「スポーツの力」で、私たちの社会はどこまで変えられるのでしょうか。
いま、Bリーグの名門・アルバルク東京と、革新的なサービスを展開する住信SBIネット銀行が、コートの外でこれまでにないパートナーシップを組んでいます。その象徴的な活動の一つが、小学校を舞台にした“金融教育”です。
2022年度から高校での金融教育が義務化されるなど、次世代を担う子どもたちのマネーリテラシー向上は、現代における喫緊の社会課題となっています。しかし、子どもたちにとって「銀行」や「お金」の話は、どうしてもどこか遠い世界の出来事に聞こえてしまいがちです。そこで、憧れのプロスポーツクラブが持つ「熱狂」というフィルターを通すことで、学びは一気に「自分ごと」へと変わります。
単なるスポンサーシップの枠を超え、ファンと共に歩む『アルバルク東京NEOBANK』の展開や、地域の子どもたちの未来を育む出前授業。なぜ、一見すると畑違いにも思える両者が手を取り合い、教室へと向かうのでしょうか。
スポーツを入り口に、地域社会を「守り、育む」ためのネクストステージ。その現場に込められた、三者の熱い想いを紐解きます。
なぜ「バスケ×銀行」なのか:アルバルク東京と住信SBIネット銀行が組んだ真意
ーー住信SBIネット銀行さんが、2025年からアルバルク東京さんのパートナーになったのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか?
住信SBI 南井)もともと、アルバルク東京さんと一緒にどんなことができるかというお話をしていた中で、当社の持つ特徴とアルバルク東京さんの持つ特徴を生かした『アルバルク東京NEOBANK』をスタートさせました。企業とスポーツクラブでのパートナーという関係性でありつつ、共同で事業を進めていく関係になっています。
『アルバルク東京NEOBANK』の事業だけでなく、子どもたちへの金融教育ということはぜひご一緒したいというお話もさせていただいておりました。バスケットボールは子どもたちにも馴染みの深いスポーツである一方で、私たち銀行は子どもたちからは少し遠い存在です。アルバルク東京さんとご一緒することで、タッチポイントが作れるのではないかと考えていました。
ーー『アルバルクNEOBANK』はクラブを応援するファンにとって魅力的なものになっていると伺いました。どのような点が魅力なのでしょうか?
南井)口座開設や、預金額によって特典をご用意しているのですが、試合前にラウンジで飲食が楽しめる観戦チケットが当たったり、限定のグッズをプレゼントさせていただいています。
ネット銀行としての利便性を活かしつつ、特典に関しては“アルバルク東京ファン”を強く意識し、「どんなものがファンの方に喜んでいただけるか」「今までやっていないことをやろう!」と話し合いながら進めています。
ーー住信SBIネット銀行としても、従来の顧客層とは異なる層との接点という意味でも効果があったのでしょうか?
南井)当社は、幅広いご年齢のかたにご利用いただいているのですが、中でも30〜50代で金融リテラシーが高い層が中心でした。一方、アルバルクさんの観客には女性や若年層も多い。こうした異なる層の方に対して、「何が一番喜ぶのか?」を知っているクラブの方々と議論し、一緒に考えていくことは私たちの顧客アプローチにとっての非常に新鮮でおもしろい経験になっています。
住信SBIネット銀行 南井さん(写真左)、渡辺さん(同右)学校現場のリアル|いま、外部連携の「金融教育」が求められる理由
ーー小学校の現場では、金融教育はどのように扱われているのでしょうか?
四谷小学校 石井)“金融教育”は重要なキーワードとして話題になっていますが、教科書に載っている活動というわけではありません。平和教育や人権教育など、「〇〇教育」と名のつく60以上もあるものの1つであり、教科の内容と関連させ、組み合わせて子どもたちに教える内容になっています。
社会科での政治の学習と絡めたり、家庭科での買い物・契約・貯金といった単元との組み合わせが多くなっていますね。
ーー子どもたちを取り巻く金融環境は急速に変化している中、先生方の意識として金融教育にどのように向き合っているのでしょうか?
石井)「“金融教育”をしなければ」と考え、たくさんの時間を取るというよりも、教科の授業に取り組む中で関連性を見出せるように意識しているという方が近いかもしれません。
ただ、子どもたちの多くがスマートフォンを持つようになり、共働きの家庭も増えている中で、例えばゲームの課金など、大きな金額が関わる失敗をしてしまう子も実際にいます。子ども同士のお金の貸し借りなども、見逃すべきではないお金の問題と言えるでしょう。
ーーそうした中で、外部の専門家の関わりは重要になってきますね。
石井)そうですね。小学校は全科担任制なので、“専門的な知識”という意味では少し弱みにもなっています。こうして専門家の方が授業に来てくれることは、子どもたちに金融のことやリスクを教えていく上でとても有効ですよね。
ーー住信SBIネット銀行さんとしては、なぜ金融教育に力を入れているのでしょうか?
住信SBI 横山)銀行業を営んでいる会社として、さまざまな世代に金融経済教育を提供していく必要があると考えています。小・中学生向けキャリア教育教材に『ネット銀行ってなぁに?スマホで貯金ができるの?』というページを設け、全国の小中学校への寄贈を行う取組に協賛しています。また、高校生向けにも金融経済教育の映像やテキストを提供し、のべ55,000人の高校生に授業を受けてもらっています。先生方にもよい授業ができたとご好評いただいています。
先ほどの石井先生からのお話があったように、学校で“金融教育”を重点的に学ぶ時間は取れないのが現状です。専門家である私たちが、資産運用や金融・経済の基本的な内容などを積極的に伝えていかなければ、と考えています。
共創のネクストステージ|地域社会を「守り、育む」ためのアライアンス
ーー金融教育という観点で、住信SBI銀行さんとして子どもたちにどんな未来を作れたらと考えていますか?
横山)私たちの金融教育の活動が子どもたちに伝わることで、「大人になったときにお金の問題で困らない人になってほしい」というのが一番の願いです。今回は短い時間でしたが、今後も継続的に関わっていけたらと思っています。
南井)金融授業を通じて銀行や金融のことに興味を持ち、リテラシーを高めていくと、“ネット銀行”というものもより一般的になっていくのではないかと考えています。以前は店舗に行って口座を開設し、お金を預けるのが普通でしたが、今はすべてオンラインで開設して、スマホアプリ1つでお金を動かす時代です。将来的に私たちのお客さんになっていただくことも含めて、よいきっかけ作りになればいいですよね。
ーーこうした活動をアルバルク東京さんと一緒にやろうと思った理由を教えてください。
南井)多世代のファンもいて、アカデミーも充実しているのがアルバルク東京さんの特徴です。そんなクラブと連携することで、ファンの方や都内の子どもたちに私たちのことも知っていただけたらという想いが今回実現できて良かったですね。
ーー学校側から見ても、こうした外部連携の価値は大きいのでしょうか?
石井)バスケット教室と合わせて、プラスアルファで金融のことも話していただき、子どもたちが知らなかったことを知って関心を持つきっかけになりました。
企業さんの社会貢献の一環として、私たちのような小学校に専門的な教育を行ってくれることは非常にありがたいです。実は、アルバルク東京さんを通じてバスケットボールの授業をお願いしていただのですが、こうして住信SBIネット銀行さんにも来ていただき、金融への関心のきっかけになってとてもいい時間だったと思います。
当日の様子|憧れのチームと学ぶ、熱狂の「出前授業」レポート
ーー実際に授業をやってみて、子どもたちの反応はいかがでしたか?
南井)クイズ形式にしたのですが、盛り上がってくれてよかったです。小学校で実際に授業をする、ということは私たちとしても初めての取り組みだったので、小学生向けに親しみやすいようにと意識しました。クイズの中で、銀行がどういう仕事をしているか、お金のことを学んで将来リテラシー高く育ってほしいこと、ひいては銀行も使っていただきたいということをつなげられればと考えて、この形式にしました。
住信SBI 渡辺)クイズの内容を考えさせていただき、内容が難しいかなと思いながら出題したんです。しかし、子どもたちがインフレ、デフレといった言葉を口にしていて驚きました。こんなに金融に対して興味を持っているお子さんもいるんだと、新しい発見ができた良い機会になりました。
ーー次回以降、どんな展開を考えていますか?
南井)学年や学校によっても特徴があり、今日の子どもたちにとっては少し簡単なクイズだったかもしれません。実際にやってみることで、今の小学生はどのくらい知識があり、どんなことに興味関心を持つのかわかってきます。次回は少し難しめの問題を作成してみようかと考えています(笑)。
ーーアルバルク東京さんとのパートナーシップでは、これから先どんなものを目指していきますか?
南井)『アルバルク東京NEOBANK』の取り組みは、まだまだ始まったばかりです。これからどんどん新しいサービスや機能を追加して、一番大切なファンの方に喜んでいただけるものを作っていきたいと思っています。また、子どもたち向けの取り組みも授業を通していろいろとインスピレーションをいただきました。今後もアルバルク東京さんと一緒に、新しいものを生み出していければ嬉しいです。
ーーありがとうございました。
*掲載しているデビットカードの画像はデザインイメージです。
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