手たちへの寝具提供。「ユースの選手たちにしっかりと睡眠の大切さを伝えたい」という想いに是非応えたいとマニフレックスもすぐに提供を決めました。
決して安価ではなく、人数も少なくないチームへのマットレスと枕の提供。メーカーとしてどのような点に価値を感じているのでしょうか。
保坂)子どもがスポーツをしている家庭の保護者も、睡眠への意識が高くなっていると感じます。マーケティングの側面を考えても、なかなか買い替えることのないマットレスで若い世代のうちに「これだ」と思えるプロダクトになれると、その後の人生のライフステージが変化してもマニフレックスの寝具を選んでいただく可能性はおおいに増えますよね。
矢崎)ゆくゆくは、こうした取り組みをきっかけに、若い世代の睡眠のパフォーマンスや成長への影響を見える化できたら嬉しいなと思っています。トップアスリートもそうですが、選手が使ってくれて直接フィードバックをいただけるということは私たちにとっても、生産製造しているイタリア本社もありがたいことで、商品開発にも実際に活かされています。ユースの選手たちが使ってみての感想をいただけることが楽しみですね。
スポーツを活用する上で、トップアスリートの持つ影響力、マーケティング価値だけを見るのではなく、“同じ想いで協力していくこと”で新たに見えてくるものがあるのだとマニフレックスとアルバルク東京の関係性から感じることができます。
贈呈式の様子
アルバルク東京U-18の公式戦後に、睡眠に関する講義・マニフレックス製品の贈呈式を行いました。