命の吊り橋プロジェクト|SARAYA

■編集担当からのメッセージ
前回までの記事では、ヤシノミ洗剤に使われるパーム油の原産地であるボルネオの自然と動物たちを保護するために国際NGO「ボルネオ保全トラスト」を創設したことについて取り上げました。さらに人権と環境を守った上でパーム油の生産、流通を行い、持続可能なものにする目的でRSPOに参加し、現場だけでなく政治経済からもアプローチを始めたことを紹介しました。
環境問題を一つ一つ解決することに取り組んでいくサラヤ。今回は、ボルネオで絶滅の危機にあった野生動物であるオランウータンを守るための活動について取り上げます。(担当 山本)

オランウータンの生息域をつなぐ「命の吊り橋」

ボルネオでの生物多様性を守る活動の一つとして、農園主から土地を買い戻し、パーム油を生産するために伐採された森を回復する「緑の回廊プロジェクト」が行われています。
その野生の動植物の生息域を回復する活動の他にも、サラヤではいくつかの活動を支援しています。その一つが「命の吊り橋」プロジェクト。その昔、ボルネオは大きな木々が茂る豊かな森でした。しかし、日本の高度経済成長期、建設に使うコンクリートのパネルに用いるためにボルネオの木々は切り倒されてしまったのです。
川を覆うように茂っていた木々が失われた結果、その川の両岸の森を、川の上の木々を使って行き来をしていたオランウータンは、それぞれ両岸の限られた森に閉じ込められてしまったのです。

断絶された森をつなぐ意味

限られた森で暮らすしかないと、どんな事が起こるのでしょう。
一つは、もしその森で食料の確保が難しくなった場合、食料のある他の場所へ移動することが出来ず餓死するしかありません。また同じ仲間たちと生活することになってしまい、近親相姦による遺伝子異常が発生、個体数が減ってしまう恐れがあります。
そのような問題を解決するためには、分断されてしまった川の両岸の森をつないであげる必要がありました。そこでサラヤでは、木々の代わりに川の上に橋をかけることで左右の森を繋げるプロジェクトを行ったのです。橋の素材には、生物学者のアドバイスから使用済みの消防ホースを使うことになりました。
この消防ホースの調達には、サラヤの本社がある大阪の消防局が協力。ボルネオに輸送し、その素材を「ボルネオ保全トラスト」メンバーをはじめ、現地住民のボランティアなどが協力して加工。設置に適した場所の選定など多くの人々の協力によって第一号の橋がかけられました。
これが、「命の吊橋プロジェクト」の始まりです。
しかし、とても慎重な性質のオランウータンはなかなか渡ってくれず、橋を渡るオランウータンの撮影に成功したのは、設置から2年後のことでした。
2020年8月現在、分断されてしまっていた森をつなぐ命の吊橋は、ボルネオの森に6本架かっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボルネオの森の自然を守り、オランウータンを守るサラヤのプロジェクトはまだまだ続きます。次回、ボルネオゾウの救出について紹介します。

これまでの話
第一回:https://trinita-socialaction.com/?p=794
第二回:https://trinita-socialaction.com/?p=939
第三回:https://trinita-socialaction.com/?p=1061
第四回:https://trinita-socialaction.com/?p=1135
第五回:https://trinita-socialaction.com/?p=1202

サラヤ株式会社:https://www.saraya.com/index.html
ヤシノミ洗剤:https://www.yashinomi.jp/index.html
ボルネオ環境保全活動:https://www.yashinomi.jp/environment/
緑の回廊プロジェクト:http://www.bctj.jp/projects/green-corridor/
認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン:http://www.bctj.jp
RSPO:https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/3520.html
命の吊橋プロジェクト:https://www.saraya.com/conservation/activity/02.html

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