デフサッカー日本代表 仲井 健人選手!独占インタビュー!vol.2

ー第一弾が好評だったので、インタビュー第二弾ということでお願いします!笑 早速ですが、仲井が所属してるレプロ東京ってどんなチームなんですか?

一言でいうと、健常者と障害者が融合したダイバーシティー型、インクルーシブ型の競技志向のサッカーチームです。

ーもともと、どういう経緯でできたんですか?

僕の先輩にあたるデフサッカーの人達が飲み会で話してできたのがきっかけです。
その人達は元・現デフサッカーの日本代表なんですよ。彼らのほとんどはデフサッカーでの経験が長いんですけど、「そろそろデフサッカーに限らずもうちょっと外に出た方が良いんじゃないか」って話があったらしいんですよ。というのも、その3人がそれまでの国際大会の経験を経て、デフサッカーだけでやるのでは世界に勝てないと感じていて、世界に勝つためには健常者の中に揉まれてやっていく方がいいじゃないかっていうのが一つ。もう一つはデフサッカーっていうのをより多くの人に知ってもらいたい。そういった話からクラブチームをつくってみないかって話になりまして、2016年の11月にレプロ東京ができたんですね。当時、僕はまだそこまで設立に関わっていなくて2017年にはいったあたりかな?そっから、レプロ東京の運営の方もちょっと関わらせていただくことになりました。

ー最初から東京都リーグに入ったんだっけ?

2018年に初めて東京都リーグに入りました。

ー2018年にあがったんだっけ?2019年にあがったんだっけ?

まだ4部のまんまです。

ー4部だっけ?あれ、3部にあがってないんだっけ?

そうです。まだ4部です。2018年が4位。2019年が3位でした。

ーなんか4部って感じがしないね。練習試合とかやっても、強いね。結構4部感はないよね。

あのー、そこが大輔君がこの間YouTubeで言ったように公式戦の時に仕事や家庭の都合で人が集まらないっていう課題ですね(笑)

ーなるほどね。シーズンはどんな感じだったの?

初めて東京都リーグに参加したときは健常者も少しづつ入ってきた感じで、その時にお互いにまだどのようにすれば良いのか分からないっていう、見えないコミュニケーションの壁みたいなのがあったんですよ。

個々の力はあるんですけど、それが嚙み合わないっていう状況が続いたんですよ。
それで出だしで結構つまずいちゃって、その後は勝ちを重ねてきたんですけど最終的に、4位っていう結果になったんですよ。2019年は、その試合当日に人数がぎりぎりになったりとかあるいは、チームの代表選手が試合当日に合宿だったり、そういうのとかが重なって戦力が落ちたりして試合に負けたりして3位という結果になりました。

ー今は何人くらいで活動してるんですか?

今は選手が約30人。スタッフとかコーチを含めたら40人ぐらいです。

ーへぇーすごいね。大きい組織だね。

でも、当初はやっぱり人数集めに苦労してましたね。

ーそうなんだ。なるほど。今はキャプテン林和成(※筑波大学蹴球部の先輩)くんがやってるの?

キャプテンは、1年目は林君。2年目は長友。
今年は別の健常者の方がやっています。

ー毎年変わるんだね。

そうですね。毎年変わります。

ーチームとして最初の年から良くなってきている部分とか工夫している所とかレベルアップしている所とかはどんな所がありますか?

まず、変わってきている部分としては最初設立したばかりは聴覚障害がある人と健常者の間でどうゆう風にコミュニケーションを取れば良いのかが分からない、見えない壁でお互いに距離があったんですよ。具体的に言うと、試合当日、試合前とかみんな話とかをするじゃないですか。その時に健常者は健常者で喋ってて、聴覚障害の人は聴覚障害の人達で手話だけで喋っていて、本当にチームとして融合しないといけないのに、チームとしてバラバラだったんですよ。他には、試合中にコミュニケーションをとる時に、健常者は声とかで普通に喋ろうとするんだけど、実際聴覚障害の人達は声は聞こえないあるいは聞き取れない。やっぱりそこでも試合中でずれがあったりとか、お互いにそのすれ違いとか距離があったんですよ。そこで少しづつ時間を重ねて、お互いが歩み寄ったりして、今ではそういうことが減ってきて障害のある人も健常者も一緒になって喋ったり、健常者もできる限り身振り手振り大きくしたりとか、あるいは覚えた手話で話してくれたり、そこが大きく変わったところです。

ーなるほどね。そこはすごい進化していますね。

そうですね。特にハーフタイムとか試合が終わった時に試合の振り返りとかするじゃないですか?そういう時、健常者が最初は顔を下に向けてボードを見ながら話していたんですよ。でも僕たち聴覚障害のある人たちのほとんどは、その人の顔や口の動きだったりあるいは、ジェスチャーも含めて言っていることを理解しようとするので、話してることがわかりにくかったんですよ。でも、今は健常者も出来るだけ顔を上げて目を合わせて分かりやすく話すようにしてくれています。

ーなるほど。やっぱりコミュニケーションが良くなると試合の内容も良くなってくる?パフォーマンスが上がってくる?

そうですね。実際めちゃくちゃ変わってきましたね。連携がバラバラだったのが良くなってきて、お互いに信頼しあっているというか、そういうのがやっぱりプレーから伝わってくるなって。あとは何だろう。試合中の修正も少しできるようになったかも。もちろん健常者が声を出してすぐに修正するようなスピードまではいかないですけど。でもある程度は早くなってきたなっていうのは思う。

ーでもさ普通の都リーグとかだったらさ審判は笛じゃん?デフサッカーみたいに旗じゃないじゃん?それってどうやって判断するの?

まず、東京都リーグではみんながみんな補聴器外しているってわけではないです。確かに補聴器外して、審判の笛が聞こえない選手もいる。僕もそうです。審判が笛鳴らしてちょっとしばらくしてみんな様子変わったりするじゃないですか。立ち止まったり。そうゆう感じとか「あっ」止まったんだなって察するとか、あるいは味方とかが笛鳴ったよって知らせてくれるみたいな感じ。でも、レプロ東京ではないんですけども、僕の友達がリーグ戦で試合やった時に審判の笛が聞こえないままプレーを続行して、遅延行為とみなされてイエローカード出されたりしたことがありましたね。

 

ーチームの組織とかしっかりしていると思っていて、もちろんHPも見させてもらったんですが、広報とか経理とか渉外とかあるじゃん。どうやってやっているのかなって?IT部門とかもあるし、組織としてなんでこんなしっかり出来ているんだろうって思って気になっていて。

まずは、HP見てくださってありがとうございます。まずそのまんまの通り一番上にくる代表を中心に、それぞれの部、広報とか渉外担当とか経理とかそういった所は全部選手とスタッフでやっています。それぞれの部にリーダーもいて、リーダーを中心に仕事を回しています。もちろん、それぞれの部で聞こえる人と聞こえない人が入っている。相手先に連絡するとき、聞こえない人って電話ができなかったりするじゃないですか。そういう時は聞こえる人が代わりに電話担当したりして、聞こえない人は聞こえなくても出来ることをやったり、例えばLINEとかでこまめに確認したりとかそういった形で回しています。

ーなるほどね。スポンサーとかそういう企業のパートナーとかいるよね

スポンサーは今はいないですけどもこれからつけようと。スポンサーではないですがサプライヤーはいますね。ドクターエアーとかニューバランスとかB&Dです。

ー今後のチームのビジョンとかある??

大きく2つありまして、ピッチ内としては競技志向でやっている以上、上のリーグに上がっていく。ピッチ外としてはサッカーを通じて共生社会のロールモデルとなるように、そして共生社会の実現に繋げられるように活動していくっていうことですね。

ーサッカーの競技以外の活動はチームでどんなことやっている?

代表的なのはデフサッカー・デフフットサルの疑似体験。それは実際に、参加者に耳栓使ってもらって声出し禁止にして可能な限りデフに近い状態になって頂いて、実際にデフがどんな世界でサッカーをしているのかを体験してもらいます。また、疑似体験の前後にみんなで話し合う機会を設けます。例えば疑似体験が始まる前にみんなでグループになって、「聞こえなくなったらどう困るのか」とか「聞こえなくなったらどういう風に対応するのか」って話し合って考えてもらったりして、また終わったら感想をシェアしたりして、障害について深く理解してもらえるようにしています。これまで小学生チームだったりあるいは社会人チームでやってきました。一年間で3回程度でオフシーズンにやっています。

ー他にもある?

フェスティバルもやっているんです。1日グラウンドを貸し切って、そこで1dayカップみたいな感じでイベント開いています。そこでは障害もある人を交えてサッカー出来るような形も考えていまして、クラブチーム同士で試合するのはもちろん、それ以外でもウォーキングフットボールをやってたりしてます。去年は大雨でウォーキングフットボールは中止になったんですけど…

今年は8月22日にする予定だったんですけど、コロナの状況も酷いので中止になりました。11月にも企画するんですけども、そこでもコロナ状況次第になりますが、ある程度落ち着いていれば開催する予定です。

ー最後に、読者の皆さんに伝えたいこと、メッセージはありますか?

チームの特徴で健常者と障害者が融合してやっているという所は先程もお話したのですが、それ以外にも1つありまして、選手一人一人がホスピタリティー、思いやりがある。お互いに気遣えるっていう所があります。去年のフェスティバルの時に僕達選手とスタッフでイベントを回したんですけど、その時すごい雨が降ったりして、すごい酷い状況だったんですけど、終わった後に参加者にアンケートを取ったら、「思いやりのあるチームでした」ってご意見を頂きました。それは参加者への声かけや気遣いだったりというところがポイントになったのかなと思います。これは、障害のある人と健常者がお互いに歩み寄らないと一緒にやっていけない、そうしなければならないっていう環境がレプロ東京にあってみんなホスピタリティー、思いやりのある心になってきたのかなって思って個人的に嬉しかったです。

ピッチ内では障害とか関係なく皆で切磋琢磨しあって上に行くというところに共感してくれた人、ピッチ外ではサッカーを通じて共生社会のロールモデル、あるいは共生社会に繋がるようにする想いに共感してくれた人。是非一緒にやりませんか?関心のある方は、HPからのお問い合わせをお待ちしております。

 

デフサッカー日本代表 仲井 健人選手!独占インタビュー!

■参考サイト
JDFA(一般社団法人日本ろう者サッカー協会)
http://jdfa.jp/
レプロ東京 公式サイト
http://replotokyo.com/

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